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入会届けに不備アリ?

 〜そして翌日〜

 僕らは今、ギルドへ向かっている。


 あの後、僕はアテナから今まで知らなかったこの国、アマタルについて訊いた。いや、特に意味はなく、単に気になっただけだ。

 アテナ曰く、国には三種類あり、国王が国を治める一番一般的な国が「王国(キングダム)」、皇帝が全ての権限を有し治める国が「帝国(ドミニアス)」、そしてこの国のような魔王が統治する殆どが治安の悪い「魔国(デミナス)」だ。

 この国は魔王レンが統治しており、魔国(デミナス)にも関わらず、そこらの王国(キングダム)よりも治安が良いらしく、そのお陰で僕らも安心して暮らせている。

 それにしても魔王か。ゲームや漫画の世界でしか見たことないけど、どういう感じなのかなぁ?一度会ってみたいな。


 「エリス様、着きましたよ。ここがギルドです」


 アテナの声で前を見上げるとそこには他の民家とは違う、真っ白の大きな建造物が(そび)えたっていた。

 しかしギルドと言うものだから(なん)か……もっと酒場のような場所を想像してたんだけど、意外と近代的なんだな。

 想像より二倍も大きな扉をくぐり、遂にギルドへ足を踏み入れた。

 何やら紙が貼られた掲示板、幾つもの受付、そこに並ぶ人。

 これはアレだな。市役所だ。僕がいた世界の市役所に似ている。


 そんな安直な感想を述べてるとすぐに僕らの番が回ってきた。


 「こんにちは。こちらは契約窓口になります。ご要件は何ですか?」

 若い受付嬢さんが優しく対応する。

 「ギルドへの入会を」

 「そちらの子でよろしいですか?」

 「えぇ」

 「では、まず入会費の銀貨三枚をお願います」

 「はい。銀貨三枚よ」

 意外とスムーズに進むもんだなぁ。もうちょっと時間かかるのかと。

 「…はい。確かに受け取りました。では、こちらの入会書に記入を」

 そう言ってアテナに入会書なる紙を手渡した。

 「エリス様、こちらに必要事項の記入をお願います。一人で出来ますか?」

 「うん。大丈夫だよ」

 そう言って僕は紙受け取り、机に向かって必要事項を書き始めた。


入会に必要な情報は、氏名、年齢、住所、そして所有しているスキルだ。


「氏名はエリス・リーゼル、(よわい)六……いや、一様正式な入会は七歳からだから七と、住所はアマタル…ステラ通りの三番地と……」

 住所までは順調に書いていき、残りはスキルだけになった。

 スキルの記入欄には『Common(コモン)』と『Only(オンリー)』の欄がある。


 スキルには一般技能(コモンスキル)唯一技術(オンリースキル)の二種があるらしい。

 僕の《解析者(アナライザー)》の様にその人しか持たない特別なスキルが唯一技術(オンリースキル)、逆に、大半の人が取得可能なスキルを一般技能(コモンスキル)と言うらしい。


 僕は《解析者(アナライザー)》以外には、一般技能(コモンスキル)の《自己再生(オートヒール)》しかない。

 ま、取り敢えずチャチャっと記入しちゃいますか。


 全欄記入し終え、紙を受付まで持って行った。

 「ありがとうございます……!?」

 「『??』」

 受付嬢さんが何か驚いた様子なので、僕らは共に疑問符を浮かべた。

 その後、

 「……しばらくお待ち下さい」

 と言って、受付嬢さんは受付の奥へと行ってしまった。

 何か不備でもあったかな……


 しばらくして、奥から受付嬢さんが戻ってきた。

 「お待たせしました」

 「何か不備でも?」

 アテナが尋ねた。

 「いえ…不備ではないのですが……」

 何か言いたげだったが、それ以上は何も語ってはくれなかった。

 「……まぁ、不備がないのならばいいのだけど」

 アテナは少し不満そうに言った。

 「ところで、入会証明書(ギルドカード)の発行は本日でよろしいですか?」

 話を逸らす様に受付嬢さんが口を開いた。

 「いえ、明後日(あさって)でお願いするわ」

 「了解しました。では後日、ご自宅にお送りします」

 「えぇ。宜しく頼むわ」


 こうして、僕の初めてのギルド訪問は無事幕を閉じた。


    ◇◇◇


 「エリス様!届きましたよ!!」

 初めてのギルド訪問から二日後、無事に僕の入会証明書(ギルドカード)が届いた。

 「こちらがエリス様の入会証明書(ギルドカード)になります」

 そこには僕の名前が刻まれた初めての入会証明書(ギルドカード)があった。

 「わぁ〜なんか嬉しいね」

 「えぇ、それなら何よりです」

 僕とアテナの顔には共に笑顔が映っていた。


 カードをよく見ると、右上になにやら“C”の文字が刻まれていた。

 「ねぇねぇアテナ、この”C“て何?」

 「はい?……ああ、これは階級(ランク)ですよ」

 「ランク?」

 「はい。ギルドには全部で七階級あり、上の階級ほど強い冒険者ということになります。」

 なるほどな。つまり僕がやってたゲームのランクと同じって訳だ。

 「じゃあ“C”の次は“B”?」

 「はい。流石エリス様です。」

 流石にそれはお世辞じゃない?

 「その次は“B+” 、次に“A”、“A+”、“S”、そして“S+”と続きます。」

 つまり最初は一番下のランクからって訳か。いや、まぁそりゃそうだよな。

 「アテナは?」

 「私は“B+”ですね」

 「そうなんだ。じゃあ、頼りにしてるよ!」

 「!!」

 アテナは少し驚いたようにしたあと

 「はい!!勿論です!!」

 と嬉しそうに頷いた。


 こうして僕は無事ギルドに入会できたのでした。

どうも1+1=3です。

少々遅れました第四話!!あまり構想が浮かばず少し難航しました。

なんか用語説明のような回になってしまいまして大変申し訳ない ゴメンネm(_ _)m

嫌いな方は本当に嫌いだと思いますがご了承下さい。

まあこの調子で頑張っていきたいので応援宜しくお願い致しますね☆

ではまた次回!!

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