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異世界の宇宙に船ごと転移しましたが、お兄ちゃんのいない宇宙には住めないので、お兄ちゃんを探す事にしました!〜男装ブラコン少女の宇宙冒険記〜  作者: 黴男
シーズン7-Ve’z&エミド調査編

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189-脅威、来たれり

『語らずの観測塔』が現れたのは、今から十年前の事だという。

他の建物と同じように遮蔽されており、当時のスキャン技術では、今発見されている建物の全てより遮蔽レベルの高かった観測塔を捉えることは出来なかったそうだ。

それが、クルトラングに起きた何か大規模な天体災害により遮蔽が解除され露になった。


『当時の探索隊は、内部で遭遇した強力な実体に襲われて全滅したらしいです』

「それを早く言って欲しかったな.....」


私は一人で、外壁を進む。

語らずの観測塔は、根元に当たる部分に入り口があり、その周囲に円形の縁がある。

アドアステラを直接横付けできないため、こうして歩いて進むしかない。

....と言っても、ここもまた異常なんだけど....


「なんで重力があるんだ? とっくにこの遺跡は死んでるんじゃないのか?」

『外面の遮蔽装置は壊れていますが、遺跡の機能自体は生きているようです』


ノルスが解説を入れてくれる。

私は入り口を見つけ、そこに入る。

入り口はゲートのようなものに閉ざされていたが、近づくと普通に開いた。


「なんで開くんだ....?」

『理由は分かっていません』

「だろうな」


外から見ると小さく見えたけれど、この観測塔はまさに「塔」だ。

いざ中に入ると、大きすぎる。

トウキョウ・タワーくらいかな?


「名称の由来とかはあるの?」

『何でも、最上部に当たる部分が稀に透明化し、そこから周囲をスキャンするように精神波が発信されるようです。そこから「観測塔」と....』

「なるほどね」


私は内部を進む。

内部は巨大な螺旋階段になっていて、壁越しにたくさん扉がある。

中には、階段と接していない扉もある。

本来は開かないはずだけど、変形したカルセールによって簡単に開けられる。

内部には、用途不明の遺物が大量。

これは後続の作業用ドローンが運び出す。

スラスターで飛ぶドローンを閉所で運用するから、ケインの頑張りどころだね。


「最初の踊り場に出た」

『気を付けてください、よく分からない実体がいるかも....しれません』


周囲を観察するけど、そのようなものはなかった。

上に進む。


「あ.....これは進めないな」

『どうしたのですか?』

「ゲートが閉まってる。大体の探索隊はここで帰ったんじゃないか? まあ、関係ないが」


パラライシスリンクか、Ve’z情報アナライザーがあればこの扉は空けられると思うけど...

それがないなら帰るしかないと思う。

私はカルセールを当ててゲートを開く。

そこからさらに上層へ向かう。


「ここから先は情報にない区画だな、マスクの録画機能を使う」

『了解』


と言っても、下層と風景に変化はない。

風景は変化がないけど、扉は確実に増えた。

一個一個開けて確かめていくけれど、用途不明の遺物がある部屋だけだ。


『下層の遺物をある程度回収しました、これから分析に入ります』

「わかった」


それにしても、Ve’z人って本当に謎だよね....

この遺跡を見る限り、人としての形を持っているのは確かだと思う。

でも、彼らの姿は一度も観測されたことがない。

それは王国有史以前から変わらない事実だ。


「案外、ちゃんと人型だったりして」


私は次の層へのゲートを開けて、上の層へ上がる。

そして、そこで。


『...........どうされましたか』

「ゴメン、死ぬかも」


髪の生えていない頭。

こちらを無機質に見る瞳。

そして、不自然に青白い肌。

異色肌とかそういうのじゃない、生気のない青白い肌。


「Ve’z人か...分からないが」


直後。

私の顔の前に、それは目を近づけていた。

瞳孔が開く。

ヤバイ。

私はすぐさま、その場から飛び退いた。


『今すぐ応援を....』

「ここで解決する! 大丈夫だ!」


こいつが、探索隊を全滅させたんだ。

私は気持ちを切り替え、ニケを抜いて応戦するのだった。


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