095-明かされる真実
「少し、昔の話をしようか?」
カナードは私の前で、ホロディスプレイを起動した。
そこには、古い写真があった。
「僕はね。昔、親友がいたのさ」
「それで?」
「その親友は、スリーパーの研究に打ち込んでいた.....それで、愚かにも、研究の成果を試して死んでしまったのさ。遺体すら残らなかったよ」
「お前もいずれ、そうなるだろう?」
私がそういうと、カナードは笑う。
不気味に。
「いいや、僕はそうはならない。何故なら、僕には研究を手伝ってくれるコンソーシアムの奴隷たちがいる! それに、人体実験は自分で試す必要はない。違法奴隷にやらせればいいからね」
「奴隷はどうなった?」
「死んださ、もしくは変異? 長くは生きられなかったがね」
酷いとは思わない。
目的のために、人間として扱われないものを利用するのは悪いことではない。
人道などという、不明瞭なものは不要だしね。
「おや? 多くの者はここで激昂すると思っていたのだが」
「奴隷は人間ではないからな。モルモットを実験動物にしたところで、怒るのは一部の人間だけだろう?」
「違いない」
カナードは楽しそうだ。
「どんな研究を?」
「勿論、君の言う通りさ。眠る者達の兵器を転用し、TRINITY.に対抗する海賊たちの通常武装として売り込む予定だった....何より、研究費用が嵩むのさ、私財を投じても足りないほどにね。それから、よく使われるワープコアの危険性――――拘束場の脆弱性を消す実験...まあこれは、表への発表用さ」
後者は少し欲しい。
ただ、知りたいのはもっと深いことだ。
「そう焦らなくても、すぐに言うさ。多くの哀れな実験動物共と、僕の愚かな友人の命を賭して行っている研究は....そう、彼らのドローンの中身に関係している」
「なんだ?」
「カル君、君は変わったドローンを使うだろう? そのドローンの中身はどうなっている?」
不思議な質問だ。
私は普通に、「電子部品と、バッテリー」と答える。
「そう、それは確かな話だ。だが――――スリーパードローンは違う。彼らは生きているのだよ!」
「つまり、生体機能に代替されるような何かがあるという事か」
「そうだ。それを人体に適用すれば、全てが変わる!」
カナードの目に、狂気の光が宿る。
「不老不死? 無敵の軍隊? そんなものは幾らでも手に入る! それを手に入れるために、僕は研究をしているのさ!」
「ご教授いただき幸いだ」
反吐が出る。
人間を超える?
「不老不死。肉体強化。全ては不要だ。人間は適応し、努力する生き物。それは、簡単に人の努力を否定する、いわば冒涜だ」
「おや、人道の否定はしないくせに、一丁前に人のアセンションに対しては文句を言うのかい?」
「俺の価値観では、そちらの方がより許せないことでな」
私はカルセールを抜き、カナードに向ける。
「さぁ、データの在りかを教えろ。すべて破壊する」
「......残念だけど」
カナードは机の裏にある何かを押した。
直後、警報が鳴り響き、入り口が施錠された。
壁が開き、戦闘用ボットが現れた。
「君には死んでもらう」
「構わん」
私はカルセールを構えたまま。腕の端末を強く降った。
直後。
轟音とともに天井が崩落する。
「これはっ!?」
「俺は一人ではない」
天井から降りてきたファイスが、両腕のコンバットバトンを構えた。
「行くぞ」
「ガルルルッ!!」
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