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冒険者ギルドのランクがCに! でも俺、何もしてないっす。そのまま三つ巴の戦争に介入! モフモフを守るためっす。

9・21修正しました。

冒険者ギルドで登録してネームプレートを4枚もらう。

さっそくユーロンドたち胸に取り付ける。

俺のギルドカードにも登録される。

セバスチャンとマリアが森林モンキーを討伐したのに、俺のカードに森林モンキーが討伐数として記載されているのでついでに窓口の人に聞いてみた。


「ゴーレムが魔獣を討伐すると所有者にカウントされます」


って言われてしまった。

最近は大森林で森林モンキーが大幅に増えていてEランクの討伐依頼が入ってる。

10匹で依頼達成。

セバスチャンが狩った森林モンキーは267匹マリアは311匹の合計578匹。

Eランクの俺がEランクの依頼を10回達成で100匹。

これで俺はDランク昇格決定。

俺がDランクになると、この場合20匹倒して依頼達成。

DランクがEランク相当の魔獣の場合20回依頼達成しなければいけない。

これが20×20で400匹でCランクに昇格決定。


森林モンキーの討伐部位は『牙』。

牙を左右で1000個を窓口に提出。

セバスチャンたちから森林モンキーの死体の解体を魔法でしてから俺のアイテムボックスに入れてるので、すぐ取り出して渡せるんだけど。


今日から俺もはれてCランクの冒険者となりました!

・・・なんか釈然としないが、嫁のアイリとミーの2人は超ニコニコ笑顔だ。

早乙女遊撃隊も俺のCランクへの昇格でCランクのチームになった。


討伐依頼達成の賞金もEランクの時の達成が1匹3万G×100で300万G。Dの時が1匹1万G×400で400万Gの合計700万G。

あと、素材も俺が解体魔法で完璧に処理した為に品質がよく、毛皮や肉・残りの歯・爪・骨なんかも1匹分で1万Gで引き取ってくれるというので、100匹分は残して478匹分引き取ってもらう。

流石にここでは出せないのでギルドの会議室で職員が確認しなから引き渡す。

ここの会議室で初めてまともな会話してるかも。

ここには良い思い出がないなぁ俺。

職員が鑑定しても『最高品質』ばかりだったのでサービスしてくれて合計500万Gで引き取ってくれた。

職員はそりゃ嬉しいだろう、冒険者ギルドの儲けが増えるんだからな。


それで全部の合計が1200万G。・・・クマ優秀すぎるよ。

一晩でこれかよ。

しかも・・・俺がまったく指示してない森林モンキーの尻尾を俺が必要になるだろうと自主的に判断して狩りにいってコレかよ。

しかも森林モンキーの尻尾が5万G以上で引き取ってもらえるから、本来ならもっと稼げているはず。


なんか俺いらないコなのかな?

って悲しい気分になった。

まぁ、セバスチャンとマリアだし・・・俺が作って、俺が強化してるんだし当たり前だな。

そういうことにしておこう。


それにCランクまで到達してしまったので、冒険者ランクを上げるためにがんばろう! っていう元から薄かった心意気? ってのが消え去ってしまった。

ギルドを出て、とりあえず家に帰る事にする。

冒険者ギルドからで早乙女邸にキャンピングバスで10分チョイだったな。まぁ信号ないけどスピードも時速10kmぐらいしか出てない。

と、いうよりも『危険でスピード出せない』だな。

都市ヨークルには日本みたいに車と人とが分けられてない道路しかないからな。


早乙女邸に到着したが・・・キャンピングバスが入らねぇ。

幅はOKなんだけど道に対して直角に曲がる為には・・・門ごと広げた方が早いって結論。


広げるついでに門も塀も作り変えることにした。

まずは出かける時に早乙女邸に掛けた結界の解除。

アイリとミーには家の中に入ってもらって食事を作っててもらうことにする。

キャンピングバスは道に止めておくと邪魔だから、俺のアイテムボックスに入れておく。

クマは畑に直行。

畑の後にアイリたちの料理を手伝いに行ってもらう。

クマたちは大森林でいろんな野菜を見つけたらしく、畑に植える為に苗まで持ってきてくれて・・・って、アイテムボックスって苗は入れれるのか?


久しぶりにステータスオープンさせて、ヘルプさんの音声をオンに設定する。

オヤジギャグの称号をもらった時にあのポーンと頭の中に響く音が、けっこう癇に障るんでヘルプさんと一緒に音声をオフにしてたんだよな。

ヘルプさんによると植物はOKだったよ・・・知らんかった。

聞きたい事が終わったんでまたヘルプさんはオフにさせてもらった、ゴメンねヘルプさん。


ついでに称号を見てみたら物凄く増えてた。

なんだよ『おっぱい星人』ってそんな称号入れるなよ!

