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夏練二日目・午後

 俺は和久井真彦。至って普通の脇役だ。

 ハンバーガーを食べ終えた俺達は、

結局ゲーセンには寄らずそのまま海水浴場へ戻ることとなった。

 無論、トイレで水着に着替えたのだが。

 海水浴場に戻ってくると、ゆめがこういう。

「今から、受付してくるわ」

 ミスコンの受付は今日だったらしい。

 俺も受付で様子を見ていると、その列には間橋穂花が居た。

「間橋穂花、お前いつの間に!?」

「私はリア充爆散団を辞めたし、実害はなかったってことで見逃されたのよ」

「確かにお前の容姿なら受けはいいのかもしれないが……」

「因縁もあるから、複雑だってこと?それよりさ」

「どうしたんだ」

「夏葵さんに掛け合いたいんだけど」

「分かった」

 俺が夏葵を呼ぶと、穂花はこういう。

「私を魔道部に入れてもらえるかな?」

「今からだと団体戦のメンバーは変えれないけど、それでもいいの?」

「さすがに魔道部を結成しただけあって、物分りがいいのね」

 それを聞いた俺はこういう。

「ちょっと待て。幾らなんでもリア充爆散団として俺達に立ち向かった奴を信じていいのか?」

「寝首をかかれるほど、私達は弱くないわよね?」

「確かに、更正させるために俺達で面倒を見てもいいのかもしれない。だが……」

 すると、それを聞いて歩いてきた幸美がこういう。

「私はいいわ。由莉は厳しい性格だから、彼女が問題だけど……」

 由莉もまた歩いてきて、状況を確認してこういう。

「更正の余地があるなら、それを潰すべきじゃない。またあんなことをしたらただじゃ置かないけどね」

「由莉は相変わらず厳しいわね」

「兄さんに似てるとかいったよな、ゆめ。やっぱ由莉の兄さん、名前は分からんが彼も厳しいのか?」

「名前は確か植物の楓と書いてかえでだったわね。つまり、三枝楓になるわ」

「まあ彼は悪を許さない熱い人だけど、際限がないわけでもないわ」

「警察官とかそういうタイプの人間ってわけか」

「まあ、それに向いてるかもね。ちなみに、私も穂花が部員になることは反対しないわ」

 それを聞いた穂花はこういう。

「ありがとう。私がああいうことしたのって、どこに行っても痴女っていわれて……」

「行き場がなかった、のか。確かに服の露出は凄いもんな。正直、目のやり場に困る」

「そうね。でも、受け入れてくれる人が居れば変われると思うから」

「お前が痴女なのかどうかなんて、見た目だけで決まる物じゃない」

 俺は性格しだいだとそれを否定できないというニュアンスを含ませつつ、

こういう。

「大事なのはお前がただそういう服が好きなだけかどうかだ」

 それに対し幸美はこういう。

「そういう服を好んで着てると、正直痴女の誹りは免れないと思うけど……」

「まあ、卑猥なことをいい出さないなら別に構わないわ」

 由莉もこういう。

「正直服装は直した方がいいかもしれないけど、無理強いもしないわ」

「あなただってメイド服を着てるわよね?」

 夏葵の突っ込みに由莉はこう返す。

「調理部の制服みたいな物だし……空手の胴着みたいな物だし」

「趣味じゃない、っていいたいの?」

「魔道部を兼ねて、大会に参加するとはいえあくまで調理部がメインだからね」

 そういう由莉に穂花はこういう。

「そのメイド服、耐久大丈夫なの?」

「舐めないでよね。炎を扱う部活だし、制服と同じ魔法が掛かっているんだから」

「便利な物ね」

 そして夏葵が穂花に向けてこういう。

「で、個人戦に出るの?」

「いえ、私はマネージャーやらせて貰うわ」

 それを聞いた俺は思わずこういう。

「何だかお色気系なマネージャーだな……」

「まあ、マネージャーだからいいんじゃない?」

「と、いうわけでマネージャーとして採用するわ」

 夏葵は呑気なものだが、まあそういうのは悪くないと思う。

「それじゃあ、入部届けは後日出すわ」

「そうね。ホテルの予定も開いてないし、合宿に合流するのは難しいと思うから」

 夏葵がそういうと、穂花は去っていった。

 すると、ゆめがこういう。

「こんなところでぼさっとしている場合じゃないよ。早く受付しないと」

 そして彼女が受付を終え、水遊びに戻る。

 それから時は流れ、俺達は海水浴場のバーベキューをしたところに居た。

 昨日網を置いた土台に、今日は鉄板を載せていた。

「さあ、行くぞ」

 まずバターが敷かれ、

その上に買って来た洗いいらずのカット野菜がどんと載せられる。

 そして野菜を寄せ、焼きそばの麺と肉が鉄板に載せられる。

 無論別々のスペースなのだが、

どうせだから一気に焼こうといわんばかりの置き方だった。

 焼きそばの麺の上には。買って来た中農ソースが掛けられていく。

 みるみる内に焼きそばは良く見る色へと変化していく。

 そしてソースを満遍なくかけるため、一旦ソース掛けるの中断される。

 焼きそばを混ぜたら、再びソースが掛けられる。

 肉と野菜も一緒に焼かれた焼きそばは俺達全員で美味しくいただき、

その後ホテルに帰って温泉に入る。

 そして部屋に帰ってパジャマに着替えた後、

歯を磨いてからベットで眠りに付くのだった。

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