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ミー、『ちっちゃい』は男には禁句だ・・・っす。

弓が完成。後は実戦あるのみ。

って事で、るびのが発見、俺が弓矢で退治。アイリたちは黙々とアイテム拾いって事を何度かやったらミーに怒られた。

「しんちゃん、ねぇ・・・敵の姿が見えないんだけど」

「フッフッフ、惜しいな。俺はダンジョンデビューの初日にその経験をしたぞ。俺が既に通った道だ」

「ああ! そういうこともあったわね。その後の地下2階でオークがしん君の姿を見て怯えて頭を抱えて震える姿を見たときは『魔獣ってこんな事したっけ?』って思ったよ」

「ハッハッハ、人間は失敗から学ぶ生き物なんだ」

「でもしん様、これでは私達は何も学べないと思うのですけど」

「クックック、これが仕返しって事だな。一つ勉強出来たようだな」

「しんちゃん、ちっちゃいよ」


・・・orzの体勢に膝から崩れ落ちた。

「ミー、その口撃は男にはキツイな。精神的にかなりやられた」

「とうちゃん、大丈夫? どっか痛いの?」

るびのが崩れ落ちた俺の顔を舐めてくれる。俺にはこのモフモフがあるからいいんだ。

「るびのありがとう。あ、みんなあっちから敵が来たようだ。距離は100.ミルクさんの数は3。俺は精神的ダメージで動けない。アイリ・ミー・クラリーナ後は頼んだ。るびのは俺を癒し中で忙しい」

「なーにいってんだか。アイリ・クラリーナ行こう!」

「うんそうね。クラリーナは私の後ろへ。ミーは私が敵を抑えた後で後ろから攻撃でトドメ。行くわよ」

「はい。アイリさん」


俺はるびのと遊ぶ事にした。やっぱりモフモフは正義だな。オス2頭がキャッキャウフフと転げまわって遊んでいる間に女性人3人は黙々と狩りをしてる。

もちろん手伝いはしてるよ。

「ミー今度は後ろ側から2頭接近中。距離80m」

「アイリ、1頭後ろに回り込もうとしてるぞ。挑発入れて」

「クラリーナ魔法は正確に狙いをつけて! 魔獣の弱点を考えるんだ。ミノタウロスの場合は頭部。頭は鉄製の兜を被ってるヤツもいるから、顔面狙いで行こう!」


手伝い・・・じゃなくてアドバイ厨になってるな。いかんな。

嫁達にはダンジョンで鍛えるべきもの・・・敵を察知する感覚があったんだ。

バックアタックしてきたミルクさんはサクッとるびのが狩ってる。

「みんな、危なくなったらフォローするから動きながら・攻撃しながら・防御しながら・魔法を使いながら気配を探る練習をしよう」

そういってるびのと座って見てる事にした。三角座りで弓は横に置きっ放し。

元々嫁3人で余裕でミルクさんを狩る事が出来てるし、今日はミーが初めてダンジョンの実戦ででロードクイーンのエストックをレイピアとして使用してるが、元々才能がある武器だしすぐに槍と交換が可能だから、そこまでの心配は要らないな。


俺はるびのと会話を楽しむ事にした。

「とうちゃん、かあさん達かっこいいね」

「だな。さすが俺が選んだ女達だな。自分の直感を信じて、それが正解だったから気分がいいな」

「直感で選んだってどういうこと?」

「まぁ、るびのにわかりやすく説明すると、俺達オスがツガイのメスを選ぶ時に色々なパターンが人間にはあるんだ」

「へー、そうなんだ」

「そうなんだよ。このメスと一緒に過ごしたいって長年過ごしてからツガイに決めるパターンもあるが、とうちゃんみたいに自分の直感だけを信じてツガイを決める人もいる。親同士の約束で決めるパターンもあるし、人によっては親の出世のためにって決まるパターンもあるんだよ」

