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異世界の宇宙に船ごと転移しましたが、お兄ちゃんのいない宇宙には住めないので、お兄ちゃんを探す事にしました!〜男装ブラコン少女の宇宙冒険記〜  作者: 黴男
シーズン4-スリーパー防衛編

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119/272

119-眠りし者の忠誠

颯爽と飛び出した私たちだったが。


『!?』


その時、腰あたりに焼き鏝を当てられたかのような熱さが襲った。

慌てて取り出すと、それはカルセールだった。


『主人、何を....』

『これが.....共鳴している』

『そのような反応は...』

『いいや、確かにそうだ』


カルセールと、スリーパーのコアが共鳴している。

私がカルセールを構えると、銃身に走っていた赤い幾何学模様が消え去り、波紋のような模様が映る。


『まさか....』


私は少し待ってみる。

すると、カルセールが勝手に開き、エネルギー吸収モードの時のように内部のクリスタルを露出させた。


『.......()は誰か?』


直後、耳元に聞きなれない声が響いた。

こちらの通信帯域に割り込んできたのだろう。


『お前が眠る者(スリーパー)の親玉なのか?』

『肯定する。そして、其は誰か?』

『俺はカル・クロカワだ、オルトス王国所属の――――』

『其は誰か? 何故偉大なる管理者と共に在る?』


????

どういう事だろうか。

偉大なる管理者とは?


『話が見えないな....俺は管理者など知らない』

『だが、あの御方は、其に好意を抱き、共に在りたいと仰られている』

『誰の事だ....』


ひとつの予想としては、カルセールがその”管理者”であるという事。

だが、この銃に意思なんかあるのだろうか?

それに.......意思があったとして、


『主人、何をされているのですか?』

『.......今、これに話しかけられている』

『.....これが、ですか』


とにかく。

私たちの意思は変わらない。


『お前は、管理者と共に在る俺の言葉に耳を傾けるのか?』

『肯定する。私は真なる管理者であるエリアス様から、各地を監視せよとの命を受けている』


エリアス......聞いたことのない名前だ。

多分Ve’zの指導者的な立ち位置の人物なんだろうけど.....流石にもう死んでいるだろう。


『ならば、教えてくれ。何故俺たちを襲うのか』

『其らは禁忌を犯した』

『禁忌?』


それについて聞き返そうとした直後。

”巣”全体が大きく揺れた。


『なんだ!?』

『空間の入り口が開かれた。其の仕業か?』

『....分からな――――』

『――――大丈夫か、カル!?』


その時。

シラードの声が響いた。

閉じられたワームホールを、何らかの手段で突破した....?


『其らよ。エリアス様にお会いすることがあれば、禁忌について尋ねよ。我らは外敵を排除せねばならぬ。そして、管理者の残滓か、眠られし御方。.....貴方の選ばれた方に我らは報いましょう』


直後。

巣全体が振動し始め、スリーパーの本体を覆っていたケーブルやら部品やらが剥がれ落ちる。

ここにいたのは、眠る者のコアや、そういった種類のものではなかった。

そう、スリーパードローンそのものだったのだ。


『待て!』

『さらば』


殆ど話す暇もなく、スリーパードローンは飛んでいく。

直後、広間にアドアステラが落ちてきた。

巣が崩壊し、慣性制御も失われつつある。


『ファイス、急げ! 急いでアドアステラに掴まるんだ!』

『はっ!』

『シトリンも!』

『了解!』


私たちがアドアステラの甲板の上に飛び上がると同時に、慣性制御が切れて宙に浮く。

慌ててアドアステラの甲板に掴まり、吹っ飛ばされそうになっているファイスに左足を突き出した。


『掴まって!』

『はっ!』


瓦礫が押しのけられ、外の様子が見えた。

エリートスリーパー達と、艦隊が交戦している。

その先陣を切るのはネメシスと......アクシズⅡだ。


『カル、元気のようだな』

『吃驚したぜ! 良く生きてたな!』


シルバー傭兵のナンバースリーが揃った。

理由はどうあれ、とにかくこの場を収めるのには役立ちそうだ。


『総員、アドアステラへ搭乗! 理由はどうあれ、スリーパーは敵だ――――最後の決戦を開始する!』


私はファイスとシトリンと共に、アドアステラの甲板をよじ登るのだった。


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