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冒険者ギルド本部での緊急会議に出席。議題は俺? っす。

1・20修正しました。

到着して予定通りゾリオン村の冒険者ギルドに直行する。

今日は行きたいとこが増えてきてる。ノンビリしてないでサクサク行こう。


冒険者ギルドの中に入り受付窓口にゾリオンからのチーム指名依頼の完了報告書を提出する。

依頼達成の成功報酬は2億G。

冒険者ギルドカードに入ってる8億Gとあわせて10億Gを4人で分けて2億5000万Gをみんなのステータスカードに入金してもらうことにする。

俺のステータスカードから2000万Gほど分けて、ギルドカードのチーム資産の方に合計3000万Gほど残しておく。

セバスチャンたちに買い物を頼むかもしれないから少しは残しておかないと。

戦争が終わるまでは防衛手段はとっておかないとな。


迷賊退治と今回の指名依頼達成と盗賊退治で全員Bランクへの昇格もしていた。

嫁達もうれしそうなのでまぁいいかな。

ギルドマスター室からビッタート卿が出てきて俺に話しかける。


「やぁ早乙女君・・・って早い時間だな。そうだ! 君に報告しておかないとな。ちょっと内密な話があるからここの部屋で話そう。この前の話の続きだな」

「続きって戦争の話ですか?」

「戦争? はて・・・何の事だかよく分からないが、ワシからの話は君からのお願いされてたことだよ」

「ああ! 分かりました。それでは皆で話をうかがいます」


チーム早乙女遊撃隊の全員でギルドマスター室に入る。

全員が部屋に入ってから念入りに探査をして、さらに封印の魔法を施しておく。


「今日は念入りに封印するんだな。8人の女性の未来がかかってるしな。それで、話の続きだが・・・今日のちょうど今頃に彼女達はゾリオン村とバイド村の中間地点にある、昼の休憩場所で彼女達がさまよってるところを定期便の護衛に救出されるという手筈になってる。バイド様に協力をお願いしたら快く引き受けてくれた」

「バイドか・・・人気取りかな?」

「早乙女君、お互いに利益があるんだから貸し借りのないお互いに儲かる話だよ」

「それは間違いないですね。ビッタート卿に任せた以上、俺には文句のない話ですよ」

「そういってもらえるとありがたいね。それでこの話は全部丸く収まって終了だ」


「分かりました。それはそうと、お聞きしたい事があるんですけど、今の時間でもいいですけか?」

「この部屋に入ってくる前に言ってたことだな」

「そうです。ビッタート卿にお聞きしたい。冒険者ギルドって冒険者を監視するっていうことは義務ですか?」

「・・・は? ギルドが冒険者を監視する? 誰を?」

「俺です。24時間ずーっと遠見魔法によって監視されています。首都シーパラにあるギルド本部からです。俺を監視するの理由が聞きたい」

「イヤ、そんな話はギルド本部の会議でも議題に出されていないぞ?」

「ウソでも冗談でもないですよ。これって敵に対する情報収集といってもいいですよね? だから先ほどギルド本部で監視作業をしていたエルフの『ノラギス・サザール』664歳に宣戦布告をしました。なんだったらその時召喚した精霊ウンディーネに証明させましょう」

『再度召喚する。来い! 精霊ウンディーネ』


目の前にまた薄い水色のヴェールをまとった精霊ウンディーネが姿を現す。


「早乙女様、再度の召喚ありがとうございます」

「ウンディーネに問う、君が契約している『ノラギス・サザール』が俺を覗いていた事を認めるな?」

「ハイ。早乙女様、肯定いたします。私の魔力を用いて早乙女様に毎日24時間遠見魔法による監視を行ってまいりました」

「精霊がウソつくわけがないし・・・これは間違いない事だな。では私もギルドマスターとしての職務を遂行する。早乙女君、悪いが封印を少し弱めてくれ本部と話がしたい」


俺は封印魔法の一部を解除した。

ビッタート卿がイスごと後ろを向き、後ろの壁の一番上にある黒い魔水晶の横にある魔石に話しかける。


「我が名はアクセル・ビッタート。ゾリオン村の冒険者ギルドマスターだ。今、この冒険者ギルド法第一条の『冒険者の秘密事項の保護』を違反するギルド職員がいる事が発覚した。全支部のギルドマスターと本部による緊急会議を始めたい」


ブーーンという音とともに黒い魔水晶の下にある板が光ってギルド本部会議室が映し出される。

そこの会議室の大きなテーブルのと回りに20以上あるイスの上にビッタート卿の幻が映し出された。

・・・うおぉ!

