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バイド村に到着までの家族会議と到着後の会議っす。

12・14修正しました。

午後の休憩中にはハーブティーとパンケーキが出た。

数種類のフルーツが乗っていて冷たくて美味しかった。

屋根だけテントの下でクッションに座って嫁達と雑談していたところに、護衛隊の隊長が来て話は中断する。


「だから、練乳シャーベットに凍らせたイチゴとかメロンとかを砕いて入れるだけで味が変わって美味しいんだって」

「しん君が言ってることはわかるんだけど、でもせっかくの練乳シャーベットの味が台無しにならない?」

「アイリ、凍らせたフルーツがちょっとだけとけてくると、また違う食感と味が混ざってだな・・・」


「話が盛り上がってる所に割り込んですまない」

「あぁ、隊長。別に雑談してるだけなんで大丈夫です。それで、何の御用ですか?」

「いや、確認したい事があって・・・君達の探査力を見込んで聞きたいんだけど・・・『魔獣の反応がまったくなくないか?』って、護衛隊のみんなの意見なんだ。君達にはどう感じてる?」

「俺達の探査にも引っかかってないですよ。俺が1日でここら辺のボスだった銀大熊と人族の盗賊集団『草原の暴風』148名を全滅させたから、人族を恐れて避けるようになったんじゃないですか?」

「う~ん、全然冗談に聞こえないな・・・ありうるかもしれん。今日から同行してくれてるベテランの元冒険者のチームの皆さんも、今君が言った事と同じような事をおっしゃっていたんだ」

「やっぱそうなりますかね」

「ああ、『その地域の魔獣のトップ集団を人間のチームが全滅させると、その地域の魔獣は1年ぐらいは人間を恐れるような行動をすることがある』って言われたんだ。ゾリオン村の冒険者ギルドマスターからも似たようなことがあるってきいてる。バイド様も今がチャンスっておっしゃってるしな」


「神様がせっかくチャンスをくれたんですからね。生かして良い村をサクサクって作っちゃいましょう」

「確かに君の言うとおりだな。それと、我々がここに到着する前に先発隊が準備をしている時、不審な影をいくつか感じたと報告があったんだ」

「それで、俺達がここに来たときに皆がちょっとピリピリしてたんですね」

「護衛隊の人間が周囲を警戒して回ってみたが、なにも不審なことは引っかからなかったが情報は君に入れておこうと思ってな」

「ありがとうございます。やっぱり情報のあるなしでは対応が変わりますから助かります」

「君達・・・いや、君がヨークルまでもを含めたここの地域の最大戦力になるから。何しろソロでワイバーン3匹を無傷で狩ることが出来るのは、今のこの国には5人もいない」

「まぁそうなっちゃいますね。魔獣は出ない、盗賊の生き残りらしき影があった。それで隊長さん達の見立ては?」

「我々護衛隊とベテラン冒険者さん達の意見は一致してる。君の意見も聞きたいから聞かせて欲しい」

「ああ、たぶん一緒ですね。『明日の早朝がヤツラ盗賊の生き残りのラストチャンス』ってことですよね?」


「ああ、一緒の考えになる・・・」

「それで、俺が聞きたいことがあるんですけどいいですか?」

「バイド村での防御の話かな?」

「そうです。我々のチーム早乙女遊撃隊は荷馬車の護衛の依頼と物資の輸送依頼については了承して契約をおこなってます。が、バイド村の防衛は契約内容にありません。防衛に関して参加を拒否するって意味ではないのですが、指揮権はどうなりますか? いくら最大戦力といっても契約もしていない事に命を賭けることは出来ませんので。正直言ったら『俺達は逃げても何の問題も発生しない』ですね。それに冒険者ギルドに所属している我々はギルドからの要請がない町や村の防衛線への参加は強制できないはずです」

「それは間違いない。バイド村にはまだ冒険者ギルドの支部もないから参加をお願いするしかない。受けてはもらえるかな?」

「防衛は荷馬車で門の代わりをするんですよね? 破れた塀の部分に俺達が持ってきた資材を使うんですよね?」

「その予定だ。今日の夕方で日が沈む前には最低限の防衛陣地を築いておきたい」


「わかりました・・・それなら参加はOKです。でも見張り任務はそちらでお願いします」

「それも何も問題ない」

「それならバイド村に到着後から明日の4時まで我々のチームの指揮権は俺にください」

「というと?」

「申し訳ないのですが俺には襲ってくるかもしれない盗賊をノンビリ待ってられません。おれは単独でバイド村周辺を一晩中『盗賊狩り』をさせてもらいます。4時までには狩れるだけ狩って村に戻ります」

