3rd period
とりあえず、恒例になりつつありますキャラクター紹介の方!
・・・なんですけど今回は特になにもなーし。
ところで、タイトルに○○○ periodってつけてるんですが、periodのの正確な意味もわかっていない作者でした。
「プルルルルル」
勿論オレは何処へ向かえばいいのかわかっていないのでエルンの先導のもと、死地へむかっているときだった。ああ、ちなみに今いるところはよくわかんねえトンネルみたいなところな。
そのとき、先ほど渡された腕時計が突然音をあげた。
「ん、なんだ?何か鳴ってるんだが・・・・・・」
そう言ってエルンに尋ねると、器用なことに彼女は振り向き、そのままのスピードで此方を向きながら教えてくれた。
結構なスピードだぜ、今。
コイツどんだけ運動神経いいんだよ。まったく自分が嫌になる。
まあそれはともかくとして、彼女がここを押せばいいんだよー、と教えてくれたところを押してみる。
『聞こえているか?アル、それにエルン』
「ああ。これがさっき言っていた通話だな」
「聞こえてるよー、何?」
『目的地を伝えていなかったからな。まあお前たちもよく何処へ行けば良いのかわからずに飛び出したものだ』
はあ!?なんだコイツ聞いてるんじゃなかったのか!適当にこんなにグイグイ進んでやがったのか。本当にアホじゃねえか!
「あはは。そういや聞いてなかったねー。んで、どこへ行ったらいいの?」
『幸いお前たちが向かっている方向だ。ワイナールへ向かい、味方と合流し、敵を殲滅しろ』
「あいあーい。んじゃ、飛ばしていくよ、アル!」
「あ、ああ」
そう言うと彼女は反転し更にスピードをあげて走り出した。
思わずオレもスピードをあげて付いていこうとしたのだが、体の限界というものがある。
僅か数歩でオレの右頬が地面を猛烈なスピードで滑っていた。そう、つまり派手にずっこけたのだ。
「あはは。そんな漫画かアニメみたいな転け方する人いるんだねー。ちゃんと走りなよ」
うぜーっ。オレはこういうタイプじゃねえんだよ!暇さえあれば本を読んでるような陰気キャラなんだよ!
「うっせー!てめーみたいな、校庭には一目散に駆けていく、遊びの中心みたいなやつに追いついていけるわけねーだろうが!」
「んー、じゃあさっき貰ってた『力』を使えばいいじゃん」
「例えオレにその『力』があったとしても使えねえんだよ」
・・・それに、さっき貰ったという覚えもない。
「えっと多分、雷みたいなものを貰ってたはずだからー、腕から雷とかでるよーなイメージしてみたら使えるんじゃないかな?」
「雷?」
「うん。ほらこう、びゅーーんって」
そう言いながらエルンは小学生の・・・それも低学年なんかがよくやるような、両手を大きく横に広げただけの飛行機のモノマネをしている。
コイツは幼稚なのか?最近じゃ小学生低学年がそんなことやってるかどうかも疑わしいぞ?ったく・・・・・・恥ずかしい。
「ほらほら、やってみなよ!びゅーん!」
唆してきやがった。そんな恥ずかしいこと誰がやるかってんだ。いや、ほらどうしてもやらなきゃいけない状況だって言うならやるよ?やりますよ?
でも今はそうじゃないだろう?
・・・・・・例え近くても。
「誰がやるか!」
別にやりたいわけじゃないぜ?
とは言っても、雷がだせるかもしれないということを聞いたのでとりあえず試してみよう。・・・無論飛行機はやらないが。
とりあえず右手に精神を集中させてみる。雷、雷っと・・・・・・。
「ビリリッ」
うお!ほんとに出たぜ、雷!
案外、簡単に使えるもんだな。ひょっとすると、いや、ひょっとしなくてもオレは死なないで済むんじゃねえか?いや、済むに決まってる!
・・・・・・雷が出た途端ポジティブになっている主人公がそこにはいました。それはオレ!
「あ、使えてるじゃん、雷!じゃあ急いでいこー!」
エルンはオレが雷を少しばかり扱えたのを確認してから、すぐに駆けていった。
なんで腕は大きく開いたままなんだよ!
そんなに気に入ったのかよ!
やっぱり、それでもとても速いけど。
よーし!付いていくか!
この『力』を使うしかねーな。
うん、どうやら今はどうしてもやらなきゃいけない状況のよーだな。
やるしかないな。本当は勿論やりたくなんかないけど仕方ないもんな。そ・・・それに、別にちょっとやってみたいって思ったわけじゃないし。
そ・・・そ、そうだ!忍者走りをするんだ!うん、決して飛行機じゃない。男なら誰でも一度は思ったことがあるだろう?
あんな忍者みたいになりたい!
忍者走りをしてみたい!
って。
「はやく来ないと置いてくよー!」
エルンの声が遠くから響いてきた。随分姿が小さくなっている。
「今行くぜ!ひゃっはー」
足と腕に意識を置くとあっさりと発生した雷を利用してオレも駆けていった。
まあぶっちゃけ、腕はいらないんだけどな。なんとなく格好いいかなーって思っただけで。
「なんだよ、やっぱやりたかったのかよ!びゅぅううーん」
「違う!これは忍者走りだ!」
「ふーーーーーーーーーーん」
となにやら目を細めて、少し笑っているようにも見えた。が、関係ない。何故かって?
楽しいからさ!やっぱり人生は楽しまなきゃ損だぜぇ。
無駄に見栄張っちゃったりして傍観するよりも、こうしてはっちゃけちゃった方が後々でも笑える話になるしな!
まさしく今を生きるってことだぜ。
・・・・・・こうしてどうやらオレたち二人は少しだけ、本当にすこーしだけ仲良くなったのであった。
と、思う。・・・・・・アホながらに。
すみません!
前話で展開を広げるとか言ってたんですけど、進めませんでした。
どうして無駄な会話が多くなっちゃうんだろうねえ。
メタなノリが多いのも反省。
ってな感じの3rd periodでした。次回こそは進めます!!