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鬼畜な道への異世界生活  作者: 野上一也
8/19

サバイバル4

…ん…んん……。


「はっ!!」


レイは飛び起きる。


あれ?寝て…た?

…。あ、そうか。確か魔力が切れてそのまま、気を失ったのか?


レイは、辺りを見回す。

近くにはアイテムポーチとリムの実が散乱している。


「良かった。生きてた…。…ハァ。そうか、鑑定眼は魔力を使うのか。クソッちゃんと確認すれば気がつく事じゃないか!…ハァ。ま、いいや。無事だったんだし、次から気を付けよう。」


辺りはすっかり明るくなっていた。

どうやら、気を失い、朝まで眠っていたみたいだ。

レイは横になった体を起こす。

ズキッ


「うゔ、やばい全身筋肉痛だ、いてて。…。よし、とりあえずストレッチだな。」


レイは座りながら痛む腕や足を伸ばし、痛む箇所を少しずつほぐしていく。


「うぅー、こんな筋肉痛になったの凄い久々だな。ぁあー。イテテテ。」


ストレッチを終え、リムの実を拾う。

軽く服で汚れを拭いて、齧る。


「…うん。酸っぱい。微妙に甘い。いや、酸っぱい。水気のない。グレープフルーツだな」

酸っぱさに顔を顰めるが、食べれたい程ではない。一つ食べ終えると水袋をだし、水を飲む。温めの、水が血液の様に全身に染み渡るのを感じる。

どうやら、かなり喉が渇いていたようだ。

次に、パンと干し肉を出し、水を飲みながら少しずつ胃に放り込む。


「堅いなぁ、パンは水を付ければまだ柔らかくなるけど、肉はなぁ。いや、ゴムだな。」


文句を言いつつ全てを完食する。口直しに再び、実をたべる。


「計画的に食べないと先にリムの実が無くなりそうだ。…いや、今日中に街を見つければ問題ない。うん。あ、そうだ。ステータス」


《ステータス》

名前 レイ

年齢 20歳

レベル 2

体力 130

魔力 16

武器スキル

・槍術レベル3(6/800)

特殊スキル

・身体強化レベル1(2/50)

・精力強化レベル1

・鑑定眼レベル1(6/50)

・強奪レベル1

・音声翻訳レベル1

マイナス系スキル

・鬼畜レベル2


「うん、魔力満タン。…いや?増えてる?確か15だったと思うんだけど…。使い切れば増えるのか?…使い切ると増えるのか?」


魔力も筋肉と同じ様に使えば増えるのか?

そうなら、これからも寝るときは使い切りたいな。ま、安全な寝床での話だけどさ


「よし、考えてても、仕方ないし、さっさと起きて人里を探そう!」


レイは気合を入れ、立ち上がる

筋肉痛で足の筋は張り、思わず転びそうになるのを、手をついて、支える。


「いってぇ、やっぱ相当張ってるな。いてて」

痛みを我慢し木を手を付けながらゆっくり立ち上がる。

荷物を纏め、槍を杖のように、突きながら、歩き出す。


「お、おぉ。こりゃ結構しんどいかもな。いや、頑張れ、昨日みたいなのは2度とごめんだ」


レイは獣道をゆっくり警戒しながら歩いていく。暫く歩くと木の下に黒い斑点模様のレリンギの様なキノコを3つ見つける


ん?あ、キノコだ!コレ食べれるのか?

…いちを、視とくか。


《エレキ茸》


うん。わからん。せめて説明とかしてくれれば、いいのに、使えないな。鑑定眼よぉ。

…まぁいちを取っとくか。


生えていたエレキ茸を3つともアイテムポーチにしまう。


うん。食料確保。街に着いたら食べれるか聞いてみるか。正直、パンと干し肉はしんどいし。


そして、また10分程歩くとまたキノコを見つける。今度は10cmほどある茶色のマイタケの様なキノコだ。


コレはなんか、食べれそうだな。良くあるキノコっぽいし。


《マリム茸》


うん。わからん。とりあえず収穫。

あ、また見つけた。これもマリム茸だけな?


《マリム茸》

うん、やっぱり。

あ、また見つけたマリム茸。


《ニセマリム茸》


何!?偽物だと!?全く同じだろ何が違うんだよ。

マリム茸を、取り出し見比べる。

うん、同じだ。少し、大きさが違うがそれは関係無いだろう。あ!裏返すと、マリム茸は笠の下がヒダヒダがあるけど偽物はない。

なるほど、勉強になる。食べれるのかは知らんがな。


レイは2時間ほど歩きながら

見つけたキノコを、収穫していく。


ん?なんだあの木なんか生えてる?

なんか、黄色い梨みたいだな。

手を伸ばして取ろうとするが50cmほど届かない。

今度は槍を降り枝ごと切る

ボトッ


よし、取れた!


