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今頃になって嫁に手作りの結婚指輪を作って渡したっす。

10・16修正しました。

早乙女邸にもアントローグ商会の人間がゴーレムに再三警告されたにもかかわらず2人が侵入して、うちのゴーレムのユーロンドによって捕獲されていた。

近所の農家の爺ちゃん婆ちゃん、近所の倉庫の警備員、通行人などの多数の人間がゴーレムから何度も警告を受けている時から見てる中での行動なので、言い訳すら聞かれず倉庫の警備員達に引き取られていった。

その報告が届いてるとローグ真偽官が教えてくれた。


俺もマリアからのアイテムボックスメールで話は知ってる。

まさか相手がアントローグ商会の人間だったとは知らなかった。

だいたい、うちの家の隣の倉庫がアントローグ商会なんだぞ?

しかも店はおやっさんの店の近くにあるし。

だから俺を誘拐しに来たヤツラが集まる場所でどこの商会の連中かすぐに俺はわかったんだし。

さらに家に侵入したヤツラを引き摺っていった人間の1人がアントローグ商会の倉庫の人間だし。

バカ正直に警備隊に引き渡したのか?


ローグ真偽官がいうには・・・倉庫の警備員が逮捕はされないがアントローグ商会の崩壊で職を失ってしまった。

だけど尋問で『犯罪歴のないただの良い人』ってのがわかったので知り合いに職を頼んであげるらしい。

紹介状もつけてやるって笑いながら言ってた。


調書作成はすぐに終わってドミニアン司祭が話しかけに来る。

結婚報告だった。


「カタリナの状態がもう完治したので、昨日やっと結婚が出来たよ早乙女君。ところでそちらの女性は・・・」

「ああ、紹介します。今日新しく妻になったクラリーナ・早乙女です」


ドミニアン司祭の視線に気付きクラリーナを紹介する。

クラリーナにもドミニアン司祭を紹介した。


「クラリーナ、この人がアイリの母親のカタリナ・クリストハーグさんと結婚したドミニアン司祭だ。ドミニアン司祭はクリストハーグ家に入ってくれた・・・つまり婿になってくれたんだ。だから昨日から『ドミニアン・クリストハーグ司祭』だな。」


クラリーナが立ち上がって挨拶してる。

司祭と聞いていてもクラリーナには変化はなかった。

事件の影響はかなり薄くなったかな?

握手もしっかりできてるしな。

握手したままドミニアン司祭はクラリーナに頭を下げる。


「君がクラリーナさんか。昨日のことは自分も聞いてる。事件をぶり返すようで悪いのだが、教会関係者の司祭という立場として謝罪させてほしい・・・誠に申し訳ない。君が笑顔で早乙女君といるだけでありがたく思う・・・早乙女君ありがとう」


ドミニアン司祭が話をいったん区切って、クラリーナと俺に頭を下げてくる。

事件のことでもう少し話しがあるみたいだった。


「昨日の事件はクラリーナさんの強い希望もあって『公開事件』として取り扱われてる。教会内部でみんなで反省して私のような犠牲者を今後作らないようにして欲しいと強く希望したからだ。慰み者とされてきた2人の長男の嫁も公開事件にと強く希望されたので決定した。だから今後もクラリーナさんと会った教会関係者の人間は謝罪をしてくると思われるが・・・押し付けがましくなってないかな? 邪魔ならそう通達するのだが・・・」

「邪魔ではないですが、謝罪は今ドミニアン司祭様からいただきましたのでもういりません」

「了解した。関係者全員に今後は謝罪は必要ないと通達しておきます。それと早乙女君にも教会で傷つけてしまった女の子を救って、さらに笑顔まで取り戻してくれてありがとう」

