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鬼畜な道への異世界生活  作者: 野上一也
17/19

冒険者ギルド

目が覚めたのは昼頃だった。娼館から朝帰りし昼過ぎまで寝ていたみたいだ。


レイは、簡単に朝食を済ませると、鞄を持ち大通りに向かう。


まず、入ったのは昨日ニーナから教えて貰ったゴルドック商会だ。


中へ入ると1人の男性が入り口に立っていた。

「いらっしゃいませ。ゴルドック商会へ。当店のご利用は初めてでしょうか?」

ニコリと長身の金髪の男性が話しかけてくる


「はい、そうです。まずは武器の買取をお願いしたいのですが。」


「かしこまりました。それではこちらのカウンターへお越しください」


そのまま、男性に促され奥のカウンターの前へ行く

レイは鞄を下ろし。売るものを出していく

剣4弓3矢筒5それに宝石2全てをカウンターへ置く


「これをお願いします。」


「かしこまりました。それでは確認させて頂きます。ちなみに、こちらはどういった経緯で入手されたのですか?」


「盗賊の持ち物でした。問題ありますか?」


「作用ですか。いえ、特に問題は御座いません。失礼致しました。」


そして、男は一つ一つを確認していく。

アジトに砥石とかあったし出来る限り綺麗に磨いたけどどうなんだろ

五分ほど待つと確認が終わったのか

再び声を掛ける。


「こちらのルビーが合計銀貨60枚、剣が合計銀貨10枚弓と矢筒も銀貨10枚になりますね。」


うん、分からん多分ゴネれば少しは上がると思うけど今回は別に構わない。まだ定価を知らないし、ごねてもプロにはその辺の事はすぐにバレるだろ。ま、後で確認して、結構ボラれていたら二度と来ない。それだけの話だ。


「ええ、それで構いません。お会計お願いします」


「…かしこまりました。それではこちらが合計の銀貨80枚になります。ご確認をお願いします」


レイは銀貨を確認し、しまう。


「後、防具と槍が欲しいんですけど何処にありますか?」


「それでしたら、二階が武器と防具専門になっております。ご案内致しましょうか?」


「あーいえ、ゆっくり見たいんで大丈夫です」

そういって二階に上がっていく。


おお!!専門なだけはありかなりの物が揃っている

剣だけでも、片手剣、両手剣、短剣、曲刀の4種もあり数も多い。だが、数はあるがミスリルやオリハルコンなどといったファンタジーの武器はない。強いていうなら装飾の派手な金や銀を散りばめた物などがショーケースの中にあるぐらいだ

ん?これは


《炎の両手剣》

レアリティ 高品質級


これが、一番目につくところにあった。ちなみに鑑定レベルが上がってから物によってはレアリティが出るようになった。ちなみに加工品がレアリティで素材の場合は


《ピピの実》

状態 劣化


という様に状態を知ることが出来た。

地味に便利だ。


槍のコーナーへ行き

長さがちょうど良さそうなのを鑑定していく


《鉄槍》

レアリティ 通常級


《鉄槍》

レアリティ 高品質


《鋼鉄の槍》

レアリティ 低品質級


《鋼鉄の槍》

レアリティ 高品質


うん、1番下のやつにしよう


近くにいる店員に声を掛ける

猫耳の女性だ


「すいません、これはいくらですか?」


「はい、お客様はとてもお目が高いですね。そちらは銀貨32枚になります。」


「分かりましたありがとうございます」


32枚かぁ結構するなぁ。あ、そうだ。ついでに聞いてみるか。レイは売った剣と品質が似てる物を見つけ値段を聞く。売価は銀貨8枚と大銅貨5枚…やく4割での買取か。…なんだ全然ボッてないじゃないか。


続いて防具のコーナーへいく

こちらも本当に多い。大きくは2種類。

革鎧か鉄製か

革の方は安いのは俺が着ている普通の革鎧。でも、これだと矢で普通に貫かれて痛い目に遭った。

だから、ある程度重くても頑丈なのにしたい。となると革鎧は魔物の革もいくつかあるがやはり一番頑丈なのは鋼鉄だろう。


腕から胴体までしっかり守ってくれそうな

鋼鉄のハーフプレートを選ぶことにする。


レアリティも通常、高品質の2種類あった。正確には通常級は3つ、高品質が一つだ

通常級のうち一つ目は金や銀をあしらった成金鎧だもう一つがよく見る普通のもの最後はレアリティは通常だが型と腕の部分の細工が細かく、動かしてみると、他の2つのよりも軽やかに動かせれた。コレだな。


