ダメだけど愛しい シチュエーションボイス台本
舞台 ラブホテル
登場人物 遊び人の男(30)
時間 夜
「おお、来たか。じゃあ、ほら」
「何って、手くらい繋いでもいいだろ。ホテルに入るわけなんだし」
「よしよし。じゃあ行くか」
間
「一か月ぶりくらいかあ。こういうところの照明はなんかいまだになれないな」
「それじゃ、とりあえず風呂入るか?」
「ん?どうした?」
「言いたいことがあるならいいなさい。我慢は良くないぞ」
「……流石にここでいうことか?もうこの関係性はやめない?って」
「まあいいよ。無理に進める気はないから、とりあえず今日は話そうか」
「ほら、とりあえず座って」
「どうした急に、昨日までそんな話はなかっただろ」
「……別にこの関係が悪いことなのは今さらだろ?」
「それとも、俺が嫌になったか?」
「違うって顔だな」
「そのくらいはわかるさ。俺とお前の付き合いだろ」
「言っとくが、俺からこの関係はやめる気ないぞ。やめる理由もないしな」
「ずるいって顔だな。でも、この関係を了承した時点で、俺もお前も共犯だ」
「とりあえず今日は一日とってあるし寝るぞ。……大丈夫手は出さないから」
間
「何でって、ベッドは一つしかないんだから俺も寝るに決まってるだろ」
「今さら騒ぐな。やることさんざんやった仲だろ」
「ほら、どうせ寂しくなってんだろ。……おいで」
「……やっと素直になったな」
「いいか、なんかあった時の責任は俺がとる、あいつのことは気にしなくていい。だからな」
「とりあえず俺の手の中で、ゆっくり寝ろ」
「おやすみ」
間
「結局、俺と寝れるんだからダメだよなあこいつは」
「ごめんな、俺、欲張りなんだよ」
「お前と幸せになってやる気も離す気もないんだわ」
「お前の寝顔が幸せそうなうちだけわ」
「おやすみ(リップ音)」