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Nocturn
夢見の悪い夜は
ついすがってしまう
きらきら輝く過去に
懐かしきは悩みぬいた日々
少し美化されてる気はするけど
一つの 幸せじゃ
人は 生きてゆけない
だから記憶は 薄れていくと
人は 自分追い込む
自分はできるはずなんだと
過剰に評価して
期待をうらっぎてく連鎖に
とらわれて溺れてしまうから
また人生食いつぶしてく
わずかな プライドも
砕かれ 自信なくして
一つ残った ものといえば
無価値と 押された値札
酒に浸かってみても
非現実に逃避しても
過去は戻ってこない
絶望のPain
とりのぞけはしない
ちぎれた その精神は
残骸を 残し生きてる
こんなにも 弱いともしびを
それでも 消さず生きてる
夜の闇に 鮮やかな
泪 濡れた瞳を
傷つけ続けながらも 這い出して
ゆっくり また歩き出す……