ヴァーチャルリアリティを使ったギルド本部での会議か!

思わず声が出た。

今まで黙っていた嫁達も流石におおおって声を上げた。

次々にイスに色んな種族の人達が座る。


「それではアクセル・ビッタートの緊急議題についての会議を始める」


上座に座る人(・・・サムライか?)の大声で会議がスタートした。


「では私、アクセル・ビッタートが紹介します。彼が『早乙女真一』。先ほどBランクに昇格しました。彼の訴えでは冒険者ギルド本部から毎日24時間遠見魔法による監視を受けていたとの事です。いつから彼が監視対象になったのでしょうか? ギルドマスターの私は聞いてません」

「そこにいる早乙女君が監視対象だと? 私も聞いてないし、その事がギルド会議の議題に上がった事もないぞ。我々は彼に謝罪する事はあっても監視する事はないと断言できる。本部に問う! いったいこれはどういうことなんだ?」


ヨークル支部のギルドマスターのラザニードが大声を上げる。

会議室内がザワザワ騒ぎ出す。


「静粛に!! 私はギルド本部のギルドマスター『青木勘十郎』だ。私達冒険者ギルド本部の命令で、早乙女君を監視対象にしたという事実はない。悪いが早乙女君、君が訴える事はギルド本部側は承知できない。君が訴える事を証明できるものはあるかね?」

「いいですよ。さぁ、精霊ウンディーネ。誰が俺を24時間監視させていたんだ?」

「はい、早乙女様。ギルド本部の会議室の隣の部屋で聞き耳を立てて、会議内容を聞こうと頑張ってるエルフで私の契約者『ノラギス・サザール』でございます。彼が私の魔力を使い24時間の遠見魔法による監視を行ってきました」

「では、ウンディーネに命令する。ノラギスとその仲間を会議室に連れて来い」

「はっ、早乙女様の仰せのままに」


ウンディーネが消えた瞬間、会議室に5人とウンディーネが姿を現した。

再び騒ぎ出す会議室。


「これでいかがですか? 精霊がウソの発言をすることはない。これこそが証明できる事実です」

「早乙女君、疑って申し訳ない。これは早乙女君の言ってることに間違いがないと断言できる。ノラギス、言い逃れできると思うなよ。お前は冒険者ギルドの看板に泥を塗ったんだからな」

「そんな! その精霊が・・・クソ! 契約してやってるのに」

『増長するなよ、たかがエルフ風情が!!!』


ザザって画像が乱れてきた。


『契約してやってるだと? ザザー。貴様程度の分際が! ザッザッ。今この世界において我のマスターは早乙女様だけなのだぞ? ザザ、ザー。それをたかがエルフごときの契約者の分際で何様だ? ザザッザー』


赤く瞬くウンディーネが『激おこ』状態になってるな。

さっきまでは落ち着いた薄く青く光っていたのに、怒って真っ赤になってきたなウンディーネ。

あまりの状況変化についてこれないビッタート卿が俺に話しかけてきた。


「なぁ早乙女君、どういうことなんだ、これ・・・」

「バカエルフが精霊ウンディーネを怒らせたから、ウンディーネの魔力が暴走しかかってる」

「なんだと! 早乙女君、スマンがウンディーネ様を落ち着かせてくれ。君の命令しか聞かない召喚中だ。このままだとギルド本部が木っ端微塵に吹っ飛ぶ」

「ですね。・・・ウンディーネちょっと待った」

「ハイ。早乙女様」


瞬時に元の状態に戻る。


「ウンディーネのノラギスとの契約の話は、俺の命令でひとまず後にしてくれ」

「早乙女様の仰せのままに」

「ってことで、青木さん。これで証明できましたよね?」

「あ、ああ、ちょっとビックリしたが間違いない。彼らはこちらで責任を持って処分する」

「ギルド本部において厳正なる処分をお願いします。それと・・・ノラギス、お前に言っておく。お前は今回精霊ウンディーネを怒らせた。精霊を怒らせるって事がエルフ族にとってどんなことか忘れたわけじゃないよな? 今は俺が止めてるだけの状態なんだよ。ウンディーネとノラギス、お前の契約が切れたとたん、精霊界はお前の一族全ての契約が打ち切られるんだぞ? 子孫も含めてな。お前と血の繋がるエルフ全てがお前を怨む事になるんだぞ? お前の血を引く子孫までお前の敵になるだろうな」


ノラギスが俺の言葉で青かった顔が土色になるまで血の気が無くなった。

あ、ウンコマン2号が誕生してしまった・・・脅迫し過ぎだわな。

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