鍛冶屋におまかせ
何やかんやありつつも、僕は身支度を整え、セレンの鍛冶屋に向かった。まぁ向かうって言ってもすぐ向かい側にあるんだけど。
「こんにちは〜!」
「おぉ、坊主じゃねぇか!!聞いたぜ。ギルドに入ったんだろ!」
「うん!!」
この人はこの鍛冶屋のオーナーで、セレンのお父さんのタイガさんだ。見た目は怖めだけど、気さくで子供好きのいい人なんだよなぁ。
「あれ?セレンは?」
「あぁ。セレンなら買い物に行っちまったぜ」
そっか〜。それは残念だ。
「お!そうだった。ちょっと待ってろ」
そう言うとタイガさんはカウンターの奥から一本の長剣を持ってきた。
「ほら、この剣。お前さんに」
「くれるの!?」
「ああ。やるよ」
そして僕は、その剣を受け取った。ぐぅ…ちょっと重たいかな……
「そんな!申し訳ない。お代はお支払いしますよ」
すかさずにアテナが言った。
「なーに、いいってことよ。そいつは俺からの祝いの品だと思ってくれ」
「そうだよアテナ。ありがたく貰っちゃお?」
そこですかさず、小悪魔的な上目遣いを見せた。
「もう、エリス様ったら……ではお言葉に甘えさせていただきます」
「おう!!これから頑張れよ、坊主」
「うん!ありがとう!!」
こうして僕は新たに武器を手に入れたのだ。
(う〜んこの剣さ、キミにはおおきすぎない?)
突然ラゼがそんなことを言い出した。
(え、そんなことないでしょ)
(だってさ〜。キミの身長が125.9cmなのに対して、この剣は80cmあるよ?)
確かにこの剣は僕の肩ら辺まである。
(それに──)
と話を続けようとするラゼを遮るように、
「はいはい!いいのいいの!要はこれを使いこなせるようになればいいだけでしょ」
と言った。
(へぇ〜〜。まぁがんばってね〜)
つくづく腹が立つ言い方をする。まったくもう。
「さてと……」
そう言ってアテナが椅子から立ち上がった。
「そろそろ行きましょうか、エリス様」
「行くってどこに?」
「それは決まっているでしょ。武器を手に入れた後は勿論、ダンジョンへですよ!」
「だんじょん?」
「何だよ坊主。ダンジョン知らねぇのか?」
「ぐ、恥ずかしながら……」
「そうか、それなら俺がダンジョンについて教えてやるよ!!」
任せておけと言わんばかりに胸を張って語りだした。
「まず、ダンジョンにはそのダンジョンの主、所謂ボスモンスターがいる。で、そのボスモンスターを倒せば、そのダンジョンを攻略したことになるってわけよ」
なるほど。つまりボスさえ倒してしまえば良いわけか。
「で、そのボスもいくつかの階級に分けられてるんだよ」
「はい。危険度が高い……すなわち攻略難度が高いほど階級が高くなります。階級は★1〜★10、そしてもう一つ上の『終末領域』があり、それぞれに適切のランクが指定されています」
『終末領域』か……厨二心の|くすぐられる名前だ。わくわく♪
「適正ランクは★1〜2が“C”、3〜5が“B”、6が“B+”、7〜8が“A”、9が“A+”、10が“S”だな。これはそのランクの奴が一人でも倒せることを表す基準になってる」
「そして討伐に“Sランク”以上が複数必要なのが──」
「『終末領域』てこと?」
「はい。その通りです」
なるほどね〜。まぁ大体は理解できたかな。
「おっと、ちょいと話しが長くなっちまったな。じゃあ坊主、頑張ってこいよ!」
「うん。じゃあ、いってきまーす!」
そう言って僕は大きく手を振り、タイガさんに一旦の別れを告げた。
「それではエリス様。準備はいいですか?」
「うん!!」
(まぁこのわたし、全知全能のラゼちゃんもいるし、そう苦労はしないと思うけどね〜)
う〜んそれはフラグかな?何だか嫌なの予感がしてきた……。何事もなければいいけど……
どうもナメクジです。
更新が遅れてしまい申し訳ございません!!
いや、サボってた訳ではなく、なんか熱が出たり、提出期限に追われてたりと色々忙しくて、書いているヒマがありませんでした。
いや〜夜更かしって良くないですね。熱は出るわ、目は疲れるわでいいことなしですよ。まぁこれを書いてるのも一時過ぎなわけですが。(学ばない)
てなかんじでやっとこ更新できたので今回はここまで次回も是非お楽しみに!!バイバイ