《ピピの実》


うん、わからんけどなんか食べれそうな気がする。確認するまで食べる気はないが。

とりあえず採れるだけ取るか。


槍を振るい、届く範囲の実を落としていく。

合計8個ほど実を落とし、後は届かないから諦める。

うん。いい感じ食料集まってくな。

後はもういいだろ。無理して取るのもしんどいしな。


実をポーチに入れ、再び歩きだす。


それからまた、2時間ほど歩く、太陽は真上まで登っている。


そーいや。季節とかどーなってんだろなぁ。

そんな、暑さ感じないし、春とか秋か?いや、そもそも四季はあるんだろうか。…。


色々考えながら、歩いていると何かの流れる様な音を微かに感じる。


ん?この音…もしかしたら、川が近いのかも…どっちからだ?……。わからん。とりあえず先に進むか。


そのまま真っ直ぐ歩いていくと

微かに聞こえた音がだんだんハッキリ聴こえる様になっていく。


やっぱりだ。聴こえる!…こっちだ!!

目の前の茂みを越えると、少し先に川幅10mほどの川を見つける。


「おおおおおお、川だーー。よっし。」


太陽の光が反射し、川が輝いて見える。

川に近ずくと川の水は透き通るほど透明で底にある石まで助けて見える


「すっげぇ。綺麗だ。」


服の袖を捲り上げ、腕を水に浸ける。


「冷てぇー。10度くらいか?わからん。けど入ったら気持ち良さそうだな。…。」


暫く川を見つめ、周りを見渡す。


うん。周囲になにも居ないし、…入るか。


レイは荷物を置き、革鎧に手を掛ける。


ん?これどうやって外すんだ?えっと…あれ?あ、腕の付け根に留め具がある。これか?

左右の留め具を外し。革鎧を脱ぐ。服などを全て脱ぎ、裸になる。


うん、森で全裸ってちょっと恥ずかしいな。

自分の中に潜む何かが目覚めてしまいそうだ。…冗談だよ、いや、本当に。


足をゆっくり水に浸ける。おお、つめてぇ、う?意外と深いか?

一度座り、地面に手を付けながらゆっくり入る。腰の少しした辺りまで浸かると底に足が着く。


「おおお。意外と深いんだな。ああ、気持ちいい。」


顔を水面に近づけ、顔を洗う。


ああ、気持ちいい。

顔を沈め手でワシャワシャと髪を洗う。


「ップハ…。ああ、最高だ。超気持ちいい。」

体を擦り、汚れを落としていく。

あ、肩の傷、薄っすら跡が残ってるな。

やっぱ、綺麗に、消えるわけじゃないのか。

いや。削れた肉が生えてくるだけ凄いんだけどな。回復薬小のクセに高性能だな。

不味いけどね。


5分程使っていたが、流石に冷えてきた為に上がる。


あー拭くものないな、どーしよ、

仕方ない服で拭くか。服をタオル代わりにし、水気を拭いていく。ある程度拭き終えたら服をそのまま、川につけ洗濯していく。


「あーやっぱ、血は全然落ちないなぁ、まぁ肩のとこ破れてるし、もうコレは雑巾用だな」


服を洗濯し終わり、水気を絞る。適当に畳んだらそのままアイテムポーチにしまう。

今度は、またズボンを洗濯しようと水に浸ける。


ガサッ


しばらく、洗濯をしていたら、後ろの茂みから音が聴こえた。


はっと後ろを振り返ると、30cmほどのウサギが茂みから飛び出してきた。

ウサギの頭には体の半分程はありそうな長く鋭いツノが額に生えている。


「なに!?クッソ、勘弁してくれよ。こっちは全裸なんだよ!!!」


悪態を付きながら、慌てて槍を掴み構える。


ウサギは此方を睨みツノを突き出す様にして向かってくる。


「クッソ、やる気満々かよ!!殺ってやるよ。オラ!」


ウサギの走り方にやや不自然さをレイは感じたが、ウサギを慎重にみつめ、何時でも槍を振るえる様に腕に力を込める。


その瞬間、1m程まで、近づいたウサギが地面を踏みしめ、鋭いツノを向けレイの顔面目掛け飛び掛かる。


昨晩の狼を経験している為スピード次第は昨日ほど速くは感じない。


大丈夫だ、やれる、やれる。

レイは自分を鼓舞し、飛び掛かるウサギをしゃがむ事で躱し、そのまま下から上に槍を振り上げる。


グサッ


槍はウサギの腹を大きく切り裂き、川に落ちる。


…よし。よし。出来た出来たぞ…はぁぁ。

すると、レイにまた、力の源の様なものが体に入ってくる感じがした。


この感じ、昨日と一緒だ!


川を見ると、川を赤く染め。ウサギの屍体が浮き上がってくる。


レイはそおっと手を伸ばし、ウサギを拾い上げる。ウサギは大きく腹が裂け、内臓が飛び出して、そこから溢れるように血が出ている


生き物の、感触にブルっと体が震えるが、我慢しながら持ち上げる

「お、おお、グロいな…。あ、いや、鑑定」


《ステータス》

ニードルラビット

名前 なし

年齢 2歳

レベル 2

特殊スキル

・頭突きレベル1



おお、なるほど。こいつがニードルラビットか!!干し肉でお世話になってます。

…頭突きか、うん。別に入らないな。…イヤイヤ鑑定眼で見忘れた言い訳じゃないよ?うん。


あれ?体力と魔力が表示されてない?