「いえ、もう俺の大事な嫁ですから。3人の嫁の笑顔の為にがんばりますよ」


イケメンは謝罪までイケメンって言うのが悔しい・・・まぁ俺の僻みはおいといて。

ローグ真偽官にもクラリーナを紹介しておく。


それで今回の事件は俺にとってはおしまい。


もともとアントローグ商会の内部からのタレコミで調査の担当していたチーム責任者がこのローグ真偽官とドミニアン司祭の2人だった。

サポートしていたのが警備隊の責任者の人。

カタリナの事件の時に2人は教会で突入時の相談をしていた時だったので二人は一緒にいたのだった。

だからアントローグ商会の内情はほとんど理解してるし、犯罪の告白させる魔法も即時に使用。


2人ともが明日早朝の大捕りものの準備の為に家で英気を養ってる・・・自宅待機だったから連絡の一報を受けて即座に突入を決意。

すべてのチームを動かしてアントローグ商会の全施設を強行突入させた。

警備隊の責任者も監視していた人間の報告を受けて変な動きをさせないように内通者を確保してから俺のところに来たのだった。


警備隊の責任者といいローグ真偽官といいドミニアン司祭といい、イケメンで優秀なこの3人は行動も早いな。

3人とも部下からの信頼度も凄いカリスマ性を感じてしまう。

突発的な騒動でも対応力が凄い。


だからこそ、この3人に任せて俺はもう終わり。


頭の上のるびのは警備隊での真剣な話し合いの空気を読んで黙っていたがそのまま寝てしまっていた・・・今も寝てる。

警備隊の皆に御礼を言われて警備隊詰め所を出る。

証人になってくれたオバちゃんは警備隊の隊員に付き添われて帰っていった。

もう夜だし何があるかわからないからな。


さぁ、俺たちも家に帰りましょう。

俺たちにも警備隊の人が送ってくれると言っていたが断った。

夜のキャンピングバスの走行も試してみたかったから。

安全の為に前照灯代わりにライトの魔法を使う。

迷惑をかけないように調節して前を明るく照らす。


うん・・・調節が上手くいったな。

キャンピングバスを発進させる。

見通しの良い場所までは時速10kmぐらいで走り、田んぼの畦道のように見通しのいい場所は40kmぐらいにスピードを上げてみたがなにも問題がなかった。

実験終了だな。

まだ雨の影響で水が残る未舗装の泥道をタイヤはしっかりグリップしてブレーキも問題なかった。


・・・このキャンピングバスを作るにあたって一番苦労したのが『タイヤ』だったりする。


何しろイーデスハリスの世界で舗装された道って言うのは『石畳』だ。

これが雨に濡れてゴムのタイヤがグリップできるのか?

が、心配のタネだった。

それに森林モンキーの尻尾はゴムよりも丈夫で劣化もなく頑丈でと、いいとこ尽くしのゴムだがタイヤには使用できない。


摩擦係数が致命的なほど低い。


だからこそゴーレムや防具など絶えず動かすような場所では最高の材料だけどタイヤは不可能だった。

タイヤはゴム製でしか作れなかったので心配のタネだった。

雨の泥道では大きいブロックパターンにして水捌けをよくして泥道を爆走するモトクロスぐらいしか俺に知識がなかった。

ゴムは硬度をかえると摩擦係数もかわる。森林モンキーの尻尾は魔力を入れて加工するが魔力量を増やすと摩擦係数がさらに減ってしまう。魔力を減らし過ぎると加工できない。

諦めてゴム製のタイヤにして実験のように走行していたのだ。


これでキャンピングバスは旅に使う目途がたったな。

せっかく買った家のセキュリティも万全になったことだし。まずは嫁に聞いてみないとな。


早乙女邸の前に帰ってくると門をユーロンド1・2号が開けて、キャンピングバスが邸内に入ったら門を閉じてくれる。

その間の邸内警戒任務は3号とセバスチャンが担当。

マリアはガレージの扉係だ。

ガレージにキャンピングバスを入れて停車すると、扉を開けてアイリとミーとクラリーナが出て行く。


俺はキャンピングバスを出てからバスのタイヤをチェックしたが問題ないな。

キャンピングバスを『洗浄・浄化・乾燥』の3点セット魔法で浄化してからアイテムボックスにキャンピングバスごと入れて片付ける。

マリアに先にご飯にするから準備しといてと命じておく。

セバスチャンが晩ご飯を作っておいてあるので、後はマリアに並べてもらうだけだ。

アイリとミーはクラリーナに3点セット魔法を全身にかけてもらい、クラリーナは3点セット魔法を自分自身で行ってる。3人はブーツを脱ぎながらおしゃべりしてる。


「やっぱり魔法は便利だねぇ、アイリも私も使えないからクラリーナがうらやましいよ」

「だね。箱があるけど靴用だからね。この浄化された感覚はやみつきになるよね」

「でも、アイリさんもミーさんも私には出来ないことが簡単に出来ますから。私もお2人がうらやましいです。今日もアイリさんに救っていただきましたし」

「あれは『シールダー』としてのアイリの仕事だよ。ねー、アイリ?」

「もちろん、私の仕事だよ。チーム『早乙女遊撃隊』のシールダーなんだから・・・ねぇ、しん君。今日の護衛に攻撃されたときにどんな技を使ったの? 魔法?」


後からセバスチャンとともに玄関に入ってきて全身を3点セット魔法で浄化し終わった俺にアイリが聞いてきた。


「は? 俺は何もしてないよ」

「え? しんちゃんは剣で切りまくられてたじゃん・・・どういうこと?」


ん~~・・・説明が難しいんだけどな。


俺ってこのイーデスハリスに来る前に神を4人殺してステータスがありえないことになってると言っておいたのに理解されてなかったかな?

仕方がないので剣を作ってミーに指先を切って本物であることを証明してもらい切れた指先をヒールで治す。

危険だから3人には玄関から離れてもらい、そしてセバスチャンに全力で切ったり突いたりしてもらう。

服は切れるのに一切切れない肌に驚愕する嫁3人。

セバスチャンに剣を返してもらいアイテムボックスに入れる。

その後に魔法で服を治しながらみんなのところに歩いていく。


「な? 俺を傷つけることのできるのは神ぐらいだよって言ったじゃん。傷付いてもすぐ治っちゃうけどね。・・・だから今日のアイリの判断は正しかった。俺ではなくクラリーナを守りに行ったからね。俺は傷付かないんだから大丈夫だよ。今後も同じような時があったら、またアイリにはクラリーナやミーを守って欲しい。チーム『早乙女遊撃隊』のシールダーとして」

