102/125
Last moment Landscape
雄大な 景色に呑まれ
心は溶けて消えてく
法外な 現象を前に
自らの無力を人は知る
赤く染まる月は
妖しさを醸し
誰も知らない
知れるはずもない
奇跡のような 星の海と
月光に沈む
迂遠な 言葉なんて
陳腐なものでは著せない
古今東西 探しつくし
それでもなお見ることも能わぬ
遺伝子に刻まれた
本能が伝える
警鐘を鳴らしてる
継承の時はきたと
次の世の 支配者に贈る
怨嗟と祝福を
突き当たってしまった
我らの終末に
去る鳥は 後を濁さない
人もまた倣おう
わかっているよ
終わりの始まりは
遥か過去から
決まっていたんだと
絆も消える
築いた栄華も去る
沈んだ 大陸のように
我らも伝承となる
響いてきてるよ
もう目で見えてるよ
さらば現世よ 我らが治世よ
Last moment Landscape
雄大な 景色に呑まれ
心は溶けて消えてく……




