密談
「えっと……お話といいますと?」
不意の一言に、思わず聞き返してしまった。なにせ敵からいきなり「話をしよう」なんて言われたのだ。誰だってそうすると思う。
「??なぜそこまで警戒を?」
は?何言ってんだこの人?
「なぜって……。敵を前にして油断できないだろ!」
当たり前だろそんなの。
「て、敵?ちょっと待ってください………まさか!アテナから何も聞かされてないのですか!?」
驚いたように質問をしてくる。てか、この人、アテナのこと知ってるのか?
「は、はあ。特に何も」
「そう…ですか。これはだいぶ………」
なにか言いかけていたが、スッとこちらを向き、また喋り始めた。
「申し訳ございません。改めて自己紹介させて頂きます。私はクリス・ノエル。魔王レン様の一番の側近です。先程は失礼しました。まさかアテナがエリス様に何も語ってないなんて」
やはりアテナの知り合いらしい。でもアテナはなんで魔王の側近なんかと……
「えっと……エリス・リーゼルですけど……あのーアテナとはどのようなご関係で?」
ひとまず話を聞いてみることにした。
「えーそれは………あの、エリス様はアテナの出所はご存知で?」
「えっいや、特に知りませんけど……?」
「なるほど……でしたらこの話は私からは話せません。申し訳ですが、アテナに直接お聞かれになってみてください」
話を渋ったぞ。これはあやしいな。でも深入りはしない。今の言い方的におそらく、アテナが僕に言いたくないことが絡んでいるのだろう。ここは素直に引くのが吉だ。
「わかりました……今度聞いてみます」
「はい、そうしてください。しかし、それ以外であったら語れます。にわかに信じられないとは思うのですが……いかがしますか?」
「もちろん聞かせてもらいます」
「分かりました。では話させていただきます。貴方の父について」
「僕の、父さん……」
「はい」
僕の父は、なんの因果か、僕が産まれてぴったり一年。そして母の一周忌に病気で亡くなった。だから父さんがどんな人で、何をしてたのかあまり知らない。アテナからは、「とてもお強く、人のために行動する方」としか聞いていない。
「僕の父さんと魔王、何か関係でも?」
「……驚かないでくださいね」
僕はこくりと頷いた。
「貴方の父、クロム・リーゼルは、この国の軍『魔王帝国闘争軍』の元隊長で魔王幹部の一人だったのです」
「………」
……魔王軍………壱番隊……………元隊長…………
「えぇぇぇーーーーーっ!!!」
大声を出して驚いた。一瞬目玉が飛び出るかと思った。
まさか僕の父が魔王の幹部の一人だったの!!?ってか、アテナこの事知ってたんだよね!?なんで今まで黙ってたんだ??
「その様子だと本当に何も知らなかったようですね、、、」
「あ、ええまぁ………ってことは父さんの同僚??」
「はい。一様私が先輩ですよ」
「えぇ!?父さんの!?」
「はい」
そうは見えないぞ……見たところ大学生ぐらいか?
(見た目と年齢が釣り合わないね〜。なにか迷彩魔法系のでもかけてるのかな?)
観点そこで合ってるのか?
(てか、お前の能力で分からないのかそこんとこ)
(分からないね〜。たぶん〜、力不足☆)
……そうか。まぁ別にいいが。
「貴方の父は優秀な方でしたよ。一人で敵軍を壊滅させられる程にね」
………化物かな?っていうか、それなのに僕は魔力無しの無能なのか?
なんだか悲しくなった僕を尻目に、クリスは話を続けた。
「彼はかなりの腕でしたよ。良い友人でした」
クリスが天井を見上げて話す。
「あれは10年ほど前ですかね、クロムがここを去ったのは」
「そんな簡単に辞めれるもんなんですか?」
「えぇ。ちゃんとした理由があればいつでも辞めれますよ。退職金も出ますし」
まじかよ!魔王軍、意外とホワイトだったりして。
「……エリス様、ここまでの話を踏まえてですが───」
真剣な顔でこちらを見てくる。するとこちらまで真剣な顔つきになる。
「エリス様。レン様に付きませんか?」
「僕が、魔王に……」
「はい。是非とも」
どうしたものか………結果から言ってしまえば、答えは「NO」なのだ。だって僕はラピス様と契約をしてしまった。「魔王を倒す」と。そういう建前で僕は能力を貰ったのだ。だから魔王に付くことはできない。ただ問題は、どうやって断るかだ。
「えーっと、せっかくなのですが、お断りさせていただきます」
「それはなぜ?」
うーん……なんて言おう。本当のことを言ったら、「これから敵になりまーす」って言ってるようなもんだしな。
「あー、ほら、僕はまだ七歳ですし、危ない仕事はちょっと……」
「そうですか………それは残念ですね」
おっ!良い感じに断れたか?
「それでは、貴方を殺さなくてはなりません」
どうも、3939です。
いやーー一ヶ月空いてしまいましたね、一ヶ月。
……………
何やってんだーーーー!!
はい皆さん誠にごめんなさいm(_ _)m
えー言いづらいのですが、あまり気乗りしなくて………
というのも私は気分屋でして、書きたいときがここ一ヶ月ありませんでした。ごめんなさい。次からちゃんと書きます。
そしてこの一ヶ月で、なんと!ブックマークが一人減りました!!
完全に自業自得ですありがとうございます(???)
こういうのはモチベに繋がるので是非お願いしますね(モチベがあれば投稿するとは言ってない)
あと次回から後書きは書きません。余裕がないので。なので楽しみにしていた方々はすいません。気分で書くかも。
それじゃまた!!サルモネラ菌!!(????????)