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冒険者ギルドのノラギス騒動・・・その後の話っす。

1・25修正しました。

風呂の後は寝室のソファーで俺が酒を飲み始めた。

みんな酔っ払ってしまったのでエッチは凄い事になってしまったが夫婦の秘め事だな。




翌日の転生18日目の朝は、うす雲が広がってて朝から少し風が強かった。

俺は起きてから顔を洗っていつのも朝を過ごす。

今日はガウリスク達に念輪で確認をとっておかないとな。


「ガウリスク、ニャックス、アキューブ聞こえてる?」

「ニャックスです。おはようございます。聞こえてます。ボスから念輪があったということは、今日は白虎様が来られるんですか?」

「あぁ、かなり待たせたけど今日は、るびのと俺の嫁を3人連れて挨拶に行くよ。嫁に話をしたら自分達も話がしたいって言ってたんで、ついでに連れて行くからよろしく頼む」

「アキューブです。おはようございます。どんな順番で回られますか?」

「ガウリスクです。おはようございます。私も順番が知りたいですね」

「順番は・・・まずはガウリスクだな。その後でニャックスのところの巣に行くよ。アキューブは巣の場所を知らないから、待ち合わせをしないとな。この前教えてもらった盗賊の住処だった所でもいいか?」

「ハイ、あそこからだと自分の足で走って1時間ぐらいかかりますけど、それでもよろしいですか?」

「アキューブって足がメチャクチャ遅いもんな。クックック、短足だしな」

「うるさいなガウリスク。グリーンウルフと一緒にするな!」

「お前ら朝からうるさいな! ボスの前でケンカすんなって!」

「まぁ、時間は俺が何とかするよ。空飛んだほうが早いし」

「分かりました。それでは今から待ち合わせ場所に向かいます」

「あんまり慌てなくてもいいぞ。待ち合わせ場所は臭いから、離れたところで待っててくれていいよ」

「ありがとうございます。助かります」

「じゃ、そういうことでよろしく」


装備が終わった嫁達を連れてるびのの外部屋に行く。

俺・アイリ・ミー・クラリーナ・るびの・セバスチャン・マリアと全員そろったところでグリーンウルフダンジョンの元早乙女邸に転移する。

ガウリスクの部屋に皆で行って全員に挨拶をさせた。

るびのが昨日狩ったオークをお土産として30体も渡してた。


「お久しぶりです。『早乙女るびの』です。今日はみなさんにお土産を持ってきました。昨日狩りをしたオーク30体です。皆さんで食べてください」

「るびの様、ありがとうございます」

「では次は私ですね。初めまして『早乙女アイリ』です。アイリって呼んでくださいね。早乙女家の妻です」

「じゃあ、私の番ね。皆さん初めまして『早乙女ミネルバ』です。ミーって呼んでね。私も早乙女家に嫁いできたの。皆さんよろしくね」

「最後は私ですね。初めまして『早乙女クラリーナ』です。クラリーナとお呼びください。私も早乙女様に妻とさせていただきました。よろしくお願いします」

「皆様、丁寧な挨拶ありがとうございます。私は早乙女様に子分にさせていただいた『ガウリスク』です。これからもよろしくお願いします」


全長5mほどの大きさで、ひときわ大きなグリーンウルフのガウリスクが4つ足で立ち上がって挨拶すると流石の威圧感があるな。顔の大きさだけで直径1mのバランスボールより大きいし。


若いグリーンウルフがるびのの持参した解体されたオーク30頭分を倉庫に仕舞いに行った。

ガウリスクも言ってたが肉を熟成させる為に、このダンジョンで一番寒い部屋が倉庫になってるらしい。

10日ほど置いた方が美味しくなるみたいだな。

嫁達は子供のグリーンウルフに抱きついてた。

グリーンウルフの子供は緑色のモコモコでモフモフだからな。

モフモフは正義だ。


ガウリスク達に別れを告げて、それからニャックスの巣の近くに転移した。

ニャックスの巣の近くにたくさんの炎虎たちが集まっていた。

るびのと俺たちが見たかったのだろう・・・全部で100頭以上の炎虎が集まってる。

るびのはここでも、お土産でオークを30頭ほどを渡してた。

もしかして昨日たくさんオークを狩ったのはお土産の為なのかな?