「・・・」

「俺の中にあるものが盗賊の存在を許してくれないんですよ。家族を殺された恨みを晴らせって俺にお願いしてくるんですよ」


そういって俺は少し殺気を出して隊長にニヤリと怖い笑顔をみせる。

こう言っておけば隊長は勘違いするだろう『家族を盗賊に殺されて恨みが残ってるんだ』と。

そこが俺の狙いだったりする。

こう言っておけば一晩中盗賊を狩りまくっても文句を言われないし、むしろ同情してもらえる。

俺には4人の神の犠牲となった人々の復讐者としての仕事が残っているみたいだしな。


わかったと隊長も認めてくれた。

時間になったので続きの話はバイド村に到着してからということになり隊長は出発していった。


テントの中に誰もいなくなってから、俺達も時間になったので出発する。

キャンピングバスに乗り込み俺の運転で出発させる。

これからのバイド村まではスピードを上げて行くつもりらしい。

今までの荷馬車の移動で一番速いペースだな。


運転を自動運転に任せて俺はまた会議の為にキャビンスペースへ降りていく。

会議中のドリンクはクラリーナのリクエストでホットミルクになっていた。


「しんちゃん、上手く隊長との話をまとめたわね。アレなら私達は独自で動いても文句は言われなくなるわね」

「ああ、それが狙いだったからな。隊長の指揮権から上手く外れることが出来た。俺達は『遊撃隊』だからスピードが命だ。盗賊を待って防衛には向いてないよ。自分達のための最低限の防御はするけど・・・拠点防衛ならゴーレムにでもさせたほうがいい」

「え? ユーロンドたちを連れてくるのですか?」

「流石にクラリーナそれはないよ。バイド村の防衛よりも早乙女邸の防衛の方が大事だ。早乙女邸は俺の特別製の結界が門と塀に施してあるし、それにユーロンド達がセットだから絶対安全だけど・・・るびのがいる以上は、早乙女邸の戦力は割きたくない。まぁ、たかが盗賊程度なんだ、俺が全滅させておくよ」

「じゃあ、会議でこれから話すことって何?」

「まずは状況の再確認だな。今夜の深夜以降、明日の明け方に盗賊が攻めてくると予想される。敵の盗賊の戦力は30以上。追加される敵の戦力は不明。それで、ここからは俺の予想なんだけど・・・ヤツラは20人ぐらいのチームで行動してると思われる節がある」

「どういうこと?」


「アイリ、まず話を聞いてくれ」

「ゴメンね、わかったわ」

「俺は盗賊の暴風の148名を討伐したんだけど・・・ああ、今ちょうど見えたな。あそこに見える大岩で盗賊の23人のチームをまず全滅させたんだ。その時の彼らの動きは23人での動きにかなり手馴れてる印象があったし、俺を罠に追い込んで狩りをするチームのような動きだった。あのチームは23人でいつも行動していたんだろう。それに比べて草原の暴風の本拠を襲撃したときはいくら俺が不意をついたとはいえ防衛にならずにグチャグチャの動きだったんだ。だからヤツラは『チームごとの戦力』『攻撃専門で罠にハメて動く攻撃タイプ』だと思う」

「あー、なるほどね。それならしん君の言ってることがわかるよ。それと・・・ちょっと話を変えて確認したいことがあるんだけどいいかな?」

「ん? なんか気になる事でもあったか?」

「んふーん。アイリのことだからあの大岩のことが聞きたいんじゃないの? 私も気になってるから聞きたいんだけど」

「さすがねミー、当たりだよ。しん君に聞きたいのは、以前しん君に教えてもらった『このイーデスハリスの世界に1番はじめに転生してきた場所の大岩』ってあの大岩の事のなの?」

「私もそれは聞きたいです。しん様にとって記念になる場所ですから」

「記念? あぁ、そういえばそうなるな。おれがこの世界に来て1番はじめに降り立った場所はあそこの大岩だよ」


俺が指を刺す大岩を皆で眺める。

岩まで1kmぐらいは離れているが遮る物が何もない草原なのでハッキリ見える。

ん?

