138-要塞ドック制圧戦
アドアステラは、ドック内に強引に飛び込む。
そこにいた資材や人間を轢き潰し、アドアステラは止まった。
「行くぞ!」
私とファイスはアドアステラから飛び降りる。
そして、ニケを抜いて倒れた海賊たちを射殺する。
「敵襲ーーーッ!!」
「ファイス! 退け!」
「はっ!」
突っ込もうとしていたファイスが退く。
そして、粉塵の中にいる海賊たちに向け、シトリンがライフルを乱射した。
「ぐわああっ!!」
「くそっ、どこから!!」
シトリンは一度射撃をやめ、手振りでこちらに合図してくる。
敵の様子が不明なため、粉塵が消えるまで突入してもいいという事だ。
「よし! 行くぞファイス!」
「はっ!」
私たちは粉塵の内部に突入する。
そして、見当を付けた方向に撃って反応を引き出し、ファイスに指図して先行させる。
「たった二人で!」
「二人もいれば十分だ!」
横方向からの射撃を躱し、突っ込んできた人間の襟首を掴んで床に投げ飛ばす。
手甲のシールドを使って上から降ってきたサブマシンガンのレーザー弾を防御。
「ファイス!」
「ハッ!」
ファイスが、サブマシンガンを撃っていた人間の元まで跳躍する。
そして、バトンで殴り飛ばした。
「がべふっ!?」
あーあ....あれじゃ頭の中身まで滅茶苦茶だ。
ファイスは力の加減が出来ないので、手加減も同時にできない。
やっぱり、常識的な範囲の身体能力で十分かもしれない。
私はライフルの射撃を回避しつつ考えていた。
「終わりだ!」
シールドを展開したまま突っ込み、攻撃者をそのままシールドで殴りつける。
海賊が仰け反った隙に、ニケで頭を撃ち抜く。
「くっ....馬鹿の一つ覚えか!」
レーザーライフル特有の駆動音が聞こえたので、その方向にシールドを構えると、案の定レーザー弾が飛んできた。
ハンドガンを使おう、ハンドガンはいいぞ。
まあ、精度が悪いものしかないから、数撃ちゃ当たるライフルが標準装備なのかもしれない。
『御主人、伏せてください!』
「?」
私が伏せると、直後轟音と激震が襲ってきた。
ドックにあった艦の一つが、火を噴き出して轟沈していた。
アドアステラが発砲したんだと思う。
そこから脱出した数人を、ニケで射殺する。
何発かは外れたけれど、連射力は成程...と思うくらいだ。
私は上着の内側からエネルギーパックを取り出して、素早く換装する。
手甲に入っているエネルギーパックだと、ニケの方が壊れちゃうからね...カルセールはエネルギーのウワバミと言っても過言ではない。
「丁度いい、ノルス! そのまま天井を破壊しろ!」
『了解!』
アドアステラの上部砲塔が全て斜め上を向き、天井を吹き飛ばす。
落ちてくる瓦礫をシールドで弾き、ファイスは逃げる海賊たちにとどめを刺していく。
私みたいに殴ったり射撃する必要はない。
ただ、力を抑えてバトンで殴るだけで、普通の人間は死ぬ。
だって、ファイスの全力の殴打って、劣化ウラン弾とそう変わらないからね...
「制圧完了です、主人」
「ああ」
そしてついに、私達はドックを完全に制圧することに成功したのであった。
目指すはこの先。
海賊たちを斃しながら、先へと進むのだ。
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