親父に似ないで出来た息子だ。

嫁達は炎虎に乗せてもらって岩場を飛び回ってうれしそうだった。


炎虎とも別れて最後の待ち合わせ場所に転移する。

盗賊『草原の暴風』の生き残り達が住処にしていたブーメラン型の形をした温泉だ。

近くの気配を探るとアキューブが、ちょうどやって来たところだった。


全員を魔法で浮かせて飛翔魔法でアキューブの巣まで向かう。

ここにもアキューブの巣の洞窟の中には入りきらないほどの銀大熊が集まってきていた。

全員に挨拶をしてもらって話をした。

アキューブの洞窟をMAPに入力しておく。


全員が始めて来た所なので興味津々で色々と見て回る。

るびのがここで自由時間にしたいと言ってるのでアキューブとセバスチャンに全部を任せる。

大陸王亀という全長7mぐらいの巨大な陸亀が美味しいとアキューブに言われて、るびのは食べたくなったようだった。

俺はアキューブの巣をるびのとセバスチャンと2人を夕方に迎えに来る待ち合わせ場所にしておく。

嫁達女性陣を連れてアゼット迷宮の近くの場所に転移。

嫁達にもここで夕方に待ち合わせをすることにする。


俺は冒険者ギルドの裏庭の木陰で人目につかない場所に転移して裏口から出てギルドの正面から中に入っていく。

中に入って受付に素材の買取で盗賊の死体を売る。

今回は全くって言っていいほど傷付いてなかったので、1人分で50万Gで引き取ってもらった。

俺が破壊したのは延髄だけだしな。

それに人間の血も今回は新鮮で使えるので、素材として売れるらしい。

女の死体だったらオークションの方が高く売れると素材買取の人は言ってた。


106人で5300万G。これはギルドカードの方のチーム資産に入れておく。

素材買取は終わったのでギルドマスターに話がしたいと聞いてみたら、ちょうどギルド幹部のケンジが呼びに来たところだった。

そのままケンジに連れられてギルドマスター室に入る


「早乙女君、君には迷惑をかけてばかりで本当に申し訳ないな」

「大丈夫ですよ。ラザニードさんの管轄でもないんですから・・・ギルドとの問題は既に慣れてきつつあるのが怖いですね」

「また君のおかげで我が冒険者ギルドは健全な組織になるよ。ありがとうな。それで昨日の報告が聞きたいだろうと思って呼んだんだ」

「俺も気になっていたので、素材の買取の後に話をしたところにケンジさんが呼びに来たのでちょうど良かったです」

「昨日逮捕した『ノラギス・サザール』なんだが、我々の尋問に全部正直に答えておるみたいだな。真偽官も必要なさそうだ」

「アレだけ脅迫しておきましたからね。俺の機嫌を損ねたくないんでしょうね」

「それはあるだろうな。エルフが精霊と契約できないなら森に住めなくなる。エルフが精霊を怒らすって事は一族の全滅を意味するって聞いた事があるぐらい重い事なんだろう」

「ですね。また調子に乗ってきたら『早乙女に言って精霊との契約を切ってもらおうか?』って脅してもいいですよ」

「そんな事言ったらまたクソ漏らすからやめた方がいいな」


「あっはっはっ・・・確かに。それでノラギスは誰に俺の情報を売っていたんですか?」

「流石に想像はついてたみたいだな。『天上天下商会』だったよ。今日は朝から首都シーパラにある本店とヨークルとシグチスにある支部に強制捜査が入ったよ。天上天下商会って早乙女君は知ってるか?」

「初めて聞きます。天上天下商会のヨークル支部の場所は分かりますか?」

「ヨークルにはまだ、天上天下商会は進出してきたばかりなんで支部といっても倉庫しか持ってない。場所は君の自宅と駅馬車の倉庫街駅の中間ぐらいって聞いてるが・・・君って倉庫街に自宅があるんだな」


今聞いた場所は俺を監視していたヤツラの場所と違ってる。

あと4つってのは変わらないのか・・・残念だな。


「えぇ、まぁ。周りに農作業の人と倉庫の番人ぐらいしか人がいないんで街中よりは安心安全ですよ。俺の自宅を覗こうとしてくる人間は逆にメチャクチャ目立ちますから」

「確かに・・・人がいない分、わかりやすいといえるから安全だな。それに周囲には監視をするために隠れる場所もなさそうだ」

「それが目的であそこの邸宅を買ったんですから。それで・・・ノラギスと天上天下商会の関係は? 何で商会にまで一斉捜査が出来たんですか?」


「まずは順を追って説明するよ。その方が分かりやすいからな・・・ノラギスは我々が冒険者ギルドで革命を起こす前は100年以上もの間、シグチスで冒険者ギルドのギルドマスターをしていた。シグチスで自分の子供に作らせたのが『天上天下商会』だ。息子に商会を作らせたって言っても、実際のオーナーはノラギス本人だ。名義だけは息子になってるが」

「シグチスで素材買い取り価格の何%かちょろまかしたり素材の横流しをしていたり・・・自分の欲望のために好き勝手にしていたんだ。それで本来なら革命後に死刑だったんだが情報を上手く操作されて、関係者も何人か消されてな。証拠不十分だ。アイツは精霊ウンディーネ様の加護で真偽官の魔眼も効果ないから・・・ギルドマスターをクビにするのが限界だったよ。本部預かりで大人しくしてると思ったんだが、まさか息子の商会を使って脱税やら犯罪組織を操ってるやらをしてるのが昨日発覚してな、今日の早朝に一斉捜査で関係者全員を捕らえる事が出来た」

