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異世界の宇宙に船ごと転移しましたが、お兄ちゃんのいない宇宙には住めないので、お兄ちゃんを探す事にしました!〜男装ブラコン少女の宇宙冒険記〜  作者: 黴男
シーズン8.5-エミドの少女と旅のアレコレ

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225/272

223-荒事

翌日。

私達はクロイセンⅢにある商業ステーションに入港していた。

ここは商業ステーションなので、まあ見るべきものは何もない。

じゃあ、どうして入港したのかと言うと。


「頼もう!」

「......」


私とユルトは、ユルトの部下数人とファイスを引き連れて、傭兵ギルドの支部に入った。

このクロイセンでの傭兵の立ち寄る場所と言えばここであり、私はユルトが何をするつもりかなんとなくわかった。


「おいおい姉ちゃん、こんな場所に何の用事だァ?」

「姉ちゃん....? 私はユルトだ」

「やれやれ....」


私はため息を吐く。


「おい、兄ちゃん。あんまり調子に乗んじゃねえぞ、ここで傭兵やりてえなら、俺に逆らうんじゃねえ。ケラカ人なんか連れやがって――――」


こいつどうしようかなぁ、と思った直後。

ファイスが男を掴み、持ち上げていた。


「があああっ!? こいつ、速――――」

「ファイス....」

「いけませんでしたか?」

「いけないが....まあ、いいだろう」


ユルトのよく分かんない趣味に付き合わされてるので、ノリノリでそれに乗るしかない。


「君の名前は今知ったよ、シルバー傭兵のフロッツ・ベインか」

「シルバー? 有象無象か....」

「こいつ....あだだだだ!」

「姐さん、流石にやばいっす!」

「ああ、離してほしいな」

「だとさ、ファイス」

「はっ」


ファイスが男を床に降ろすと同時に、私達はランクエンブレムのホログラムを投影した。

私はプラチナ、ユルトはアプレンティス傭兵のものである。


「さあ、道を開けたまえ」

「(やる事が情けない....)」


そう思いつつ、私達はシルバー傭兵の横を通り抜ける。


「次からは、喧嘩を売る相手は選んだ方がいいぜ」

「......クッ」


そして、とどめを刺すのがグーンズフリートの中の一人、ダレイン・イオスだった。

ハゲ面の気のいい大人って感じの人だけど、ちょっとユルトに対する矢印が重い気がする。


「で、何をするんだ?」

「依頼を受ける。クロイセンからスレイムへの輸送依頼があれば、少しは貢献度を稼げるからな」

「そういえば、そんなのがあったな」


貢献度。

これが一か月ごとに設定されていて、ダイヤ以上の傭兵はこれを満たせない場合降格になる。

私達は気にする必要がないけどね。


「ケラカで稼いだんじゃないのか?」

「超過分は持ち越せるのだよ、なら稼ぐのは悪い事ではないだろう?」

「そうしたいならするといい、俺は関与しない」

「ふふふ」


ユルトは謎に笑う。

私はそれを不気味に思いながら、依頼リストに目を通すのだった。




船に戻ると、ファイスが溜息を吐く。


「ファイス、今日はらしくなかったね」

「すみません」

「私は別に殺気を向けたわけじゃないんだけど、それを勘違いしちゃったかな?」

「.....はい、恥ずかしながら」


不快だな、くらいには思ったんだけど。

それを読めるほどに、ファイスは鋭敏になってきている。


「それは多分、成長の証だよ。ファイスは多分、人が出す匂いで感情が読めるんだ」

「....そうなのですか?」

「よくは分からないけど、自分の意志で行動したんじゃないんなら、そうじゃないの?」


匂いは感情によって違う、そんな学説をどこかで読んだ気がする。

ファイスの成長を感じつつ、私達はまた旅立つのであった。

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