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186-次なる目的地

こうして、私たちはラタトヴィア星系に帰還した。

データと回収した遺物を研究機関のあるラタトヴィアⅣのステーションで売却し、報酬を得た。

そして、その際に追加報酬も貰った。


「これは一体....?」

「分からないけど、何かのビーコンみたいだ。起動すると数秒間だけVe’zの共通シグナルを出すらしい」

「成程、デコイに使うのですね」

「そうなるかな....」


ビーコンを起動させて射出、敵の注意をそらしている間に離脱するのが良策という事だろうか?

まあ、とにかく格納庫に置いていくことにする。

それより、今回はそれがメインではない。


「....で、これをどうするかだ」


私は、船の横に置かれたデカいコンテナに目を向ける。

送り主は「C.Cカナード・カスクレイ」。

つまりは、彼の発明品なんだろうけど....開けるのが怖い。

よく分からない理由で協力してくれているから、いつ裏切るか分かったものではないしね。


「まあいいや。開封するよ」


パスコードは彼からのメールに記載されていた。

「ADVANCE(発展)」だ。

入力するとコンテナが開き、中からよく分からないものが出てくる。

カナードによると、


『今回のメインは兵器強化類がメインだよ! 君たちの武勇は伝わってるからね、ここは新兵器のテスターになってもらおうと思ってね! 監視はしてないけど、そのうち完成品を送るよ!』


との事であった。

早速解析に回すが、特に裏も無くレーザー出力、ミサイル追跡、ドローン操作の強化パーツであった。

ついでに、戦闘機用のレーザー砲まで付いてきた。

私はこの方面に明るく無いので、ラビの方でカスタムしてもらおう。

装備してみたところ、レーザー出力が1.7倍、ミサイルの追跡補正が25.1%、ドローンの回避速度が12%、射撃精度が22%上昇した。


「このタイミングでの強化パーツは嬉しいな」

「ええ」


技術者のファイスも頷く。

ただ、問題はこれらのパーツに互換性がない事。

壊れたらそれっきりだ。

設計図の存在する各種装備とは違い、それを添付してこなかったということは、多分カナードにとっては設計図を渡す価値もないほどの試作品という事だと思う。

理解できるのが悔しいけど、あの人なら多分そうするよね...


『オーバークロックには非対応、構造がデータにないため、破壊されるとリペア対象に出来ません』

「使い捨てってわけか...」


まあそれも良いだろう。

元から降って沸いた強化だし、対Ve‘z艦相手だとこれでも全く足りないから。


「それで...次はいつ出発しようか」

「皆と相談されては?」

「そうだが、その前にこの先の予定を考えておきたい」


だからこれは相談ではなくて、独り言だ。

しかし、ファイスはそれに異を唱える事もなく答えてくれた。


「クルトラングに行かれてはどうですか?」

「クルトラング?」

「ノルス殿が教えてくださいました、なんでもVe’zの活動が活発化している場所で、ゲートで接続されているとはいえVe‘z星系群のかなり内側に存在する星系だとか...」


クルトラングねぇ。

渡された資料を見ると、『語らずの観測塔』と呼ばれる超巨大構造物が存在しており、回収されないまま多くの探検家の船の残骸が周囲を回遊しているそうだ。

ここになら、もう少し高く売れるデータや遺物があるかもしれない。


「よし、次はそっちに向かってみよう...勿論、危険な仕事になるだろう、皆に相談はする」

「はい」


ファイスは頷いた。

私はファイスを撫でてやりつつ、次の計画を頭の中で練るのであった。

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