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異世界の宇宙に船ごと転移しましたが、お兄ちゃんのいない宇宙には住めないので、お兄ちゃんを探す事にしました!〜男装ブラコン少女の宇宙冒険記〜  作者: 黴男
シーズン7-Ve’z&エミド調査編

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182-パラライシスリンク

「主人、これは一体....?」

「ん? ああ、これはね...」


翌日。

私たちのもとに、一つのコンテナが届けられた。

開封すると、見慣れないデザインの装備が出てきた。


「パラライシスリンク....だったかな、これがないとVe’zとかエミドのセキュリティに介入できないらしくて」


精神装備の一つらしくて、精神力でハッキングできるかどうかが変わるそうな。

とりあえず私が操作するけど、無理そうならラビとかにやってもらう事とする。


「どうしてハッキングにこれが必要なの? アドアステラのハッキング装備なら...」

「それについては私が話します、ラビさん」


その時、手を挙げたのはノルスだった。

彼は最近、様々なVe‘z、エミド関連の書籍を読み漁っている。

これ以上ないほど頼りになると思う。


「まず、我々の使うシステムは電子的な側面を持つことは理解していますか?」

「うん、勿論。有機的なものはイマイチ信用ならないし」

「Ve‘zやエミドが用いるシステムは、電子的でも有機的でもなく、精神的なものなのですよ」

「というと?」

「つまりは、「そうなれ」と念じれば動く...”オープンセサミ“です」


その説明は正しい。

ただ問題は、念じたとしても、当然ロックがあって外れないのだ。

しかしこのパラライシスリンクという装置は違う。


「パラライシスリンクは、私の意思を持って動いて、精神的な防御回路を麻痺させられるんだ...あんまり言いたくないけど、武器にもなる」


ただし、対人兵器だけど。

時間は掛かるけれど、これを使えば人の精神を虚弱状態にしてアクセス可能な状態にすることも不可能ではない。

まあ、コストに到底見合わないけどね。


「そんなに強いなら大量生産すればいいのに」

「素材がね...」


なんでも、「ガンズ鋼」というガンズ星系でしか採れない特殊な鉱石を利用しているらしくて、今回も貰ったわけじゃなく借りてる形だ。


「というわけで、早速取り付けて起動試験を行うよ」

「了解!」


ラビが元気よく頷く。

私はシトリンが機械を操作し、それを取り付けるのを見ていた。


『終わりました』

「うん。ありがとう」


側面パルスレーザーが三つ並ぶ場所の、真ん中部分のパルスレーザーを取り外してパラライシスリンクを装備した。

通常の装置のハッキングにも使えるそうなので、適当に拾ってきたサーバーにアクセスを試みる。

エナジーパックを繋いでサーバーを起動し、私は専用の操縦席へと向かう。

そこは、緑の光が壁のタイルから染み出す部屋で、席に座って私はバイザーを装着した。

バイザーには、パラライシスリンクが表示されている。


『準備はできましたか?』

「うん、出来たよ」


直後、パラライシスリンクが機械に向けて放たれる。

さいしょはしっぱいしたとおもったけれど、違った。

一定時間ほど経過したその時、私は本能的に理解させられる。


「うっ!?」

『マスター!?』

「大丈...夫」


あのサーバーと、私は今「繋がった」。

繋がりを通して、私は自分の意思をあのサーバーに結果として与えることができる。

ただ、最低限の防衛設備があるあのデータサーバーを破るには、文字通り開けゴマをやる必要がある。

影響が深く及ばないように気を付けながら、思い切り叫ぶ。


「『開け』」


静かに命じたつもりだったけれど、強過ぎた。

接続が強制的に切断され、エネルギーパックの方が煙を上げ始める。


「ダメか...」

『出力が強すぎるようです、サーバー側の電子システムがオーバーロードを引き起こし、強制停止しているようです』


その後、何度か試したが、結局うまく行かずに終わった。

シトリンが言うには、


『非科学的な分野のため、断定して言及することはできませんが...恐らくは、マスターの精神力か、それに類される物の出力がコントロールできないほど強いのでしょう』


との事だった。

課題を抱えたまま、その日は終わった。


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