岩の陰に銀大熊がいた・・・なんでアキューブがここにいるんだ?


「あそこに銀大熊のアキューブ16世がいるんだけど・・・皆はわかるか?」

「「「え? うそ! どこに?」」」

「ゴメンちょっとオ・ハ・ナ・シしてくるよ。あのヤロー」


俺はキャンピングバスの後ろのハッチバックタイプのドアを上に開けて、目にも留まららぬスピードでアキューブに向けて走っていった。


俺が凄い勢いで走ってきてしかもちょっと怒ってるのが野生の防衛本能でわかったアキューブは焦ってた。

無論、始めからしていた完全服従の腹見せポーズは崩さない。


「ボス、ちょっと、ちょっとだけで良いんで話を聞いてください」

「・・・遺言か? ならば早く言え。俺に命を賭けてチャレンジした2頭目の銀大熊として未来永劫語りついでやるからな。辞世の句でも聞いてやるぞ」

「じせーのくってなんですか? ・・・って違います。そうじゃないんです。今日の昼にガウリスクやニャックス達と今後の話し合いのために本拠の丘の近くで会ったんです。そしたらボスからもらったって首輪は自慢されるし、白帝様は綺麗でしたとか言われるしニャックスもボスに大鹿魔獣を献上したって自慢するし・・・」

「それで、俺を殺りにきたと?」

「無理です、ありえないです、自慢されて悔しくて少しボスと話がしたかっただけです」

「はなし?」

「ハイ、話がしたかっただけです。私にも念輪っていただけないかと思いまして」

「念輪が欲しくてここで待ってたのか?」

「ハイ。ここからこっそり見ていればボスになら発見してもらえると思って隠れて見てました。それと白虎様の話はニャックスから聞いたんですが、狩りに夢中になっててしばらくは会えないと。それならなおさら念輪があれば・・・」

「そうだな俺も明後日までは仕事なんだよ。だからるびのと会わせてあげられるのはそれ以降になるんだよなぁ・・・確かに念輪があれば会わせやすいな。よしアキューブに念輪を渡しておくよ。ニャックスは明日でいいか。まぁ、そこにお座りをしろ」


そういってお座りをさせたアキューブの首に念輪機能付きの首輪をつけた。

嬉しそうにオレと念輪での会話練習をした。


「よし、これでいいな。それとついでにアキューブに聞きたいんだが・・・あっちにある人間の村の周りで少し離れた場所からコソコソしてる人間の集団はいないか?」

「10日ほど前からいました。2日ぐらい前に100匹ぐらいに増えましてね。仲間が3頭ほど怪我させられましたんで、報復でヤツラの住処に攻め込んで30匹ぐらいに怪我させました。ボスの命令でも報復で怪我までなら大丈夫だったはずですが・・・マズかったですか?」

