バスの帰り道
俺は和久井真彦。至って普通の脇役だ。
表彰式も終わり、俺達はバスへ乗り込んだ。
「さて。みんな集まったところだし、帰るわよ」
夏葵がそういうと、バスが出発する。
すると、穂花がこういう。
「私もちゃんとみんなの役に立てたかな……」
「お前の用意した差し入れ、美味かったぞ」
昼飯も各自用意するか、もしくは食堂で食べるかだった。
俺達は穂花が用意したお弁当が用意されていたので、
休憩時間の間にそれを食べたのだ。
「予約はさっき済ませたし、これから先が楽しみね」
「夏葵はちゃっかりしてるな。しかし、よく開いていたな」
「まあ、まだ席に余裕がある時間帯だったのよ」
「飲み放題もセットなのか?」
「勿論よ。高くつくけど、頑張ったご褒美よ」
それを聞いたゆめはこういう。
「バイキングだし、遠慮なく食べさせて貰うわ」
「運動は目一杯したから?」
そう問いただす幸美に、ゆめはこう答える。
「当然よ。演劇部やっているんだし、そういうのはちゃんと気を付けてるわ」
それを聞いた由莉はこういう。
「いっつも練習で体動かしているし、気持ちは分かるよ」
「幸美も、せっかくだしたんまり食べたらどうなの?」
ゆめがそういうと、幸美はこう返す。
「そうね。今日はかなり身体を動かしたし、思いっきり食べさせて貰うわ」
「幸美がそういうなんて、ちょっと意外ね」
そういったのは夏葵だった。
「まあ、こういう時だしな」
俺がそういうと、穂花はこういう。
「なるほどね。なら、私もガツンと食べさせて貰うわよ」
「お前は運動をしたわけじゃないだろ」
「食べた分はするわよ。私だって体重は気になるし」
「それもそうか」
そんなことをいっていると、バスが学校へと着く。
そこからは寮の付近のショッピングセンターまで徒歩移動だ。
「しかし、疲れている時にこれはちょっとしんどいわね」
そういう由莉に対し、俺はこういう。
「確かに、少し距離はあるからな」
「まあ、それもそうだけど。ここでバテるわけにはいかないわよ」
そういうゆめに対し、由莉はこう返す。
「分かってるよ。ショッピングセンターに着いたらバイキングなんだし」
すると穂花はこういう。
「歩いた分おなかも空くし、いいことだと思うわ」
「そういう考えもありといえばありかもしれないな」
俺がそういうと、ゆめはこういう。
「そうね。だったらこういうのも苦じゃないわ」
ゆめは元々それなりに食べるような気がするので、
それとこれとは関係ない気がする。
しかし周りや体重を気にせず、思いっきり食べれるのはいいことだと思う。
CMでもその手の商品が売ってあるくらいだが、
そういうのを使ったからといって銚子に乗るのはよくない。
体重管理には適度な運動と適度な食事のバランスが必要なのだ。
続く