262-大騒動
ステーション内部に入り込んだ私たちは、まずは倉庫を襲撃する。
ステーション内に大量にある倉庫だけど、ここを二度と使えないようにするために燃やす。
『火災防止システム停止、発泡剤スプリンクラーに高揮発性燃料化合物を投入』
流石に火をつけるのはセルフでやる。
海賊は何人死んでもいいけど、やり過ぎると私たちも危ないからね。
『噴射完了、作業ボットを使い倉庫内に戦術爆薬を分散配置』
「こっちだ!」
私は変声機能をフルに活用して海賊たちを撹乱、十字路に追い込んで、ケインとの十字砲火でまとめて仕留める。
そして、既に液体燃料と爆薬パーティーと化している巨大倉庫の扉の前に来る。
「みんな、私の側に」
倉庫の中に手榴弾を放り込んで、盾を構える。
シールドが発生し、直後の凄まじい轟音と共に発生した爆風を完全に防いだ。
「やった!」
『B-44倉庫ブロックで火災発生、B-44倉庫ブロックで火災発生、外壁が損傷しています、緊急隔壁閉鎖します』
あまりの爆発に、外壁に大穴が開いたらしい。
そうなると火が消えてしまうので、慌てて閉じてもらう。
「次はどこに行くの!?」
「次は艦船ドック、派手にやるよ」
流石にドックを制圧するのは簡単じゃないけど、出来なくはない。
「シトリン、艦船ドックを制圧する、情報を」
『了解』
「あとついでに、遠隔で艦船の非常自爆システムをオンラインにしておいて」
『了解』
パラライシスリンクの効果は、ガントリーで接続されている艦船にも及んでいる。
自沈させるためのプロトコルが設定されているので、それを起動して出撃できなくさせる。
『作業進捗60%』
「突撃!」
私はカルセールを構え、撃つ。
かつて主力艦を吹っ飛ばしたあの一撃を放ったことで、扉ごと熱線が貫通してその向こうにいた数十人を蒸発させた。
オクティアンのスラスターの最大加速で突入した私たち。
レーザーガンによる弾幕を、カルセールで吸うことで無力化。
「行くよ! 必殺! ビリビリドン!」
ケインが右腕を構えると同時に、大電流が放出される。
斜線上にいた十数人が瞬時に跳ねて、倒れた。
「ケイン、残弾は!?」
「あと一発!」
「持っておけ!」
私は盾のバッテリーボックスからエネルギーパックを一個取り出して、ケインに投げる。
ケインはそれを受け取ると、すぐ側に落ちていたライフルを乱射し始めた。
「いつ銃の打ち方なんか覚えたんだ」
「見様見真似って、ラビさんも言ってたよ?」
それで使えたら苦労はしないと思うんだけどな...
まあ、パワードスーツが銃の反動を無効化する。
ケインは大丈夫だろう。
「行くぞファイス!」
「ええ!」
私とファイスは同時に飛び出す。
私は腰から抜いたワイヤーフックを上に見えていたガントリーに突き刺し、バーニアで加速してターザンみたいに振り子状の移動をする。
ワイヤーを巻き上げて、代わりにニケを抜く。
「ここ!」
「グルォオアアアッ!」
閃光が2、3度輝くと同時に、ファイスが勢いよく飛び出す。
私が脳天を貫いた海賊の背後にいた一人にヘッドロックをかけて、そのまま首をへし折った。
自分が死んだことに敵が気付く前に、その周囲の二人の頭は回し蹴りによって明後日の方向に曲がっていた。
流石にファイスは速いか。
私も負けてられないな。
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