君が来てくれたから、私はまた笑顔になれた
初投稿です。上手ではないですし、最後まで見ろともいいませんが…少しでも目を通してくれると嬉しいです。
私は叫んだ。親友に伝えるために。
信号無視したトラックに、もっと早く気付けていたら。咲希と一緒に、公園に遊びに行こうなんて言わなければ。
7月13日。私の親友の咲希が、信号無視したトラックにより亡くなった。トラックの運転手に対する怒りより、救急車を呼ばなきゃという焦りより、圧倒的な不安と、恐怖と、喪失感だけが残った。
夏休みに一緒に行こうと行った海も山も、高校に行ってバラバラになってしまう前に見ておきたかった花火も、全てが無意味に感じられた。世界から色が消えたような、全てがモノクロで、虚無で、そして咲希の居ない事を机に置かれた一輪の花だけが常に示してくる。
7月25日。夏休みに入った。当然何も感じなかった。課題をして、食事をして、すぐ寝る。そんな日々の繰り返し。
あぁ、自分はこれからこうやって同じことの繰り返しをして朽ち果てていくんだ。それならいっそ、私も咲希のいる場所に行ったほうが良いのかな。なんて思ったりもした。思っただけだ、どうせそんな勇気もない。思った自分に嫌気が差す。
8月17日。うんざりするような晴天だった。咲希が亡くなってから、本当に人間なんて世界のほんの一部でしかないと言うことを理解した。
「……やり残したこと、たくさんあるのに…。……せめて、もう一度だけ会いたいよ…。咲希が居ないと寂しいよ…。」
「呼んだ〜?」
今の声はどこから?慌てて辺りをキョロキョロと見渡し、そして気配を感じてふと真上を見た。
「ぎゃあああ!おばけー!!」
「ち、違っ、いや違わないけど!おばけだけど!ほら、咲希だよ!」
「え…?さ、咲希…?」
驚きで後退りみっともなく尻もちをついたまま咲希を見上げた。ほんのりと透けて見える。だが、明るい髪色のショートヘア、丸っこいタレ目、どこからどう見ても咲希だった。
「……咲希…のそっくりさんだったり…?」
「なんでそれを疑うの!?」
ありえないことでもとりあえず疑う。昔からこうだった。
「……そもそもなんで私、咲希が見えて…死んだはずじゃ…。」
「うん、死んでるよ?」
アッサリと言い切った。咲希も昔からこうである。
「でもさ、光莉とやり残したこといっぱいあるし?2週間限定だけど、戻ってきちゃった☆」
「戻ってきちゃった☆じゃないんだけど…。……でも、とりあえず…おかえり。」
咲希は一瞬驚いたような表情をしたが、すぐにフッと笑ってくれた。
「うん、ただいま。」
咲希は本当に幽霊として私の眼の前に存在しているらしい。他の人には見えないし聞こえない。見えるのかなと思い咲希の両親の家へ行ったが、まだ立ち直れず少し涙ぐんでいたようだ。私も少し泣きそうになったが、家を悠々自適に、だがある意味いつも通りの過ごし方をする咲希を見て寧ろ笑いが込み上げてきた。必死に抑え込んだが。そして親友と言う事で咲希の服や文房具を幾つか貰った。身も蓋もないが親友とはオトクな関係らしい。
「……で、やり残したことがあるんだって?何がしたいの。」
「うっわ素っ気なー。で、やり残したことでしょ?う〜ん……。」
「………。」
「う〜ん………。」
「昨日おかえりって言ったのがアホらしくなってきた。お坊さんに連絡しよ。」
「わ、わー!!決めます決めます決めましたー!」
「……はぁ…。何?」
「山行ってー、花火見てー、星も見てー……」
「……幽霊なのに?」
「幽霊でも見るくらいな出来るもん!」
残り2週間で、中学生が。受験生が。幸いこの街は山も海も花火大会もある。だがそれとこれとは別。
「流石に多すぎ。登山は面倒。花火は…まぁ、線香花火程度なら。星は…まぁ、バス乗れば良いか。」
「……ケチ。」
「どこも行かなくても良いんだよ?」
「あー嘘です嘘です!神様仏様光莉さまー!」
「崇めなくていいから。……じゃ、私は課題やるね。」
「私も手伝うー!」
それからと言うもの、楽しい時間が続いた。咲希が亡くなる前みたいに、しょうもないことで馬鹿騒ぎして、笑いあって。今なら分かる。咲希とまだ居たい。ずっと私一緒に居たい。線香花火を一緒にした時は綺麗だったなぁ。咲希は持てないから私が代わりに咲希の分も持って、火花が二人ともすぐに落ちたのは残念だったけど。
8月31日。光莉の時間が出来てかつ一番キレイな星が見れる日。光莉と光莉の母でタクシーに乗り、咲希は先についているという。光莉の母はバス停で待機して光莉はそのまま少し歩いた先にある展望台へと向かった。3人分くらいしかないスペースのデッキ。
「……咲希…。」
「あ、光莉ー、ほらほら、星が凄いよ〜!」
「今日で、2週間が終わるね。」
咲希がいなくなるまでの、残りの時間。今日の24時に咲希は消える。
「まぁそうだけどさぁ、でも本来はこうやってボーナスタイムもなかったわけだし?今を楽しまなきゃ!ほらほら、こっち来て!」
「……うん、私も…そっちに行こうかな。」
「……え?」
私は駆け出した。親友に伝えるために。
中3受験生が課題片手間に書いた作品なので至らぬ点が枚挙にいとまがないと思いますが、是非とも辛口……はちょっと心に来るので、できれば中辛程度で……。
終盤の流れが雑なのは重々承知です。承知なんですが、流れが思いつかない…。
やっぱり数をこなさないとこういうのって上手くならないんでしょうね…。