「お前達が逃げてるのに追いかけてきて怪我までさせられたんだろ? 報復で怪我までならぜんぜんOKだ。ヤツラの住処ってどこにあった?」

「こっちの方角にこんな形の池があるんですよ」


そういって地面に起用に絵を書いてくれたんだけど・・・三日月のようなブーメランのような形をしていた。


「ここは熱い池で年中モクモクしてます。それに臭いんで魔獣は近寄らないんですよ。それでもここで住みたくないってだけで攻撃してる間ぐらいは我慢できるんですけど」

「モクモク? 温泉か?」

「温泉っていうのが何かわからないんですけど。あそこの池の中は熱くて入れませんね。寒い時期は暖かくて入ってると気持ち良いんですけど」

「わかった・・・間違いなく温泉だ。その池にヤツラの住処があるんだな?」

「はい。そこにあった空き地に木の家が建ってまして、そこの木の家があいつらの住処です」

「方角を教えてくれ」

「ハイ、まずボスが今から向かう人間の村がこっちですよね? それでモクモクの池がこっちの方向です」

「そのモクモクって村から見えるのか? ・・・いや、方角ぐらいはわかるのか?」

「流石にここからではモクモクは見えませんが、村の場所からは見えますよ」

「ありがとうアキューブ。おかげで助かったよ。あいつらを探す手間が省けたよ」

「ボスってあいつらを捜していたんですか?」

「あぁ、あいつらを見つけて殺してくれって頼まれてるんだよ。だからアキューブたちが怪我だけで済ませてくれたのがメチャクチャありがたい」


「それなら良かったです。それでは俺はそろそろ帰ります」

「じゃあ、今度はるびのを連れて会いに行くよ」

「わかりました」

「それともう一つ聞きたい事があるんだけどいいか?」

「どうぞ」

「るびの・・・白虎ってどこまで大きくなるんだ? アキューブはしらないか?」

「ん~~、聞いている話では・・・ガウリスクより一回り小さくてニャックスよりも少し小さいぐらいですね」

「てことは尻尾まで込みで4mは確定か。早乙女邸内では生活できないな。でも小さいのに白帝なんだな」

「ええ、それは白帝様は炎と雷をまとって2つの魔法を自由に操り、天空を駆ける西方大陸の覇者の聖獣様ですからね。言い伝えでは白帝様の体の頑丈さを眷属の銀大熊に与えたと言われています・・・グリーンウルフには草原を駆ける速さを、炎虎には飛び回るジャンプ力を、グリフォンには空を翔る力を与えたといわれています」

「すげぇな、るびの・・・わかった、ありがとう。るびのと一緒に今度は会おうな」

「よろしくお願いします」


そういってアキューブと別れて、俺は猛スピードでキャンピングバスを追いかける。

後ろに追いついてキャンピングバスの後部バンパーの右側にヒョイっと飛び乗り左側の壁に魔力を流す。

左側の壁が浮き上がり上に向かってハッチバックタイプのドアのように開く。

俺がキャンピングバスの取っ手に掴まって中に入り取っ手の部分に魔力を流すと開ききっていなかったドアが再び閉まって元の壁になった。


「ただいま。アキューブのヤツが俺と話がしたいだけだったよ」

「お帰りなさい、しん様。こんなところにドアがあったんですね」

「ああ、緊急用でここに作っておいたんだ。反対側のそこの壁も同じように開くぞ。俺達夫婦と俺の作ったゴーレム達とるびのの魔力にしか反応しない封印がしてあるのはどのドアも一緒だ。今俺が持った取っ手の部分に自分の魔力を流し込むと開く仕掛けになっているよ」

「おかえり、しん君。今はミーが運転をしてるよ」

「そうか・・・ミー、運転は自動運転に任せて降りてきてくれ! 会議の続きをしよう!」


俺が大きな声を出すとわかったーと声が聞こえてミーが降りてきた。


「じゃあ、みんな座って会議をはじめよう」


そう言った時に嫁達に・・・どうせ自分専用のシートになったのだから、自分にピッタリ会わせて欲しいとお願いされた。

それは確かにそうだな!

って事で一人ずつの体型に合わせて完全にカスタム化をした。

枕のサイズやカップホルダーの位置までフルカスタム。

俺の分のシートも改造した。


「じゃあ、会議の続きをしよう。どこまで話したっけ?」

「敵の盗賊がチームで動いてくるって所だったよ。そこまでは私達は理解したよ」

「ミー、ありがとう。それで心配していたことがあったんだ。俺が急いで盗賊を狩りまわってもチームでバラバラに行動されて広範囲に広がっていた場合、時間内では討ち漏らす危険性があったんだ」

「なるほど、しん君が言いたかったのはそういうことね。でも・・・そんな時はどうやって退治するの?」

「あぁ、アイリそれはもう解決しそうだ。アキューブがヤツラが本拠としている場所を教えてくれた」

「アキューブって銀大熊がワザワザ教えに来てくれたんですか?」

「いやぁクラリーナ、アキューブが俺に話がしたかったって会いに来たのは一緒なんだけど・・・念輪が欲しくて待っていたそうだ。ガウリスクってグリーンウルフに念輪は渡してあるから、それを自慢されて悔しかったらしい」

「魔獣って・・・なんか私が想像していたのとかなり違っていたわね」

「アイリ、私も同じ事考えてた。何かこれから討伐し難くなりそう」

「ミーさんもですか? 私も同じですね」

「俺も同じだ。銀大熊・グリーンウルフ・炎虎。彼らとは仲良くし過ぎてもう狩れないな。今後冒険者ギルドから命令が出ても断りそうだよ」

「「「そうだね」」」


「それで解決したって言うのは今夜の晩ご飯の後に俺は単独でヤツラの本拠に殴りこむ。その時間ならヤツラは明日の朝のバイド村襲撃の準備の為に早寝をしているだろう・・・俺が直接行って皆殺しにしてくるよ。今度は1人も逃すつもりはない。後は時間いっぱいまでバイド村周辺を空から探索する。周辺警戒をしているヤツラも皆殺しだ」

