表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の宇宙に船ごと転移しましたが、お兄ちゃんのいない宇宙には住めないので、お兄ちゃんを探す事にしました!〜男装ブラコン少女の宇宙冒険記〜  作者: 黴男
シーズン4-スリーパー防衛編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

88/272

088-一貫した戦闘スタイル

『こちらカル・クロカワ乗艦のアドアステラ。至急返事されたし』

『ああ、済まない。』


アドアステラの眼前を飛んでいるフリゲートが、左右に機体を傾斜させて応える。


『これより、海賊の拠点へと向かう。既にプローブでスキャンは終了している。場所はジストⅧ外周部のアステロイドベルト群。連動ワープを行う』

『分かった、連動ワープ開始』


民間用のサブワープドライブを搭載したことで、ついにアドアステラも連動ワープを行う事が出来るようになった。

出力の低いワープドライブ同士の重力波を連結し、ワープの出力を増大させ、より長距離のワープが可能になるのだ。


「...........」


民間用サブワープドライブが上げる不可思議な唸り声が、いくつもの隔壁を通して遠くの雷鳴のように伝わる。

そして、FTL式のワープによりアドアステラとアクシズⅡは光速に達する。

道中で障害物に衝突しそうになるものの、アドアステラのシールドがそれを防ぐ。


『アラッド、こちらは遠距離から支援を行う。普段通り戦闘を行ってほしい』

『ああ、理解した!』


そして、アドアステラとアクシズⅡは海賊の拠点へとワープする。

即座にアドアステラはフォートモジュールとサブシステムを起動し、海賊の拠点に砲撃を開始する。


『凄まじい射程距離だな』

『小型艦の処理を頼む。大型艦はこちらが破壊する』

『分かった』


フォートモジュールにサブシステムが合わさった砲撃は、数百km離れた海賊の拠点のシールドを一撃で粉砕する。


『襲撃だーっ!』

『ナメた野郎だぜ、一撃で終わらせてやる!』


拠点からフリゲートが七隻出現する。


『援護する!』

『大丈夫だ、俺一人で構わない!』


フリゲートのうち四隻はアドアステラの方へと向かう。

アラッドはフリゲート三隻からの近距離の格闘戦に持ち込まれるものの、


『あまり舐めてくれるなよ』


逆噴射による急速離脱から、機体から突出した三基のレーザータレットを展開する。

そして、一隻にレーザーの連射を浴びせかけながら高速で旋回する。


『くそっ、だったらミサイルだ!』

『だめだ兄貴! EMP妨害をっ!』

『まずは――――一隻』


アクシズⅡの前面部に取り付けられたフォーカスレーザータレットが、シールドの消えたフリゲート一隻を捉える。

そして、放たれた一撃はその艦を一撃で破壊する。


「私たちも負けてられないね....ケイン!」

「”ジラント”展開!」


アドアステラから、五機のドローンが飛び出した。

それらは四門の砲台を持っていた。


『おい、あんなドローンで俺たちに勝つつもりかよ!?』

『面白い冗談――――』


だが、次の瞬間。

それは冗談ではなくなる。

五機のドローンの一斉射撃が、フリゲートの一隻を粉砕したのだ。

シールドなど、まったく意味をなさなかった。


『――――ヤバイ! 格が違う!』

『後ろのやつの方がやばいってことかよ.....クソ、何でワープできないんだ!』


既にフリゲート三隻は、アドアステラのWDAに捕らわれている。

そして、セントリードローン達は、一隻一隻を狙い撃ちにして、全滅させていく。


『死にたく、死にたくねえ! ――――おい! 俺たちの裏には、あのライ――――』


通信をつないで命乞いをした海賊だったが、ドローンは容赦なく襲い掛かった。

その光景を見ていたカルは、呟く。


「俺は許そう。――――だが、このドローンが許すかな?」

『助け――――』


最後の一隻が沈黙し、アドアステラは前進を開始する。

同時にアクシズⅡも、動き出した。

その周囲には一撃で沈められたフリゲートの残骸が無数に浮いていた。


「なるほど....流石はシルバー傭兵上位か」


カルは感心していた。

アルゴの艦のような、物量で押し流すスタイルではなく、レーザーの連射によるシールドの飽和、その後フォーカスレーザーによるボレーで沈めるという、一貫したスタイルの戦闘艦。

それは、カルにとっては――――少し、新鮮だった。


『内部を探索する。アラッド、着艦するぞ』

『ああ!』


アドアステラとアクシズⅡは共に、海賊の拠点へと接近するのだった。



面白いと感じたら、感想を書いていってください!

出来れば、ブクマや高評価などもお願いします。

レビューなどは、書きたいと思ったら書いてくださるととても嬉しいです。

どのような感想・レビューでもお待ちしております!


↓小説家になろう 勝手にランキング投票お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