「・・・しん君はあれぐらい簡単に避けれると思ってたから・・・」

「私も。当たる訳ない簡単によけると思ってたのに、思いっきり当たってるし切られてるしでも傷もしてないしで・・・脳味噌が停止してた」


「あの攻撃を避けたら俺を攻撃していた3人は必ず君達の方に行ってたよ。あいつらはそういう訓練をされた攻撃だった。だから避けずにガードもせずに受けた。始めに1人はクラリーナのほうに行って動揺を誘おうとしてたんだよ。実際動揺したしね。アイリが動いてくれたから助かったよ」

「あー、確かにしんちゃんの攻撃をしていた3人は私たちのほうを見てたね」

「うん。そういうことだよ。どう、こんな化け物嫌いになった?」

「「ぜんぜん。むしろカッコ良過ぎて少し濡れた」」

「大丈夫です。しん様は神様なんですからカッコ良くて当然なんです」


何か変な考えの人がいるんで頭の上のるびのをおろしてクラリーナに渡す。


「俺は神じゃないよ。るびのは神様の仲間だって聞いてるけどな」


頭装備のヘッドギアを3点セット魔法でキレイにしてからアイテムボックスに入れる。


「うふぁ? ん? クラリーナかあさん? あれ? ここどこ?」


るびのも起きたようだし、ダイニングに移動して晩ご飯にする。

るびのは起きたばっかりなのにミルクを2本も飲み欲した。

この小さな体のどこに入っていってるんだろう。


ご飯を食べ終わってリビングにみんなで移動。

食器などはマリアが魔法でキレイにして片付けしてくれる。

セバスチャンには風呂の準備をしてもらう。

準備って言ったって掛け流しの温泉だから確認だけだ。

マリアがお茶を入れてくれたので食後ののマッタリ空間だな。


「なぁクラリーナって何の武器を使ってたんだ? 杖? ワンド?」

「私は教会で杖術の訓練を一通り受けましたので杖ですね」

「今持ってる?」

「今はありません。ダンジョンでなくしました」


じゃあ俺が作る! ってことでさっそく今まで使っていたのがどんなものかを聞き、今から作る杖のリクエストなどの注文を聞く。

長さが120cmぐらいで太さは3cm。木製に金属でコーティングしてあったやつを使っていたそうだ。

両側の先端は尖っていた方が使いやすいく、あまり重くないものが良い。

デザインは俺の好みで作って欲しいそうだ。

木製っていっても俺は特別な木なんて持ってないし、元の材料をどうしたもんかな?

って悩んで・・・ふとお茶を継ぎ足して入れてくれるマリアを見て・・・銀大熊の骨ってまだ余ってたな・・・と、閃いた。


銀大熊の大きな骨を重力魔法を使って限界まで圧縮してから魔力も限界まで込めて、両端にクズ魔結晶を取り付けてオリハルコンでコーティングする。

クラリーナに杖術の型をしてもらい色々と振り回して、杖の重量バランスをクラリーナの好みに仕上げていく。

最後に両端を尖らせて魔結晶をバラの花と枝で絡み付いてるような装飾ををほどこし、杖全体にバラの蔓や葉が絡み付いてるような彫りを入れて滑り止めにした。魔糸溶解液で5回ほど先端以外をコーティングする。

1つの魔結晶に俺の持つ杖術のスキルを込めて、もう1つの魔結晶に魔法防御力アップを込めておく。


杖が完成したので、ほいよ・・・って感じに仕上がった杖をクラリーナに渡すと、目に涙を溜めて・・・


「一生涯の宝物として大事に使います」


なんていってるので俺は怒った・・・これは消耗品だ。


「これは武器でもあるしクラリーナを守るため防具にもなるように俺が作ったんだぞ? いいか、これは消耗品だからな? そう簡単には壊れないが、たとえ壊れてもいつでも作り直してやるから自分を守るために使え」


そしたらアイリとミーがうらやましそうにクラリーナの杖を見てたので3人に結婚指輪をプレゼントすることにした。

俺の分もつくって4人で通常も使えるようにシンプルなオリハルコン製の指輪だ。

俺のは普通の指輪だが嫁3人の指輪には俺が防御力アップの魔法を込めたので、今日みたいに普段着でいる時に不意打ちされても怪我で済むようにしておく。

クラリーナは二つの防御力アップの相乗効果で安心だな。

防具もおかみさん特製にしたんで銀大熊の攻撃でも安心だ。


作り終えて3人の嫁にそれぞれの左手の薬指にはめてあげる。

指に入れてから最終調整してピッタリのサイズにしておく。

3人に『なぜ左手の薬指なの?』って聞かれたので、俺が生まれ育った日本ではこういう習慣なんだ! って教えたら嬉しそうに自分の指にはまってる指輪を眺めていた。


指輪には俺の愛を込めといたよって言ったら抱きつかれてキスされた。

風呂にみんなで入りに行くことにする。


エロい時間の始まりだ。



るびのは食後に俺の膝の上で寝始めたので、寝室のベビーベッドにマリアに運んで貰って寝かせた。

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