猫人値段を聞く。


「コレはいくらですか?」


「そうですね、お客様の体格ですと…銀貨60枚になります」


ぐぬぬ、結構するねぇぐぬぬ。いや、仕方ないよ必要経費、必要経費。


「分かりました。なら、この槍とこの鎧下さい。」


「かしこまりました。本店では鎧の微調整や、武器の握りの調整などは致せませんので、必要でしたら、お近くの鍛冶屋にてお願いします」


そーなんだ。まぁ時間があれば行こうかな。


「そうですか。分かりました。そうします。」


そして、カウンターへ行きお金を支払う。

大銅貨が溜まっているので、銀貨は70枚と後は大銅貨で230枚にして、支払った。ちょうと計算に時間掛かってたけど許してくれよ。


「…では、ちょうど頂きます。こちらの商品は如何なさいますか?」


「あーせっかくなので着て行きます。手伝って貰えますか?」


「かしこまりました。」

と笑顔で言われ、着せるのを手伝って貰った。ハーフプレートって着るのを大変そうだな。一人でやったら着るだけで5分近く掛かりそうだ。


他にも商品は色々ありしっかり見たかったが今は余裕が無くなって来ているので無駄遣いは我慢する。


そして、お店を出て二時間ほど辺りを歩く。

何故か視線を何度も感じた。え?値札とか付いてんの?いや、そんな訳ないよな。


二時間ほど歩き多くの冒険者を鑑定して廻ったが結局、隠蔽スキル持ちは見当たらなかった。少しだけホッとする。どうやらそんなにメジャーなスキルではないようである。


そして、早速冒険者ギルドに向かう隠蔽スキルを発動し、色々と非表示にする

《ステータス》

名前 レイ

年齢 20歳

レベル 7

体力 280

魔力 47

武器スキル

・槍術レベル3(52/800)

特殊スキル

・身体強化レベル2(14/250)


これが現在のおれのスキル、レベルの割に槍術は高いが隠蔽スキルではレベル変更はできないので諦める


そして、冒険者ギルドに入る。現在の時刻は3時頃なので、中には10人程度しか人は居ない。

だが、それでも視線が一斉におれに集まる。


「誰だあいつ。」

「見ない顔だな」

「貴族の坊ちゃんじゃないか?関わらない方がいいぞ」

「そうだな。面倒事は御免だ」


こそこそと話し声が聞こえる。殆どが値踏みするような視線だ。


レイは受け付けに近づく。


カウンターには2人の女性が立っていた。

猫耳の20代の女性と人間の20代の女性。どちらも可愛い。

まっすぐ人間族の、女性に近づく。

すると、向こうから声を掛けてくる


「…ぼ、冒険者ギルドにようこそ。本日はどのようなご用件でしょうか?」


「ええ、登録をしたいのですが?」


「え、冒険者登録ですか?」


ん?普通はそうじゃないのか?


「ええ、そうです。何か問題でも」


「あ、い、いえ何でもありません。それではこちらの用紙に記入をお願いします。手数料として、大銅貨1枚掛かります。」


「分かりました。あ、すいません。私、文字が書けないんですよね。代筆は可能ですか?」


受け付けの女性は一瞬何を言われたのか分からない顔をする。

「……え?だいひつ?…あ、ええ可能です」


レイは大銅貨をカウンターに置く。


「では、お願いします。」


「は、はい。それでは名前、年齢、出身地、そして主要武器とスキルをお願いします」


出身地??ヤバい考えてなかった!!

どうしよう適当な名前でも考えるか?いや、もしバレたら面倒だし。ここは適当に誤魔化すしかなぃ…


「レイ、20歳 槍使いです。出身地は……。すいません物心着いた時から両親と行商をしながら旅をしていたもので、これといってないんですよね」

…どうだ?これで、誤魔化せるかな


「そうですか。分かりました。ではレベルとスキルをお願いします。こちらは依頼やパーティを組む時などの参考資料として、使いますので、できるだけ全てを教えて下さい。」


「…はい。レベル7。槍術レベル2です」


「はい。では、以上で記入は終わりです。続いて、ギルドについての説明に移りますがよろしいですか?」


「はい。お願いします。」


「はい。冒険者ギルドの役割についての説明は知っていると思いますので省きますね。まずは、ギルドの依頼について、ですが依頼の形式は4つあります。常に依頼を出している常時依頼。こちらは、依頼の受け付けをしなくても、受注可能な依頼です。主に依頼版の左側、あちらに貼ってあるのが常時依頼です。次に通常依頼は、指定のランク以上であらば誰でも受ける事が可能な依頼です。

こちらは、依頼版の右側、あちらに貼っております。依頼数に応じて先着順となっており、こちらは受付で受注処理をしなければなりません。

次に指名依頼です。こちらは依頼者がギルドを通して指名した冒険者に依頼を出すものの事です。こちらはDランク以上の冒険者のみを対象にしており、ギルドでしっかりと査定した依頼ですので基本的に断る事は出来ません。次に緊急依頼です。こちらは緊急時にギルドが出す依頼です。基本的にこちらも断る事は出来ません。

以上4つが依頼の形式です。

何か此処までで質問は御座いますか?


