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異世界の宇宙に船ごと転移しましたが、お兄ちゃんのいない宇宙には住めないので、お兄ちゃんを探す事にしました!〜男装ブラコン少女の宇宙冒険記〜  作者: 黴男
シーズン5-ショートバケーション編

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140-牢獄での出会い

私が扉を潜ると、その先は迷路のような場所だった。

それまでと違うのは、通路沿いに強化ガラスと扉が設置されていることだ。

そして、ガラスの向こうには.....


「(牢屋かな)」


拘束された人間が蹲っていた。

近づくが、反応を示さない。


「助けに来たんだが!」

「...........」

「無駄だよ」


その時、少し遠くから声が響いた。

私は振り返る。

声は、奥の十字路の左から聞こえてきた。

そこに回り込むと、同じように牢があった。


「やぁ」

「誰だ? それに、無駄というのは?」

「その前に名乗ってよ、麗しの人」


仮面を付けてるのに、麗しも何もないだろうに...

私はゴールド傭兵のホログラムエンブレムを表示して、名乗る。


「俺はカル・クロカワ。ゴールド傭兵だ」

「.....私はラビ。これでもゴールド傭兵なんだ」

「!」


そんな人がどうしてここに.....

そう思う私だったが、すぐに行動に出た。

扉をカルセールで破壊しようと、銃を抜いて、


「無駄だよ」

「え?」

「ここは牢屋じゃないからね」


どういう事だろう?

私が困惑していると、奥からラビと名乗った人物が現れた。

兎の.....人かな?

骨格はヒトだけど、それをベースにした兎みたいな種族だ。

あと......私にはない胸部装甲が、囚人服の上からでもよく見えた。



「ここは、これから奴隷になる人間が集められる場所だから」

「最近できた要塞なのに、こんなにか」

「.........他所から移されてきたんだよ、ここで売りさばくために」

「奴隷だと、何か拙いのか?」


私は気になっていたことを聞いた。


「.....命令に違反すると、この首輪から致死性の即効毒が出るんだよ」

「じゃあ、出られないのか?」

「そうだよ、麗しの人。海賊が私たちを回収する前に、上を制圧すればその限りじゃないけれど.....」

「では、そうしよう」


自由意志を奪う奴隷化だけは、決して許さない。

それは、かつてファイスたちを拾うと決めたときの、私自身の決断だ。


「多分、時間がない.....ここの人たちを助けたければ、急ぐ必要があるよ」

「ああ」


私は身を翻し、上の階への出口を探して進む。

幸い、擦り切れた案内板に従うとすぐに出口が見えてきた。


「これは.....」


貨物用のエレベーター。

だが、奪ったパスで使えるようだ。

ファイス達を待つ時間はない。

私は貨物用エレベーターに乗り込み、上を目指す。


「(それにしても.......)」


あの女性は自分を元ゴールド傭兵だと名乗った。

それはつまり、ここの海賊たちはゴールド傭兵程度であれば制圧できる実力者でもあるという事に他ならない。

より気を付ける必要がある。

私はそう肝に銘じ、開いていく扉を前にニケを構えた。


「――――ッ!」

「!」


直後、扉の向こうから何者かが襲い掛かってきた。

だけど、躱してみれば、それは見慣れた人物だった。


「ファイス!」

「あ.....申し訳ございません!」

「いいよ。下層の制圧は終わったんでしょ?」

「はい!」

『マスター、下層の敵性反応の大多数を制圧しました。これより、上層へ向かうところでした』

「じゃあ、一緒に行こう」


合流する手間が省けた。

私は二人をエレベーターに乗せ、中層へと向かうのであった。


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