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158-クロコム逃亡戦

敵を撃破したアドアステラだが、問題はいまだ継続している。


『ワープアウト反応、さらに増大。星系ローカル通信がアクティブ化しました』

「来る、か」


交戦したことで敵を刺激したらしく、アドアステラを追って敵が集まってきたのだ。

カルは即座に、付近のワープポイント.....重力源である惑星へと回頭しワープする。


「一旦逃げる、でいいよな?」

『いいと思うよ!』


アドアステラの格納庫にいるラビが返答する。

ドローンは既に収納済み、ワープ妨害アレイのエリアからは離脱済みである。

アドアステラはワープトンネルを潜り、惑星の付近へとワープアウトする。


「ふぅ、後はサーマルステルスを.....」

『敵艦ワープアウト、トラッキングされています』

「....しつこいな」


ワープドライブが不安定化した影響で、ワープエネルギーを十分にチャージできないアドアステラ。

懸賞金も無い相手にカルは、逃げる選択肢を取った。

SWDを起動し、アドアステラは惑星の周囲に存在するアステロイドベルトに逃げ込んだ。


『敵フリゲート、こちらを追跡してきます』

「無視だ、エネルギーが貯まるまで逃げ切るぞ!」


推進カーネルを起動しているアドアステラは、SWDによってコルベット並の速度が出せる。

防御カーネルとシールドプロテクターのオーバークロックにより、アステロイド岩塊を押し退けて突き進み、ワープエネルギーが溜まればすぐさま転進、次の目標へ向けてワープを行う。


『ワープトンネルに敵が乗ってきました!』

「ちっ、しつこい!」


逃走するアドアステラだったが、ワープ速度が遅いため、帝国軍がアドアステラのワープ航路に割り込んできた。

ワープ中だというのに、帝国軍は容赦なく撃ってくる。


『シールド減衰率、11%に拡大』

「撃て!」


アドアステラの後部副砲が光を放ち、巡洋艦の一隻を押し流す。

高速で移動している関係上、巡洋艦は凄まじい速度で後方へと流れていく。

その時、格納庫から放たれた魚雷が。戦艦のシールドを凹ませて爆発した。


「ラビ!?」

『あは、ここ良いね。飛翔物が高速で飛んでいくよ、小石でもシールド割れると思う!』

「....そうか、ミサイル....だが、ちょっとまずいな。」


アドアステラのミサイル発射管は前にしか付いていない。

そうこう言っているうちに、アドアステラと帝国軍は通常空間に放り出された。

クロコムⅦ、中性子星である。


「成程ね....ここなら、シールドが減衰していく」


ラビは発射口を閉じながら呟く。

中性子星の表面層はプラズマであり、帝国式のシールドは減衰するうえ、損傷を負う。

アドアステラのシールドも同じく消耗するものの、


『シールド導管を再装填します』

「シールドブースター、オーバークロック解除! ファイス、急速冷却開始!」

「はいっ!」


プラズマ層の中で、アドアステラは加速を開始する。

凄まじい連射速度での砲撃が、シールドを修復する手段を持たない帝国軍を撃つ。


『敵艦、離脱しようとしています』

「待てよ、逃がさないからな」


WDAが起動し、逃げようとした艦のワープドライブを破壊する。

そして、シールドが剝がれ.....一瞬でその艦は内部の人間を失う。


『生命反応消失』

「まあ、そうだろうな」


中性子星に下手に近づいた者の末路である。

アドアステラは他の艦にも丁寧にWDAを掛けてから、その場を離脱した。


「多分だが、敵艦隊はある程度振り切ったはずだ。あのアレイ自体にはサブワープドライブを麻痺させる機能しかない、つまり――――通常のワープなら、少なくとも突入するまでは大丈夫なはずだ」

「よく分かりませんけど、ご主人様なら大丈夫ですよね!」


アリアがそう言い、その場を収めた。

アドアステラは真っすぐにクロコムゲートへと飛んでいく。


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