「…えっと、指名依頼が無茶苦茶なものだった場合どうするんですか?そして、依頼を達成出来なければどうなるんですか?」


「はい。そちらについてはギルドでしっかりと確認を行っておりますので、問題はありません。失敗してしまうと、相応の理由がきちんとあれば何のペナルティも御座いません。ですが、理由がなければ罰金や、ランクダウン、最悪はギルド追放などの罰則が与えられます」

問題はありませんか。問題があっても、諦めろってことかねそれは。

なんか、結構面倒そうだな。指名依頼って


「分かりました。後、複数の依頼を同時に受ける事は可能ですか?」


「そちらはギルド員が可能と判断した場合は複数の依頼を受ける事が出来ます」


「分かりました。ありがとうございます。次お願いします。」


「かしこまりました。次に先ほどから説明に出ておりました。ランクについてです。

ランクはFからSまであります。最初のスタートはFランクからになります。同ランクの依頼を20件達成することで、次のランクに上がる事が出来ます。また、一度依頼を失敗してしまうと、罰則とは別に、例え19件達成していても、また0件からのスタートとなります。

なお、Dランクからは20件達成する事、ギルドからの推薦を貰うこと、そして定期的に行っている昇格試験にクリアする事が出来ましたら、昇格する事が出来ます。何か此処までご質問は御座いますか?」


「あー、そうですね。…推薦の貰う条件って何なのでしょうか」


「そうですね。人格に問題がないこと実力が適正である事などですかね。Dランクからは指名依頼がありますので、依頼する方は貴族の方からなども居りますので、あまり素行が宜しくない方は推薦を出さない様にして居ます。」


「なるほど、よく分かりました」


「はい、最後に、冒険者同士のいざこざにはギルドは不干渉となっておりますのでお気をつけ下さい。そして…」


その後も、細かい注意点などの説明を受けた。

「最後にレイさんはお一人ですので、ギルドとしましては、パーティやクランに所属するか、サポーターを付ける事をお勧めします。パーティの募集はあちらの掲示板に貼っておりますので、良ければご覧になって下さい。」

確かに一人では不安だし、可愛い子がいるパーティに入りたいな。スキルは隠すけどさ。

「サポーター?ですか?それはなんでしょうか」


「はい、サポーターとは簡単に言えば荷物を持って頂く方の事を指します。主に冒険者になる前の方や、怪我などから冒険者として活動出来なくなった方がサポーターとして活動しています。現在は居ませんが、朝などは大きなカバンを持って壁際に立っていたりしますよ。」


「なるほど、分かりました。パーティを探しはしたいんですが、あいにく文字が読めないんですよねぇ…」


「ふふ。かしこまりました。今は時間もありますので宜しければお読みしましょうか?」


「良かった。ありがとうございます。お願いします。えっと名前を聞いてもいいですか?」


「はい、ご紹介が遅れました。受付のティアと申します。」


そして、ティアと一緒に掲示板に向かう。


『回復持ち一人募集・ランク特になし

Eランクパーティ名 朝日の旅人』

『回復持ち募集! ランクD以上

Cランクパーティ 氷の巨人』

『攻撃魔法持ち募集! ランクE以上(女性限定)Eランクパーティ 魅惑の果実』

『前衛盾職募集! Dランク以上

Dランクパーティ 正義の魔剣』

『弓使い又は回復持ち募集!Cランク以上

Cランクパーティ 雷撃の虎』

『魔法使い募集!Eランク以上

Eランクパーティ赤獅子』

『魔法使い募集!Eランク以上

Eランクパーティ 黄金の風』


「…Fランク槍使いはどこも募集してませんね。はははっ。仕方ないので一人でやっていく事にします。それにしても魔法使いは人気なんですね」


「そうですね。魔法使いは数がとても少ないので、どのパーティも欲しがると思いますよ」


「そうなんですか、あ、ついでにFランクでも受けれる依頼を読んで貰ってもいいですか?」


「はい。かしこまりました。」


《常時依頼》

薬草 20本 銅貨2枚

魔力草20本 銅貨2枚

麻痺消し草20本 銅貨2枚

毒消し草20本 銅貨2枚


《通常依頼》

飼い猫探し 大銅貨2枚

部屋掃除 大銅貨1枚

死体処理 大銅貨5枚


「なんというか、初心者用って感じですね。あーいえ初心者なのですが」


「ふふっ確かにレイさんの槍は使う機会は。ないですね。ですが薬草などは森での活動なので、危険も多いですよ」


「あれ、なら、薬草取りに行ってゴブリンを討伐した場合とかどうなるんですか?」


「そうですね。素材が買い取れるものについては買取可能です。ですが、買取っても自分のランク以上の場合でも、ランクに、影響はありません。素材の買取が出来ない魔物の場合、討伐依頼があれば、倒した後でも受付で受注が、可能ですよ。それも自分のランク以下の場合に限ります。以上の場合は処理する事が出来ません」


「そうなんですか。なら、私が今ドラゴンを倒してもFランクの、ままなのですね」


「ふふっ。Fランクの、ドラゴンキラーですか。ですが、その場合は流石に飛び級での昇格があるとは思いますよ。以前もウチのギルドでFランクパーティがユニークモンスターのオークを倒した時もEランクに昇格されて、同時に昇格試験を受けた事がありますし」


「へぇそうなのですか。なら、薬草を取っているついでに、ドラゴンでも探してみる事にしますよ」


「ふふふっ。薬草ついでにドラゴン討伐ですか?それは見つかるといいですね」


などと軽口を言い合う。

そして、ギルドを出て宿へとレイは帰っていく。






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