プロローグという名の原因
初めましてかぼちゃ頭です。
まったくの初心者ですが少ずつ勉強しながら更新していく予定です。
特に何かが出来るというわけではなかった。
高校の勉強もそこそこで学年で一位をとるような秀才でもない、運動も……いや運動は下から数えたほうが早いだろう。特技もあるわけでもなく趣味も読書といった地味なもの。家も名家というわけでもなく普通のマンションに住む一般的な家庭だったと思う。
そんな俺、坂町 裕也はつい先ほど事故にあった。
大型トラックの運転手による居眠り運転により横断歩道を歩いていた俺は巻き込まれて壁とトラックによるサンドイッチ……怒りよりも呆れることが多い死に方だ。
っで、なんで俺はこんな悠長に自分の死にざまを語っているのかというと……
「いやぁ~、やっと君とこうして話すことができて良かった、良かった」
この自称神という胡散臭い奴と会話をして自分の状況を細やかに語られたからだ。話を聞いてて思ったのはこいつがうざいってことぐらいだろう。
「さて、君はさっき話した通り死んでしまったわけだけどそんな君に頼みたいことがあってね?」
わお、ナチュラルに頼み事してきたよこいつ。つーか死人に何ができるんだよ……。
そんなことを考えつつ俺は自分の状況を確認するため質問をしておく。
「頼みごとの前にここはどこなんだ?というか俺は死んだんならなんで会話ができてるんだ?」
「う~ん、ここは君のいた世界でいう天界かな?君は死んだから魂となってここで僕と話しているわけだね」
なんともざっくりとした回答が出てきたな……。
「っで、魂の俺に何をしろっていうんだ?」
俺はもうめんどくさくなって本題に入ることにした。
「君にはある世界でもう一度生きてほしいんだ」
……は?
「訳が分からないっていう顔だね。そうだな……簡単に言うと転生だね」
「ちょっと待て。転生ってどういうことだ!?」
俺の質問に取り合わず自称神は話を進める。
「その世界は神である私でさえ先が読めないんだ。戦争が起きるかもしれない、天変地異が起きるかもしれない。そんな不安定な世界でねぇ~、神になって私も初めての出来事なんだ」
なんかとてつもなく嫌な予感がするんだが……。
「そこで、君に転生してもらって情報を得ようかなっと!」
「断る」
タイムラグなしで即答する。大体そんな危険な世界で生きるとか絶対に嫌だ。死んだのならもうゆっくりしていたいというのもあるけどな。
「はやっ!?そんな即答しなくても……」
自称神は少し落ち込んでいる様子だ。なにやらブツブツとつぶやいている。
しばらくその様子を眺めていると……
「仕方ない、こうなったら強制でも仕方ないよね!」
「は……?」
急に元気になった神からとんでもないセリフが告げられる。
「今から君をその世界に送るよ!情報は僕が勝手に拾うから気にしなくても大丈夫!」
「え、ちょ……!」
いったい何が大丈夫なんだ!?
「あ、あと最後に、君にその世界で一つだけ贈り物を送るよ。簡単に死なれると困るからね」
俺はやめるように言おうとしたが、神はそれよりも早く俺に……
「それじゃあ、いってらっしゃい」
満面の笑みで自称神は俺に向かってその言葉を告げ、俺は意識を失ったーーーー
神様なんて強引じゃなきゃやってられない!
なんて勝手なイメージでできたのが今の神様です……