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異世界の宇宙に船ごと転移しましたが、お兄ちゃんのいない宇宙には住めないので、お兄ちゃんを探す事にしました!〜男装ブラコン少女の宇宙冒険記〜  作者: 黴男
シーズン5-ショートバケーション編

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121-身の丈に合わぬ栄誉

結局。

派手な花火によってスリーパードローンは壊滅し、ポケットの主が居なくなったことによって空間が崩壊し、私たちはまとめて通常空間に放り出された。

敵の残骸がそのまま手に入ったので、シラードはホクホク顔であった。

そして、それから二週間後。


「うう.....緊張するな」

「主人、貴方は自分の誇りです。十分胸を張るべきです」

「...ああ、分かった」


私は立ち上がる。

観衆の下に出る性質ではないのだが、功績が大きくなり過ぎた以上仕方ない。


「......落ち着かないな」

「安心していい、この場にいるのは貴族だけだ」

「それを勘弁してほしいという訳なんだが」


ジスティアンコンステレーションに居る全ての貴族が集められ、私に勲章を授与するシラードを見ている。

シトリンによると、これは異例の事のようだ。


「では、これより勲章を授与する! 言っておくが、銅剣翼突撃勲章だけではないからな」

「!?」


これ以上何があるというのだろうか?

困惑する私に、シラードが功績の発表を開始した。


「この者は、このジスティアンコンステレーションにおける防衛戦に置いて、多大なる功績を上げた! その功績は旗艦センティネルをも救い、未来に於ける活路を切り拓く事となった! 特に大きいのは、単身敵の本拠地へと突入し、その後の挟撃戦に置いて敵の首魁を撃破、敵の無傷の鹵獲など大いなる功績を持って報いた。よって、銅剣翼突撃勲章を授与する!」


ここまでは予定通り。

それにしても、知らないうちに功績が増えたような気がする。

これはもしかして、パシリに使ったのはこれでチャラな! 的な言い分なのだろうか?


「次に! この者はジスティアンコンステレーション全体で行われていた大規模な海賊行為の根絶、誘拐・奴隷売買の阻止、その主だった面々の逮捕及び無力化に大いなる貢献をした! よって、銀盾翼守護勲章を授与する!」


剣と盾が揃った。

それは、私にとってというよりは、この場にいる面々にとって大きな衝撃だったようである。

ざわめきが広がり、徐々に私に視線が集まってゆく。


「どこにつければいいんだ?」

「とりあえず、左胸と規定で決まっている。その後はどこにつけようとお前の勝手だ」


私が女性だからと気を使っているのかもしれないが、下心があって触ったなら張り倒すけど、今回はそうじゃないので胸を張って早くしろと訴えた。

シラードは私のマントの中、パワードスーツの左胸に勲章を張り付けた。

電磁装着型で、スイッチの切り替えによってくっ付くかくっ付かないかを選べる。


「無くしても、それはお前のIDと結びついているから大丈夫だ、あまり気にせず扱うといい」


勲章の窃盗や捏造、盗用は重犯罪であり最悪銃殺、電気椅子である。

譲り受けた、という事が立証できれば無罪放免ではあるが。


「勲章の授与者には、1500万MSCの賞金が与えられる。お前の場合は二枚で3000万MSCだ」


ええと、3000万MSCだとすると、仲間で分配して.....

6人だから一人500万MSC。

船の一か月の維持諸経費が123万MSCで、私の純粋な所持金が5202万MSC。

5702万になるから、傭兵の貯金平均の500万MSCを遥かに上回っていることになる。


「(そろそろ何かに使うか?)」


船の一般的な値段が、フリゲート20万~巡洋艦1200万MSC程度である。

戦艦クラスとなると、軍や大企業の工場と交渉する必要があってゴールドランクになりたててでも厳しい。


「――――聞いてるか?」

「ああ、勿論」


話が進んでいたけれど、ちゃんと中身は頭に入っている。

銅剣と銀盾の勲章は私を守ってくれると同時に、私の鉾にもなる。

勲章受章者を攻撃したり、害そうとするものに対して、勲章を持つ者は対等な裁判を起こして対処できる。

そして、特例だが剣と盾を両方、種類にかかわらず持つ者は、軍関係の内部任務を遂行できる権限が与えられるらしい。


「それでは、これより解散とする! 勲章の受章者に、再度拍手を!」


心のこもってない拍手を浴びつつ、私は舞台裏に下がった。


「終わりましたか?」

「ああ。報奨金が振り込まれるから、分配をシトリンに頼んでおこう」

「.....はっ」


そういえば、ファイスは貰ったお金を何に使っているんだろう?

今度のその辺の調査もしておかないとと、私は思うのだった。


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