クラリーナの冒険者ギルドランクを上げてから、るびのが初の狩りへ。っす
10・27修正しました。
肉焼き地獄から開放され食後の紅茶を飲んでる。
昨日ゾリオンに夕食をご馳走になったけど『天プら』だった。
ゾリオン村でバイドの治療後にご馳走になったのも『天ぷら』だったな。
ということを考えていたのだった。
あのときのほうが今日の嫁より怖かったな。
・・・現実逃避だけどな。
「またご飯作ってね」
「そのうちな」
嫁たちに頼まれたけどはぐらかすことしか言わなかった。
お願いしてきた時の笑顔が少し怖かった。
怖かったからイヤとは言ってない・・・というより『言えなかった』が正解だな・・・何かトラウマ出来そうだし。
午後からはキャンピングバスにみんなを乗せて市街地へ。
先にアイリとミーを食料品市場に連れて行く。
セバスチャンを護衛につけた。
一度ここで襲われているからな。
セバスちゃんには念輪を使って個別会話で警戒しておくように伝える。
クラリーナ・マリア・るびのを連れて冒険者ギルドに行く。
キャンピングバスの中でもるびのは自分で立ってキャビンスペースの方にいる。今日の朝食からるびのはミルクじゃなくて水になった。
もうミルクじゃなくていいと自分から言ってきた。
食べてる肉も森林モンキーの肉をガブガブ食えるようになっている。
もうあきらかに日本で見た柴犬より大きくなってきてるしな。
歯もほぼ生えそろってきてると思う。
森林モンキーの肉の塊2kgを与えたら、るびのにもおかわりされてビビった。
冒険者ギルドの馬車置き場にキャンピングバスを止めてギルドの中に入っていく。
今日はキャンピングバスは俺のアイテムボックスに入れる。
この後は冒険者ギルドから歩いて食料品市場に行く予定だからな。
アイリとミーはワインセラーの存在を昨日知って今日は酒を買い捲るそうだ。
俺も冒険者ギルドと食料品市場までの間にある酒屋で酒を買っていくつもりだ。
ギルドでの手続きは時間がかかる。
量が尋常じゃないし、俺も通った道だしな。
今日は初めから量が多いといってあるので、最初から会議室で話をすることになった。
今回の森林モンキー討伐はFランクからEランクに上がるための討伐数が5匹を5回達成で計25匹。
EからDへは10匹を10回達成で計100匹。
DからCへは20匹を20回達成なので計400匹。
トータル525匹分の討伐達成証明で左右の牙だから1050本の牙をまずはじめにギルド職員にクラリーナが渡す。
森林モンキーの死体は魔法で解体してあるので牙はアイテムボックスから取り出すだけなので簡単。
ギルド職員は1本ずつ確認しないといけないので大変だが鑑定スキルを持つ複数のギルド職員が手分けしての流れ作業をしている。
鑑定している間に俺たちは金の話を進めておく。
森林モンキーの討伐依頼の達成賞金はFランク時で1匹5万G×25匹で計125万G。Eランクの時は1匹3万G×100匹で合計300万G。
Dランク時は1匹1万G×400匹の合計400万G。
「本来なら試験を受けていないクラリーナはEランクのままの賞金になるはずじゃないの?」
と、当然の疑問をぶつけてみた。
「そのままだといつまでも昇格しない人が増えてしまう為の措置です。ランクは変わりませんが、依頼達成ポイントと依頼成功ポイントでランクは変わらなくても取り扱いが変わってしまうんです。ですので、お金を溜めたい方はダンジョンで稼いでますね」
と説明してくれた。
そりゃそうだな・・・いつまでもEにいたほうが簡単に稼げるし、ギルドが冒険者に支払う金額が変わってくる事だからな。
素材の買取は300匹分にする。
今回は尻尾も300匹分売ることにした。
森林モンキーの尻尾もそんなにいっぱいいらないしな
森林モンキーの素材買取は1匹分で前回は1万Gだったが今回は尻尾も入れたので6万G×300匹で1800万Gだが、今回も素材の状態が凄くよかったので100万Gを上乗せしてくれたので合計1900万G。
賞金と素材買取金額の全合計が125万G+300万G+400万G+1900万G=2725万Gになった。
これをクラリーナの個人資産の方のステータスカードの方に入金させた。