「なんか人間って面倒臭そうだね。オレはツガイって、どうなるのかな?」

「聖獣の場合はどうなんだろう。ゴメンな。オレにもわからないや。しばらく教会に行く事はないだろうし・・・ゴッデス様にあったら聞いておいてやるよ」

「うん。わかった。とうちゃん、そろそろ休憩時間だよ」

「お、そうか。みんなー! 休憩時間だぞー」


そういって俺とるびのはドロップアイテムなどを拾ってる嫁達に歩いて寄っていく。

「しん様今日はどこで休憩されますか?」

「別の階の休憩所に行こうよ、大きい方の休憩所はすぐそこだし・・・もうちょっと暴れたい」

「ミー、今日はまだまだ元気ねぇ。私は一息入れたいわ・・・というよりもトイレに行きたい」

「私もそろそろ休憩が欲しいですね。今、休憩時間用に装備を召喚本に変えます」

クラリーナが俺が作った杖をアイテムボックスに入れて召喚本を武器として装備する。

クラリーナはさっそく火精霊を100体ほど召喚させてクラリーナ自身の減ったMPを補充し始めた。


大きな休憩室に入ると中でキャンピングバスを取り出す。

アイリがさっそく中に入ってトイレだ。るびのは自分専用の場所で仮眠し始めた。

オレはキャンピングバスの自分のシートに座りアイテムボックスからコーヒーを出す。

今日は自分でロック氷を作ってアイスコーヒーにした。


「しんちゃん、私にも氷をちょうだい。今日はアイスのカフェオレにする」

「ほいよー」

アイスペールは作ってなかったので深皿にいくつか作って出す。酒でロックを飲む時に作ったのは桶だしな。氷が溶けないように作りこんだが、流石にデカイからな。今はそこまでの量の氷はいらんだろう。

クラリーナはアイスティーにしたようだ。しかも氷を入れる前に練乳を入れてる。

好きだな甘い飲み物が。

「しん君、何か甘いものはないかな?」

トイレから帰ってきての最初の言葉がそれかよアイリ。


「ザラメが今日手に入ったし・・・超簡単なやつでもいいか?」

「いいよ」

綿菓子を人数分作ってやった。これならザラメがあればすぐできる。割り箸がなかったので自作した。

「こんなのがあるのですね。ふわふわで美味しいです」

「クラリーナは気に入りそうだと思って作った。紅茶に練乳入れちゃうほどの甘党だしな」

「私も食べやすいのは良いんだけど、口の中で溶けちゃって残らないっていうのが何か釈然としないわ」

「アイリも? 私も同じ事を思ってた」

「考え方の違いだな。これはそういう風にふわふわを『口の中で溶かして』その食感を楽しむお菓子だよ」

「そうですね。私はその感覚がわかりました」


「なるほどね。しん君にそういわれると楽しいお菓子になるわね。このふわふわで蕩けていく食感ね。うん美味しい」

「これはこれで美味しいって事は分かったけど、しんちゃんにワガママ言って悪いんだけど、私は今日は噛み応えが欲しいな」

「何でもいいならすぐできるよ」

バナナをオーブンなどでじっくり焼きあげたドライバナナを作ってあげた。料理スキルは超絶楽だ。

「これなら噛み応えもあるし、甘さも申し分ないと思うんだけど」

「これはバリバリかじれるし、私はこっちのほうが好き」

「俺はどっも好きだけどな」


そんな会話をして休憩が終わる。全員がトイレを済ませてからキャンピングバスを降りる。

キャンピングバスをアイテムボックスに仕舞って、午後休憩後のアタック場所を話し合わないとな。

「これからの話なんだけど、これから1時間ぐらいでいいから『サラマンダーの雫狩り』をしないか?」

「しん様、どういうことですか?」

「サラマンダーの雫を2つ売ったから後1個しかないってのがちょっと不安な部分がある。俺達なら1時間ぐらい連戦すれば10個ぐらいは簡単に集まるんじゃないかなって思った」

「そうね、ボス部屋連戦って希少魔獣が出る確率が少しはあるから、かなり慣れたチームじゃないと危ないんだけど、チーム早乙女遊撃隊の場合は1時間でどれぐらいできるか、果たしてサラマンダーの雫は何個出るのかって、今後のために試してみる価値はありそうね」

「うん。アイリ説明ありがとう。俺が言いたかった事はそういう事だよ。率直な意見が聞きたい、みんなはどう思うかな?」

「私の場合はサラマンダー相手にはレイピアはまだ無理だから、槍に戻す必要があるね。サラマンダーの連戦には私は賛成。このチームで一度やってみたかったし」

「私はまだ魔力を補充しきれていませんので、しん様に補充させてもらわないと魔力が持ちません。サラマンダーの連戦は私もやってみたいって言うのが本音です」

全員の視線が自身の意見を言わずにのほほんと聞いてるだけのるびのに集中する。

「うえ、オレはとうちゃん達と狩りが出来ればどこでもいいよ」


「クラリーナの魔力は今から補充するよ。火精霊を帰還させてくれ」

「はい。わかりました」

クラリーナが召喚本を解除すると俺達の回りにフワフワ浮いていた火精霊が精霊界に帰還する。

オレはクラリーナの額に手を当ててMPを補充して満タンに。

全員からOKをもらったのでサラマンダーの雫集めだな。転送部屋に行って直接地下10階へと向かうことにした。

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