レベルが低いからか?それとも死体だから?


レイは地面にニードルラビットの死体を置く。

あれ?こいつよく見たら、後ろの脚が切り裂かれてる。おれ、こんなとこ傷つけてない…よな?あ、そうか!!

走り方が不自然に感じたのはこのせいか!

なるほど。なるほど。

ん?なら、何で傷つけてたんだ?


ガザッガザッガザ


先ほどニードルラビットが出てきた所から

緑色の小人が出てくる。

ニードルラビットに集中していた為気付くのが遅れてしまう。


「はっ、今度はなんだよ!!くそっ。あれ…もしかして、ゴブリンじゃないか!??」


身長は110cmほど、汚れた腰巻きを身につけ

30cmほどの、錆び付いた剣を持っている。


「ギャグギャギャダキャ!!」

ゴブリンが此方を睨み何かを叫んでいる。

ゴブリンの剣をよく見ると、先が赤く汚れていた。

「何言ってるか分かんねぇよ!!そうか、ウサギがこいつから逃げてきたって事かよ!」


ゴブリンを睨みつけ槍を構える。


「ギャラグキャギャ!!ギャ!」


「だから、何言ってるかわかんねんだよ!」

レイは槍を構えながら、ゴブリンに、向かって走り出す。そして1mほどまで近ずく。


鑑定!!!


《ステータス》

ゴブリン

名前なし

年齢 3歳

武器スキル

・短剣術レベル1

・投擲スキル1

特殊スキル

・悪食レベル1


見れた!!よしっ!


レイは一歩踏み出し、いつでも、振れる様に構える。


ゴブリンが何か叫きながら、短剣で突きを放とうと、駆け出す。


レイは冷静に槍の射程を見極め、ゴブリンが射程を入った瞬間、右から左下へ、流れるように槍を振るう。


ザクっ……ポトッ。

ゴブリンの首が飛び、首から血を吹き出しながら体が倒れる。

空中を舞う首が、一体何が起こったのか不思議がるような表情をし、そのまま。暗転した。


するとまた、体に何か力の源が入る。だが、今までとは入ってくるものが違う気がする…。何か2つのものが入ってくるような感じがした。


「ふふっ。はは。はははは。はははは。やって、殺ったぞ。このゴブリンがぁ!はは、はははは」

レイは体から勝利の快楽が込み上げてくるのを感じた。

「はははは!やった。やったぞ。雑魚のくせに、ギャアギャアうるさいんだよ!!」

近くに転がってきた頭に槍を突き刺す。そしてそのまま持ち上げ、振りかぶり遠くへ放り投げる。

そして、そのまま歩き、今度はゴブリンの首のない体を持ち上げる、

血で手が汚れるが、そんなことつゆとも気にしていない。

「うわっ。クッセ。どっか、いけクソ野郎!!はははは!!」

そのまま、同じ様に放り投げる。

「は!ざまぁみろ!ったく手が汚れたじゃないか!はははっ!」

レイはそのまま川に近づき、手を洗う。良く

見ると体にも返り血が飛んでいた為、仕方なくまた、水に入る。だが、今度はしっかり周りを警戒し、片手は槍を持って入る。


しばらく、汚れを落とす。水に浸かっていると、先ほどまでの興奮も、水のように冷めていた。

ある程度取れたら上がり、水気を拭き取り。ポーチの中から服を取り出し、着る。革鎧をしっかり身につける。


ふぅ。ゴブリンなんか、触るんじゃなかったよ。余計に汚れてしまった。…あれ?何でおれゴブリンなんか放り投げたんだろ?あれ?何でかな?何故かしたくなって…。

なんか、気分がハイになってた様な…。戦闘で興奮してたのか?…ま、いいか…)


レイは近くの岩に腰を据える。


「あ、そういや、初めて戦闘で鑑定出来たな。なんか、変なのが入る感じがしたし、……もしかしたら…ステータス!」


《ステータス》

名前 レイ

年齢 20歳

レベル 3

体力 150

魔力 20

武器スキル

・槍術レベル3(20/800)

特殊スキル

・身体強化レベル1(2/50)

・精力強化レベル1

・鑑定眼レベル1(11/50)

・強奪レベル1(1/10)

・悪食レベル1

・音声翻訳レベル1

マイナス系スキル

・鬼畜レベル2(1/500)


「おおお!レベル上がってる!あ、スキルが増え……なんか、一番要らないのが増えたな。うん、まぁいいや、増えただけでも、ね。いや、だって、確率5%だよ?中々幸運だな。おれ!要らなそうなスキルだけど。ね。まぁ、マイナス系じゃないだけでも良かっ…」


え?


鬼畜レベル2(1/500)?


え?

ついに発生してしまいましたね。鬼畜スキルが。

感想、批評、お待ちしています。よろしくお願いします。

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