でも数多くある称号の中で『おっぱい』ってひらがなに即座に反応するのがおっぱい星人のゆえんなのだろうな。

実際大好きだし・・・悲しい気持ちになったので目の前に広がるステータス表示をそっと閉じた。


気を改めて門と塀の製作に。

門は今までつけられていたのは鉄製のこじゃれた雰囲気のある門だった。

こんどのは両縁に石材で直径2m高さ4mの円柱を立てる・・・ここで俺の持つ石材が底をついた・・・やベーな。

塀もキャンピングバス用のガレージも石材で作る予定だったんですけど。

足りな過ぎるわ。


今はとりあえず、門は鉄製の簡単なヤツでつくり、塀は今までのような鉄製の柵で作っておく。

それで結界だけを敷地内に張り巡らせて、ユーロンドたちに交代で①門の前・②家の前・③敷地内周回の3つを30分ぐらいの不定期でローテーションで警戒してもらう。

パターンが固定化しないように注意。


屋敷に戻るとアイリとミーの手料理ができていた。

石材についてみんなに相談しないと。


アイリとミーの作ってくれた昼食を食べながら、石材が足りないことをみんなに話した。

流石にアイリもミーも石材の取り扱う商会に知り合いはいない。

2人とも誰かが勝手に採掘できるような岩場も知らない。

セバスチャンもマリアも自分達が探索した旧早乙女村周辺・ガウリスクの本拠の丘周辺・大森林の中では良い石材が採掘できそうな場所はなかったと報告してくれた。

良い石材が採掘できる岩場は安全なところは間違いなくどこかの商会が国に金を払って買い取ってるだろうし、もしくは安全じゃない場所は自力で戦力を使って安全な採掘をしているのだろう。

知り合いがいない石材の商会にはあまり行きたくないな。

信用できないし、ボッタくられそうな気がする。

今現在のヨークルでの石材の相場なんてメンバーの誰も知らない。

俺の知識にある石材の相場の金額はいつのかわからない『昔』の相場の平均金額だ。


俺の知識にある金額と店で売ってる金額やギルドで買い取る金額に違いが色々あったのでヘルプさんに聞いたら、鑑識などで表示される金額は俺の知識の中にある金額の平均金額なんだって。

