アジト
歩いて五分ほとで、洞窟を見つけた。
おそらくこれがアジトなのだろう。恐らく誰も居ないとは思うが、念のため、武器は洞窟の前に置き、足音を立てないように慎重に中へと入っていく。20メートル程進むと右と真っ直ぐの二つに道が別れている。
とりあえず右に進む10メートルほど進むと8畳ほどの空間があった天然で出来ている為、所どころ天井が低くなっていたり、地面がボコボコしている。
地面には木の板を置き、その上に布を重ねて複数が寝れるベットのようになっている。ベットの上にはゴミや、食べ物が散乱していて綺麗とはとてもではないが言えない。
ベットの上にカンテラ?ような物がある。手にとって鑑定をする
《灯の魔法具》
おお!!これ魔法具か!確かにカンテラにしては蓋が無いしな…どうやって使うんだ?
魔法具っていうぐらいだから魔力を使うんだよな。
カンテラの近くに紫色の宝石のような物が無造作に置いてある。コレも拾って鑑定する
《魔石(紫)加工済み》
おお!これ魔石か!!ん?この形…あ!やっぱり!灯の魔法具の凹んである所にぴったりハマる。
すると、灯の魔法具が光り出した。
なるほど、こう使うのか。
これ、便利だな、後は…。
他にはこれといって目ぼしい物はない、強いて言えば、木の箱をテーブルのように使っていたり、水の入った樽が二つある程度だ。
もうここは何も無さそうだな。真っ直ぐの道へ行こう。
レイは来た道を引き返し、今度は真っ直ぐ進む。右手に槍を左手に灯の魔法具を持ち洞窟を照らしながら歩いていく。
30メートルほど進むと今度は10畳ほとの空間に出る。正確には木の板をパーテーションのように立てて、6畳と4畳ほどに区切ってある。
6畳の方は倉庫?かな、そこには、短剣が6本
片手剣が3本、弓が2つ、矢筒が4つ、大きいリュックが一つ、中くらいのリュックが一つあった。
おお、結構あるな、片手剣は二本は錆び付いてるけど、まぁいい。木箱が何個かあるので、一つづつ開けていく開けていく。一つ目の箱には瓶が10本入っていた。瓶には文字が書いてあるが読めないので鑑定していく。
回復薬小 4つ回復薬中2つ 毒薬2つ 麻痺薬 2つだった。
うん、毒と麻痺はともかく、回復薬は結構嬉しい。そういえばまだ腕を治してなかった事を思い出し、試しに回復薬小を飲む。
苦い!なんか、少し味が違う気がするが苦い。うん、まぁ仕方ない。
次の箱を見る食料かな?
お馴染みの黒パンと干し肉、そして、塩5kg胡椒みたいなの1kg赤い粉1kgだった。…うん、パンと肉はともかく調味料は嬉しい!!
うん、次、コレは着替えだな服とズボンが畳まずグチャグチャに入っている
パッと見結構汚いのでいらない。はい、次ラストコレは食器か、大小の深皿が3つづつ、それにコップが4つ鉄串が10本スプーンとフォークが4本ずつ、どれも鉄製で綺麗で使って無さそうである。盗品か?まぁいい。地味に嬉しいし。
ん?これはなんだ?横3cm縦10cm位の鉄の棒、先端に何かをはめ込むように凹みが付いている。もしかして、また魔法具か?箱の中には小さな入れ物があり、開けると魔石が5つ入っていた。やっぱり魔法具だな、それでこの魔石がこの魔法具用の魔石なんだ。
《種火の魔法具》
おお!実際に魔石を嵌めてみる。ボーーー。おお!!なんか、種火ってより、バーナーって感じだな。…でも、これはかなり嬉しい。
全ての箱を見終わり、最後に4畳の部屋に入る、部屋には、シングルベッドが一つと、テーブルが一つ、そして木箱が2つあった。
…ここもしかして盗賊の頭の…確かフラミー?の部屋なのかな…まぁ、いいや。
早速木箱を開ける。中にはあまり汚れてはいない服とズボンが2つずつ、そしてローブが一つ入っていた。うーん。あんまり人が着てたの着るのって抵抗あるけど、今着てるの結構血で汚れてるし、こっちのがだいぶマシだな…うん。後で着替えよ。
もう一つの木箱は鍵がかかっていた
ん?鍵か、盗賊の荷物に入ってるかな
盗賊が身につけていた腰袋を取り出す。一つずつ、ベットの上に中身を出していく。
6つの腰袋から全て中身を出し確認する
鉄貨80枚
銅貨230枚
大銅貨120枚
回復薬小 1
回復薬 中 1
麻痺薬 小 1
干し肉 10枚
鍵1つ
ゴミ
が入っていた。おお!なんか一気に金持ちになった気分だ!日本円でいくらぐらいなんだろ。鉄貨を一円として考えても14,000円か…微妙だな。まぁいい。
鍵があったので、木箱を開ける。中には銀貨20枚と小さな宝石が2つ入っていた。
おおー!盗賊の皆さんありがとう。
部屋の安全確認(金品探し)も終ったので、食事を取ることにする。生肉も、あるし、魔法具もあるから、せっかくなので焼肉をすることにする。巻き技は部屋に沢山あったのでそれを、使う。
洞窟の外に出ると、すっかり日が暮れていた。枝に魔法具を、使って火を興す、
ポーチからフットラビットを取り出し短剣を使って皮と肉を切り分ける。
実はこれが結構大変だった。分けることはできるが。皮に肉がかなり残って勿体無い感じになる。まぁ、仕方ないさ、初めてだしさ。
肉を一口サイズに切り分け水で洗う。
そして。鉄串に刺し、10本全部刺し終えると
焚き火に当て、炙っていく。
焼けたものから鉄皿に移し、塩こしょうを振りかける。
…それじゃあ。頂きます!!
