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220-ランクアップ

こうして、少年誌のラストシーンみたいな協力プレイで私達は敵を打ち破った。

ただし、今回は勲章は無しである。

まあ、アプレンティス傭兵がいる以上、この程度の困難は困難とも言えないものだ。

ただし...


『カル、お前たちは今日からプラチナランカーだ!』

「えっ?」

『喜べ! 私の推薦が通ったからな!』


ゴールドからプラチナへ。

私たちにとっては小さな一歩に過ぎないけれど、傭兵にとっては夢のまた夢らしい。

なんでも、数度の功績を挙げていた私たちはランク昇格の話が上で議論されていたらしい。

けれど、企業連合による裏工作や、私自身の素性が疑われていたために保留となっていたそうだ。

しかし、ユルトが推薦権を使ったお陰で、それらの問題は全て無視され、私達は昇格へと至ったのであった。


「だが、推薦権は...」

『一つの傭兵グループにつき一つ、権利の再発行はできない...だったな。そんなものどうでもいいではないか』

「ええ...」


どうでもいいとまで言われてしまえはそれまでである。

それでも一応食い下がってみると、意外な答えが返ってきた。


『お前が悪いのだぞ、カル。あの様な事を言って私を期待させるから』

「そう言われても、何のことか思い出せないな」

『女心のわからん男だな』

「それで結構」


実際女の子だけど、男っぽいと言われてもしょうがない。

何か勘違いしてるのかもしれないけれど、私は本当の意味でお兄ちゃんしか好きにならない。


「で、それはいいんだが...」

『ふむ、他に何かあるか?』

「どうして俺達について来るんだ?」


アドアステラと、グーンズフリート旗艦の巡洋戦艦オーネストは並行して飛んでいる。

その周囲を、四隻の巡洋艦が固めていた。


『次の目的地はオスト星系なのだろう?』

「ああ」

『ならば我々も同じだ!』

「だから?」

『我々も同行する!』


はぁ.....

私は周囲を、艦橋の皆を見渡す。

隣にいるソフはホログラムに驚いている様子で、それ以外は私の無言の質問に頷いていた。


「分かった、だが.....いいのか?」

『勿論だ! 何なら、現地に着いてから依頼を出すかもしれん!』

「...分かった」


色々唐突だけれど、頼もしい仲間として彼女たちを受け入れることにした。

それに、アプレンティス傭兵が同行しているともなれば、旅先での面倒事もないだろうしね。


『ところでカルよ、プラチナ傭兵に昇格した今、君たちは傭兵達の中でも一目置かれるトップエリートの一員となった』

「....ああ、言動と行動には気を付けるさ」

『それだけではない。今回、主力艦を無力化したあの一撃。海賊共はお前に注視したことだろう、前途に気を付ける事だ、見えている罠と、飴に見せかけた罠が待ち受けている』

「....分かった」


プラチナに昇格した私たちは、これまで以上の優遇措置を受けられるようになった。

まず、艦船が撃墜された際に受けられる保険がゴールドだとベーシックで艦船の推定価格の20%だったが、プレミアムプランを無料で受けられるようになり、80%の補償を受けられるようになった。

次に、弾薬などの購入費の10%をエンフォースが持ってくれるようになった。

ただし、反応弾頭のような特殊な武装に掛かる特殊武装税は一切軽減されない。

最後に、プラチナ専用の依頼を受ける事が出来るようになった。

そして、その際に撃墜した海賊の懸賞額の20%を追加で受け取れるようになった。

.....まあ、かなり微妙だけどね。

でも、プラチナなのでこんなものだ。

ダイヤになればもっと優遇措置の品質が上がる。

王国にプラチナ傭兵は現在200人程度いるらしいので、彼等とも切磋琢磨出来ればいいなと思う。


『では、これよりワープを行う! カル、君の艦にワープドライブを同調させている』

「分かった、ワープドライブ起動!」


私はノルスに向かってそう命じた。

アドアステラのスラスターが青白い光を放ち、ワープドライブの力強い唸り声がブリッジに満ちた。


「ワープ開始!」


その命令と共に、アドアステラはグーンズフリートと共にワープトンネルへと突入したのであった。


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