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異世界の宇宙に船ごと転移しましたが、お兄ちゃんのいない宇宙には住めないので、お兄ちゃんを探す事にしました!〜男装ブラコン少女の宇宙冒険記〜  作者: 黴男
シーズン4-スリーパー防衛編

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108/272

108-英雄への一歩

『敵スリーパードローン、3タイプに分類。戦闘タイプ・援護タイプ・突撃タイプ。それぞれ、攻撃12、援護10、突撃17』

「よし、ポーラライズドモジュールオンライン、サブシステム起動」

「サブシステム、攻撃・防御・電子・遠隔・推進・遠隔カーネル起動」

「サブワープドライブ起動。シールドシステムに動力伝達」


アドアステラが、システム強化の力を帯びる。

全てのメインドライブの出力が兵装へ、サブシステムにより各電子システムのCPU出力が大幅に増加する。


『ターゲット開始、プライマリ(優先)ターゲットを設定します』

「プライマリターゲットに攻撃開始!」


カルが叫ぶと同時に、旋回した砲塔の砲身が微調整を行った後に射撃する。

ドローンの速度は遅く、大幅に強化された一撃が、槍のようにドローンに突き刺さった。

本来戦艦を相手にすることを想定された超集束レーザーは、スリーパードローンのシールドをまるで紙切れのように突き破り、その中身のドローンも同じ末路を辿らせた。


「とんでもない威力だな....」


そう呟いたのは、シラードである。

少なくともあの射撃一撃に、戦艦四隻並の出力があることを見抜いたのだ。


「閣下、あの艦は確か.....」

「カル・クロカワのものだ」

「成程.....ということは、息子は...」


ゼーレンの表情が暗くなる。

カルがカナードとの決着を付けに行ったのは、既にゼーレンにも伝えられているのだ。


「今は気にするな」

「敵ドローン数減少! 側面への圧力が低下し、攻撃が不明艦に集中しています!」

「......よし、全艦、アドアステラの周囲に展開しろ! シールドのない艦は後方へ!」


シールドのないネメシスもまた、転進しアドアステラの横を通り抜ける。


「......後は頼むぜ、カルゥ!」


その声は、アドアステラには届かないはずだった。

だが、ブリッジにいたカルは、


「頼まれてしまったな」


と呟いた。

アドアステラは連射でドローンの数を減らしていく。

ドローンたちはそれぞれで、アドアステラに攻撃を仕掛けるが、「回復するシールド」などという未知の事態に対処できず、パルスレーザーによってシールドに傷を負い、撃墜されていく。


「カルのやつに協力するのは癪だけどよ!」

「しょうがねえからやってやるぜ!」


そして、後方からの援護射撃により、アドアステラに向かうドローンの数も少ない。

元より総数が少なかったのもあり、その数は徐々に減少していく。


「ポーラライズドモジュール、サブシステムオフライン――――戦闘終了!」


そして。

アドアステラが停止し、戦闘の終わりを告げた。


「すげえな、あの船......」

「ああ、暴力の塊みたいなやつだった....」


傭兵たちは口々に呟く。

まるで全てを守るように最前面に展開したアドアステラは、そんな彼らの視線を浴びながら、静かに佇んでいた。


「....だが、まだ終わってないな」


カルはそう言うと、船を反転させ、旗艦センティネルへと向かわせる。

まるで英雄の凱旋を見るかのように、星系軍は道を開け、アドアステラはセンティネルへと近づいていくのであった。


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