あむ、、、ウマァイ!!!うん!うん!コレだよこれが肉だよ。部位とか関係なしにごちゃ混ぜだけどさ!肉を食ってるって感じだ。うん。美味しい。今晩は異世界で初めてのちゃんとした食事だ。
今度は赤い粉、ちょっと舐めたら一味っぽい味だったのを塩と一緒に掛けて食べる。
はははは、美味しいよ。おれは幸せ者だ。
今はなんか。異世界に、来て良かったって思えるよ。ありがとー。神様。名前知らないけど。
フットラビット1匹分を全部食べ終える。
その後その後、リムの実とピピの実を一つづつ食べる。食事が終わると、せっかくなのでフットラビットの皮剥を全部やってしまう。後、ニードルラビットも。肉はブロック状に切り分け水に漬けておく。
なんか、常温より、水の中のがいい気がしてさ。勘なんだけどね。うん。
全部をやり終え食器を洗い片付ける。
全てを片付け、洞窟の入り口に表面を土で、岩の色にカモフラージュしてある。木の板を嵌め、外からの侵入を防ぐと、元フレミーの部屋に入る。フレミーの部屋に今後旅立つ時に持っていくものを大きいリュックと中くらいのリュックに入れていく。
そして、アイテムポーチの中の物を一度全て出し整理していく。
その時実験して知ったのだが、
このアイテムポーチ小は50種各100個まで入れる事が出来る。
この場合、もし。コップ一つ皿一つスプーン一つフォーク一つを仕舞った場合、当たり前だが、
これで、5種類とされる。
が。一つの袋に全て仕舞いそれをポーチに入れると1種類となるのだ。
そして、例えば。コップ5つを普通にポーチに仕舞うと1種5個と判断されるが、5つの袋に分けて仕舞うと5種1個と判断されてしまう事が分かった。
なので、数が多いものはそのまま仕舞い。数の少なくて比較的小さい物は分類別に分けて、袋に入れポーチにしまう事にした。
だが、正直袋がもっと欲しい。買う物リストに書いておこう。頭のメモ帳にね。
荷物を全て入れ終え。そろそろ寝ようと服を着替える一度裸になり、体を診る、矢が刺さった場所は傷跡は残っているが傷自体はちゃんと、消えていた。よかった…。その後雑巾を水につけ体を拭く。吹き終えるとフレミーの持ってた服に着替えベットに倒れこむ。柔らかい。
地面じゃない。ははっ。木の上に5センチ程布を重ねているだけだが、それがとても柔らかく感じすぐに深い眠りへと落ちていった
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それからの2日たった。
この2日間の、話を大まかにすると、
まず、朝起きて槍術と身体強化の特訓。
そして、森の探査。
2日間の探査して街までの道は確かめる事が出来た。
探査の帰りに拾い忘れていた弓と矢筒も拾いに行った。茂みに隠した緑髪のやつのね。
後、キノコもそれなりに拾った。
途中で、何度かモンスターを見かけたが倒さず見つからないようにやり過ごした。これ以上肉は要らないしね。
午後にもう一度訓練し、寝るときは鑑定して魔力切れをおこして、気絶するように寝た。
2日目も同じような感じ。
だが、ステータスを2日目で久しぶりに確認した。よく。考えたらフラミー倒した後から見てない
《ステータス》
名前 レイ
年齢 20歳
レベル 7
体力 280
魔力 45
武器スキル
・槍術レベル3(50/800)
特殊スキル
・身体強化レベル2(12/250)
・精力強化レベル1
・鑑定眼レベル2(2/250)
・強奪レベル1(3/10)
・音声翻訳レベル1(1/50)
・悪食レベル1
・隠蔽レベル2
マイナス系スキル
・鬼畜レベル2(4/500)
うん、そう。レベルが上がって、鑑定眼もいつの間にか上がってた、そして、鬼畜熟練度が増えて、新しく隠蔽を強奪してた。
そして、このステータスを見たとき初めて知ったんだが、ステータスのスキルは触れることでそのレベルで出来る事を知ることが出来たのだ。
これは隠蔽スキルがどんな効果なのか色々と想像してる時にたまたま当たった時に説明が出てきたのだ。
ちなみに、悪食と隠蔽の説明がコレ。
悪食レベル2
腐敗した物を食べても腹を壊しにさくくなる。また、経口摂取による、毒に対する弱毒耐性
隠蔽レベル2
術者のステータスのスキルを一時的に非表示にする事が可能。非表示にしていても、スキルの恩恵は受けたままである。スキルや、魔法具などによるスキルを閲覧、又は探知なども、術者の方がレベルが上回っていれば隠蔽する事が出来る。隠蔽出来るスキルは合計10個まで、また1日合計4時間まで隠蔽出来る。
という事が分かり、鬼畜スキルを一時的に隠す事が出来ると分かり大はしゃぎ。
まだ、色々と問題はあるが、現在、再び街へと向かう道中である。
いざ、トュルエラの町へ