「脱税って出来るんですか? カードでできないんじゃないの?」

「それをアイツらはお互いがお互いに借金まみれって事にしてあって、迷賊なんかも使ってやっていたみたいだな。君の討伐した迷賊だよ。いままで君の討伐した迷賊が奴隷を売っていた先も判明できてなかったがこれで一気に片付きそうだ」


「あの迷族ってノラギスの関係者なんですか?」

「君のゴーレムに興味を持ってギルドの情報を探っていたら、君が自分の子分たちを処分したので怒りもあって監視に歯止めがかけられなくなってたらしい」

「バカが・・・ホントに調子に乗ってたんだな」

「今回は脱税と犯罪者集団が冒険者ギルドの情報を使って犯罪を重ねていたということで、相当厳しい処分が下されると予想されている。我が冒険者ギルド本部にもシーパラ連合国の最高評議会からの査察が入って今日は本部は大騒ぎになってるよ。情報の取り扱いを自分達で厳しく定めて管理してるわりに、内部の人間には杜撰だった事が判明したからな。冒険者ギルド本部ギルドマスターの青木勘十郎は責任を取って辞める事が決定している。日程は後継者が決まり次第ってところだな」

「青木さんが責任を取るんですか・・・」

「青木さんはちょっとうれしそうだったけどな。あの人って本当はこの国唯一のSSランクの冒険者なんだよ。本部でギルドマスターをしていたのも、あの人のカリスマで革命が成功したからなんだ。早く辞めたいっていつもボヤいていたから・・・ちょうどいい辞め時だって内心は喜んでると思う」


「青木さんって『侍』ですか?」

「『武士』だよ。だからメインの武器はカタナではなくて『長弓』を使用してるよ。サブが『薙刀』っていう女性のようなスタイルになってる」

「それは相当に変わってますね」

「青木さんの母上が薙刀と長弓の道場の主でね。いまだ道場の相談役として健在だよ。道場の主は青木さんのお姉さんが引き継いだ」

「そういうことなんですね。確かに薙刀の道場では男は継がない方がいいですし」

「実際に薙刀は青木さんよりもお姉さんの方が強いって青木さん本人がいってるけどな。弓なら勝てるって事もいってる」

「青木さんが武士って事は現役時代は『武士団』を率いていたのですか?」

「青木さんの本領発揮は拠点防衛戦で・・・長弓を使った暗殺による急襲戦の専門家だな。正面から攻め込むよりも搦め手からの弓を使った狙撃なんだ」

「ふむふむ」

「15年ほど前にヨークルの南部でオークキングのさらに上の『オークエンペラー』が誕生して1万のオークを率いてこの都市ヨークルに攻め込んできた事があった・・・青木さんは自分の率いるチーム『青木長弓突破部隊』5人全員を使って深夜にオークの本拠に攻め入って誰一人欠けることなくオークエンペラーを討ち取って6人で帰ってきたんだ。その後は頭をとられたオークの群れは半分は討ち取られて半分は逃げ帰っていったよ」

「・・・」


「その報酬で青木さんは当時Aランクの冒険者だったんだけどSランクに昇進したんだ。チームも全員Sランクに昇進した。その後は『冒険者ギルドの革命をしてください』って太陽神アマテラス様の御神託を受けて革命を起こして成功させた事でSSランクに昇進したんだよ」

「それなら根っからの冒険者って言うのも納得ですね。また昔の仲間を集めるんですかね?」

「それは出来ないんだ。当時の青木さんのチーム『青木長弓突破部隊』の人間うち4人はアゼット迷宮の105階で4人とも帰らぬ人となってるよ」

「あぁ、なるほど。アゼット迷宮の最深部到達者って青木さんのチームの人だったんですか・・・それは残念ですね」

「1人は生きていたんだけどね。4人が亡くなった半年後に心労で倒れてそのまま亡くなってしまったよ・・・何か大幅に話が逸れてしまったな」

「いえ、面白くて貴重な話が聞けて楽しめました。ありがとうございます。・・・ノラギスの問題は簡単に言うと、もはや冒険者ギルドの中だけの問題じゃなくなって国が関わってきてる。だからこの先は不明だって事でいいですね?」

「間違いない・・・君が今言った事そのままだ。今の時点で言えるのはそれぐらいだな。この後は我々ギルドの人間も裁く側でなく、裁かれる側になるから情報は入ってこないと思う」

「分かりました。ありがとうございます。それでは俺はそろそろ失礼します」


そういってギルドマスター室を出て行く。

もう冒険者ギルドには用はないので外に出て、予定通りおやっさんの店に向かう。

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