「わかりました。それでしん様、私達は何をしていたらいいのですか?」

「まぁ、あの護衛隊隊長の俺達の使い方を予想すると・・・本部防衛のための最終防衛ラインだな。仮設の本部は俺たちが持っていく資材で取り囲んで中には職人さん、出入り口には自分達、出入り口の少し前に俺達のチームをキャンピングバスごと置くだろうと、想像できるなだろう」

「そこでキャンピングバス内で待機して待っていればいいの?」

「いや、ミー、待機も必要ないよ。普通に寝ててくれて構わないが、アンダーだけは脱がないでくれ。キャンピングバスの出入り口にはマリアを立たせておく。何かあったらマリアが念輪で知らせてくれるから、安心していてもいいよ」

「何か、またしん君だけに働かせているようで申し訳ないわね」

「アイリ気にするな。俺がいない間のバイド村の防衛戦での最終ラインはアイリになるんだ。それは頼む。クラリーナもミーも攻撃よりも防衛優先で頼むよ」

「「「「わかった」」」

「これで話は終わりだな。そろそろバイド村に到着しそうだ。俺が運転してくるよ」


運転席にあがって行く。

バイド村に到着・・・これで護衛依頼の半分は終わったな。

キャンピングバスが入ると、村の内開きの門が閉じられる。

先発隊の後片付けチームがもう少ししたら来るから、その後で門の内側に資材を置いてくれと言われたのでアイリがキャンピングバスから降りてアイテムボックスから資材を並べにいった。

俺たちはキャンピングバスを動かしてバイド村の中央付近に停車する。

俺は塀が破れた場所に資材を置きに行き、クラリーナとミーは俺が更地にした元教会と元村長宅に設置されている大量の屋根だけテントと急いで作った温泉施設の周りに資材を積み重ねて行く。

ここが本部になるようだな。


俺たち夫婦が資材を置き終わると護衛隊の隊長に呼ばれて会議に出席することになった。


「会議に呼び出してすまない。この資材のおかげでバイド村とここの本部の防衛力は増しただろう。それで君の馬車は今のままの場所に停めてもらって、君達にはそこで最終防衛ラインになってもらいたい」

「了解です。それと明日の朝4時までに俺は戻ってきますが、俺がバイド村の外で退治した盗賊はうちのチームの討伐ってことで良いんですよね?」

「それは当然だな。間違いない。むしろ、出来るだけ多く退治していただきたい」

「それと4時前に戻ってきますが、退治した盗賊のステータスカードなんかの確認ってここの本部で良いんですか? ここに隊長さんは必ずいますか?」

「私は仮眠だけしてるのでいつでも起こしてくれて構わない。ここには護衛隊の人間が必ずいる」

「了解です。俺の聞きたかったことは以上ですね」

「それでは君達には先に風呂をお願いしたい。女性がいるのは君達だけなんで時間は30分でお願いする。その後は食事の準備が出来ていると思うんで、あちらに行ってもらえば匂いでわかるね」

「確かに・・・カレーの匂いがここまできますね。わかりました。ではまた今度は盗賊全滅の報告に来ますよ」

「よろしく頼む」


握手で俺の参加する部分の会議は完了。

後は防衛ラインとか見回り任務の割り振りとかで俺たちには関係ないだろうから、隊長さんに言って風呂に行くことにした。


流石に30分で、しかも外に声が筒抜け状態ではエッチなことも出来ない。

4人でノンビリ入るヒマもなく、慌ただしく風呂を出て晩ご飯のカレーを食べてキャンピングバスに戻った。

その間に俺は、るびのたちを迎えに大森林に転移する。


待ち合わせ場所で食後の休憩をしていた、るびの達を連れて早乙女邸に転移。

るびのの世話をセバスチャンに任せて俺はマリアを連れてキャンピングバスに転移して戻ってきた。


これからは俺がソロで行う盗賊狩りの時間だ。

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