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またある日。
お空から降ってきたのはたくさんの黄色い涙の滴の宝石でした。
ある有名な歌い手が歌った、希望の歌を聞いた多くの人が流した涙でした。
黄色い涙の滴の宝石がたくさん溜まった壺を川へと流した時に、微かにその歌が聞こえた気がしてティアの胸に明るい光が灯りました。
その日は胸の明るい光に満たされて眠ることが出来たティアでした。
涙の雨が降る度に、無表情であまり感情が豊かでなかったティアの胸にいくつもの思いが芽生えていったのでした。
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