アイリもミーも個人資産は1000万G以上あるって聞いてるし、チームの資産は4億ある。
俺の個人資産は1億ほどは残ってるのでこれ以上いらないし。
クラリーナだけがお金をほとんど持っていない状態だった。
万が一のためにと言っていたのだが、なかなかクラリーナが納得してくれなかったのでアイリとミーにも話をして説得してもらった。
こうしてクラリーナに納得してもらう為に昨晩説得した時の方が時間がかかった気がする。
普段使うのはチームの資産で買い物すればいいから、これは非常事態のときまでとっておいてほしいともお願いした。
これでクラリーナの冒険者ギルドランクがEになった。
護衛依頼でヨークルからゾリオン村まででDランクに。
開拓村まで行けばクラリーナもCまで昇格してみんな一緒のCランクになれる。
明後日からの依頼はもう契約してあるし冒険者ギルドにはもう用がないのでギルドを出て食料品市場までの道を歩く。
るびのはあっちこっちと走り回っているがマリアがついているので他人に迷惑をかけないように見張ってくれてる。
歩いている時に『うなぎ屋』を発見した・・・タレのうなぎ屋だ。
団扇でパタパタして炭火で焼いてる。
狂喜乱舞して持ち帰りのうな丼を10個買う。
タレも売っていたので1升ビンぐらいの大きさのを5本買った。
日本と違ってうなぎは高級品ではなかった。
残念ながら『山椒』は売ってなかったが食料品市場で普通に売ってると、うなぎ屋の大将が売ってる店の場所まで教えてくれた。
これだからよく知ってる町の中でも、町の散策はやめられないな。
新しい発見が突然やってくる。
酒屋を発見して樽ごと購入していく。
もちろん何種類ものビンも買っていく。
俺が何種類も大量に購入するので店の親父が秘蔵の酒を樽ごと売ってくれた。
50年物のウィスキーらしい・・・少しだけ試飲させてもらったが、まろやかで凄く美味しかった。
さすがに値が張ったが美味しかったので別に気にしない。
衣料品店でまた素材を購入する。
素材の元売の商会の場所をを教えてもらったのでMAPに入力しておく。
紹介状まで書いてくれた。
素材を大量購入し過ぎて迷惑だったのかもしれないな。
念輪で会話してアイリたちと合流する。
セバスチャンと個別念輪で会話したが不審な人間はいなかったようだ。
食料品市場にあると教えてもらった店で山椒を買う。
そこは様々な調味料が並べられていてオリーブオイル・七味やカレー粉も豊富にあったので買っておいた。
ゾリオン村で買ったカレー粉は少量だったので助かった。
ゾリオン村よりもヨークルの方が金額が安いのは助かるな。
ゾリオン村へは荷馬車しかないからどうしても物の値段は高くなるもんな。
買い物ツアーも終了して今日は家に帰る事にする。
食料品市場を出てからキャンピングバスをアイテムボックスから取り出して皆で乗り込み早乙女邸で帰る。
自宅に帰ってから嫁3人がカレーが作りたいと言ってるので今夜のメニューはカレーに決定してる。
セバスチャンが料理のサポートしてくれてるので俺はいらないな。
時間が中途半端に余った。
裏庭で魔獣ゴーレムを相手に狩りの練習をするるびのを眺めていたら、るびのに言われた。
「ねぇ、とうちゃん。オレ・・・本番の狩りがやってみたい!」
るびのの実力のほどをマリアに聞いてみる。
「大草原にいる草食魔獣のデカウサギ、もしくは爆走鳥ぐらいなら何とかなると思います」
「デカウサギって大きさが1mぐらいあって、るびのの倍ぐらいの大きさがあるし、爆走鳥は俺よりでかいんだけど・・・いいの?」
「大丈夫です。2種類とも大きいですが力はありませんし、スピードだけですので。力もスピードも今のるびのの方が上回ってます」
・・・うーん。
るびのの狩りの先生でデカウサギと爆走鳥の両方とも狩ってるマリアの言葉だし・・・大丈夫そうだな。
「時間的に今は16時ですので、あと1時間後ぐらいの方が2種類とも狩りはしやすいですね。爆走鳥はそれぐらいの時間に巣に戻りますし、デカウサギは巣から出てきて食事に行く時間ですので」
それもそうだな・・・念輪で嫁たちにグループ会話。
