233-観光計画
今日は、皆と一緒に、惑星の観光計画を立てることにした。
ここ数日で情報は集めた。
このオルトスプライムは、コロニー一つと惑星そのものが一つのマーケットになっている。
登録された艦船は直接惑星に降下する事が出来て、ステーションがボトルネックになる事もない。登録されていない艦船などはステーションに停泊するために、ステーションの治安はあまりよくないらしい。
今日は惑星の方について話していく。
『移動手段は確立されていますが、一日で回り切るのは不可能です』
「だろうね」
惑星に海はなく、中型の惑星ながら惑星表面は区画で整理されていて、区画ごとに店舗が存在する。
移動手段は、シャトルによる宇宙港間移動、鉄道による移動の二種類だ。
鉄道は鈍行と特急があり、特定の駅に止まる特急の利用者は多い。
「皆はどこに行きたい?」
「ぼくは武器が見たい!」
「私もです」
ケインとファイスは武器が見たいと言った。
つまり、戦闘支援物エリアだね。
「あの....私はっ、調理器具を見たいですっ!」
「ソフは調理器具・食器エリアね」
二つは結構離れているので、ケイン、ファイスはここに向かう事になる。
このままだとソフを一人にしてしまうので、誰かが一緒に向かわないといけない。
「私がソフに付き添うよ、他の皆は?」
「.....では、私は図書館に行きたいです」
『図書館は、中央都市に存在しています』
「じゃあ、最初はみんなで中央都市に寄ろう」
私達はプラチナ傭兵なので、今日申請しておいた傭兵権限での惑星降下権限を所持して降下出来る。
どこにでも降りられるけれど、中央都市に降りるなら話が早い。
その時、アリアが恐る恐る口を開ける。
「...お、お洋服を....お洋服が見たいです」
「じゃあ、私が付き合うよ!」
ラビがぱっと手を挙げた。
胸が派手に揺れるのを見て、私は身の内から湧き上がった邪悪な念を振り払う。
もぎ取り強迫観念を振り払った私は、軽く頷いて発言する。
「じゃあ、ラビとアリアは二人で服飾店エリアに行って」
「うん! .....ね」
「は、はい」
これで、それぞれどこに向かうかははっきりした。
ケイン、ファイスは傭兵支援区画へ。
私とソフは台所用品区画へ。
ラビとアリアは服飾店区画へ。
移動はレンタルシャトルを使う。
「宿はもう見つけてあるから、物色が終わったらそこに集まろう」
『こちらが情報です』
私が見つけた宿は、タワー型の高級ホテルで、一泊けっこうするものの、人数じゃなくて部屋の料金だけで借りられる理想的な場所だった。
「プール付き.....!」
「観光地じゃないんだけどね、こういう空気が読めないホテルはいろんな場所にあるよね」
「一緒に泳ごうね、カル!」
「う、うん」
ラビは最近積極的だ。
その積極さに応える気はあんまりないけど。
「では、解散! 明日はコロニーから回るので、皆それぞれで準備をするように」
「「「「「「了解!」」」」」
私はみんなを解散させ、最後に残ったシトリンに命令する。
「悪いけれど、ここは治安も悪いから.....留守番をお願い」
『分かりました、良い休暇をお楽しみください』
シトリンは悲しい顔も寂しい顔も表示せずに、私にそう返して一礼したのだった。
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