「なぁみんな、料理で忙しいところに悪いけどるびのが狩りをしてみたいって言ってるんだ。マリアに聞いたら大草原の草食動物なら大丈夫らしいんで、今からるびのの狩りの練習に行ってきてもいいかな?」
「あー、アイリだけど今私以外は手が離せないから、私が返事をするね。カレーはもっと煮込みたいから19時過ぎぐらいだと食べるのにちょうどいい時間になるわよ」
「了解。じゃあ、日が沈んでから帰ってくるね」
「「「はーい」」」
俺は鎧やカタナを装備して大草原にマリアとるびのを連れて転移する。
大岩付近なら草食動物達が増えているだろう、俺が空白地帯に設定したからな。
るびのの狩りを指導するなんてことは流石に俺の知識や経験にもないのでマリアに任す。
マリアにはシルバードの魔結晶をゴーレムのメイン脳としてあるので、銀大熊の経験が全部ではないがほとんど残っている。それがあったのでるびのの狩りの教育係をマリアに任せてる。
俺のなかにある知識や経験はは魔獣の狩り方と魔獣の習性、魔獣の弱点ぐらいしかないからな。
だからここは全部マリアに任せることにして、俺も自分で狩りをすることにした。。
この大岩付近に草食動物が増え過ぎてもよくないしな。
草原の中にところどころ生えている野菜・果物・香草・薬草・毒草なんかを回収しながら狩り。
爆走鳥・・・見た目はダチョウだな・・・は、水草なんかを好んで食べている。大草原は地下からの湧き水が豊富であっちこっちに大小様々な池が点在している。
俺は気配と魔力を探査魔法で探り、魔法を使って狩りをしていく。
『石弾』『空弾』『水弾』なんかを使って次々仕留めていく。
ガウリスクの軍団で行動部隊の隊長をしているグリーンウルフが自分のチームを引き連れて俺に挨拶に来た。
偵察とこの大岩付近の狩りでの任務で近くまで来ていたらしい。
マリアに念輪で連絡を取りるびのを連れてきてもらって挨拶の練習をさせる。
「こんにちわ。はじめまして。ボクの名前はるびの・早乙女です。白虎です。よろしくお願いします」
うん・・・るびのの挨拶は上出来だな。
白虎と聞いて隊長やグリーンウルフたちは伏せの体勢になり平伏した。
「は、白帝様ですか。初めてお目にかかります。わたくし、白虎様の眷属のグリーンウルフです。名は『バリスク』といいます。以後よろしくお願いします」
「とうちゃん・・・みんな、どうしたの?」
俺に聞かれてもな。バリスクに詳しい話をしてもらわないとな。
「バリスク、いったいどうしたんだ? 眷属? 意味がわからないから教えれてくれ」
「は、はい。自分もそれほど詳しくはないんですが父や爺から教えてもらったことがあります。この西方大陸の魔獣の覇者が白虎様。またの名を『白帝』様です。大草原に住むグリーンウルフ・銀大熊は白帝様の眷属からの子孫になります。他にも大森林には大黒豹や森林タイガーも眷属の子孫です。ウェルヅ大陸の山脈地帯に住む炎虎もそうですね。ウェルヅ大陸北方の山岳地帯の魔獣の覇者『グリフォン』も眷属です。他にもいると思いますが自分にはわかりません」
おいおいおいおい、すげぇなるびのは。
るびのは理解できてないみたいだけど。
「あっそ。とうちゃん、俺デカウサギ1匹狩ったよ。ばくそーちょーは1匹は狩れたけど2匹は失敗しちゃった。だから続きに行ってもいいかな?」
「おう、いいぞ。マリアたのむ」
「はっ」
るびのは俺のいいぞの声と同時にビューンと走っていってしまった。
マリアには警護と狩りのサポートを頼む。
「バリスク、後でるびのを連れてガウリスクの本拠の丘に挨拶に行くって伝えておいてくれ。るびの自身がまだ自分が白帝だって理解してないから、眷族としてじゃなくて俺の部下として出迎えてくれってお願いしてほしいと俺からの命令だ」
「あ、ハイ。了解しました。伝えておきます。では皆も行くぞ」
グリーンウルフ達が超スピードで走りさっていく。
俺もるびのも別々に時間の許す限り狩りを続けた。
俺って明日もヒマなんだよな・・・ダンジョンでも行こうかな。
そんなことを考えながらも空弾を打ち込んでデカウサギの延髄を破壊し素材に解体してアイテムボックスに入れる。
18時をまわって暗くなってきたのでマリアに念輪で連絡。
俺が転移してるびのとマリアを連れてガウリスクの本拠の丘の洞窟にまた転移する。