悩んでいたらセバスチャンから提案が出た。


「ガウリスクに炎虎を紹介していただきましょう」


セバスチャンが考えたのは・・・良い石材は場所は分からないが岩場にあるだろう。

岩場で余り人の手が入っていない危険な場所は炎虎が住んでいる。

というより炎虎がいるから危険で人の手が入っていない。

その炎虎にはガウリスクの知り合いがいる・・・という理由だった。


なるほどなぁ、さすがセバスチャン。

見た目は愛くるしいクマだが、ホントによく気が利き頭が回る執事だ。


アイリとミーに予定を聞いたら午後からは少し昼寝がしたい。

その後は街に買出しに行くといってたので自由時間にすることにする。

ユーロンドたちは早乙女邸の警備を継続させてセバスチャンとマリアは庭に行って畑を広げる作業をするそうだ。

俺は1人でガウリスクの本拠の丘に行くことにする。

せっかくキャンピングバスを作ったけど今回は使わないで転移魔法で移動。


本拠の丘にあった旧早乙女邸に転移したがほとんどのグリーンウルフは出払っていた。

そこで、残っていたグリーンウルフに話を聞くと・・・2日ほど前に大岩周辺で新たな銀大熊の集団が発見された。

俺がシルバード8世を倒した後に大岩周辺にやってきたのは銀大熊の若い集団20頭ほどで、それをガウリスクは数の暴力で8頭ほど狩ったみたいだ。

炎虎も7頭ほど狩ってるので残りは5頭。


しかし、大岩周辺にやってきたのは北の草原で勢力争いに敗れて逃げてきた銀大熊の集団20頭だった。

それで北の草原の勢力争いに勝利した銀大熊が自分の直属の部下50頭を引き連れて勢力拡大をしにきたのだろう。

北の草原のボスと部下50頭は生き残った銀大熊5頭を吸収し合計56頭で大岩周辺の勢力拡大に向けて動き出した。

ガウリスクは炎虎と連絡を取って共同戦線をはることに決定。

ガウリスクは自身の軍団から70頭ほどを出し、炎虎はもともと単独行動が多くて群れない魔獣だが今回は60頭ほどが安定した水場確保のために参加してくれるらしい。

いつも群れで行動する習性はないが、何かことが起きれば協力するのが炎虎の特徴なんだって。


今朝から大岩周辺で・・・銀大熊56頭VSガウリスク軍団70頭&炎虎60頭の戦争状態になっている。

今、本拠の丘に残ってるのは怪我したウルフと子供だけらしい。

戦争に行った以外のグリーンウルフはオス・メス関係なく周辺を警戒する任務についてるそうだ。


凄いことになってんな、魔獣の戦争かよ・・・って若干引いてる俺がいる。

だけどガウリスクには仲良くさせてもらってるし、炎虎とは石材関係で仲良くしたい。グリーンウルフとの関係を見るに炎虎達とも仲良くできそうだ。


怪我してるウルフ3頭に『メガヒール』を使ったら完治した。

完治したから本拠の丘周辺警戒の任務につくと出て行ってしまった。


「ボスも手伝ってください。銀大熊を撃退してください。お願いします」


今回の戦争について予備情報をくれた小さいグリーンウルフが何度もお願いしてくる。

フッ、この小さくて可愛い緑のモフモフを守るためなら俺、頑張っちゃうよ。

モフモフは正義というのは決定事項だし。

銀大熊はモフモフしてないからな。

セバスチャンとマリアはできるだけ柔らかく加工したけど。


戦争はもう始まってるし、時間ももったいないので飛翔魔法の超スピードで大岩に特攻。

上空から気配察知と魔力察知でまずは戦場の状況を確認する。

グリーンウルフと炎虎がスピードで銀大熊の集団をかく乱しているみたいだな。状況確認の後は戦闘状態に入る前に戦闘方針を決めておく。


『なるべく銀大熊を殺さずに出来る限り話し合い』


これだな。

銀大熊を瞬殺するのは簡単だけど、この北の草原の覇者の軍団を全滅させるとせっかく平穏になった北の草原までも混乱状態に戻るし、大岩周辺を含んだ戦国時代に突入するだろう。

ガウリスク軍団は勢力拡大に興味ないし、炎虎は岩場に定住する魔獣で安定した水場の確保さえ出来ればいいと考えてるだろう。

だから銀大熊軍団はこのまま北に帰ってもらうのが一番都合が良い・・・俺の勝手な都合だけど。


方針も決定したので激戦区に飛び降りる。

ドガン! とワザと轟音を立てて地上におりた。

俺は今『隠蔽』は使っていない・・・さらに『威圧』を使っている。

神すら瞬殺可能な超莫大な魔力と超強大な存在感がダダ漏れ状態だ。

戦争が停まる。

銀大熊もグリーンウルフも炎虎もビタッと張り付いたかのようにまったく動けなくなる。

動かないではなく動けない。

体が本能が動くことを拒否してるかのように動けない。

吼えることも鳴くこともできない。

俺が銀大熊のボスらしき一番大きなクマに話しかける。


「おいクマ、お前の名前はなんだ」

「・・・」


・・・ん? 怖すぎて声も出ないのか。威圧を消した。


「グゥァー、・・わ、私の名前はアキューブ16世です」

「では、アキューブに聞く。ここのボスだったシルバードを殺してここのボスになった俺を差し置いてお前はここで何をしているんだ?」

「いえ、そのぅ・・・」


言いよどむボスに業を煮やした若い銀大熊が吼える。


「ボス、何してるんですか! こんなちびっこいヤツ殺っちゃいましょう!」


誰がちびっこだ。

お前らがデカすぎなだけだ・・・ったく、弱いクマほどよく吼えるな。

ボスのアキューブはいまだに目を合わせてくれないのに。

なんて考えてるとさっきの吼えたクマが躍りかかって来た。


「やっちまえ」

「おう」


うん。それってヤラれるフラグだよ。ザコしか言わないセリフだ。

飛び掛る3頭のクマの大振りな爪攻撃を右へ左へヒラリヒラリとかわして、手が届く範囲にきた頭蓋骨にデコピンを打ち込む。

3発だな。

ちゃんと手加減してある、フラフラにはなるが気絶もしていない。

気絶だと自分とのレベル差も理解できずに何度も飛び掛ってくる可能性があるからな。

いかに相手に手加減された攻撃を喰らって自分がフラフラしてるのか理解してもらわないと。


「ああ、もう! ちょっとお前ら全員正座!」


とムカついた俺がデカイ声で叫ぶとクマもグリーンウルフも炎虎も全員がおすわりした。

ザッって音がして周りだけじゃなくこの戦争をしていた全員がおすわりしてる。

デコピンされたクマ3頭もフラフラしながらもおすわりしてる。

クマに言ったつもりだったんだけど、ちょっとシュールな絵で笑っちゃいそうになった。


「ったく、お前はおれに戦争を吹っかけてるんだよな、アキューブ」

「いえっ、そんなつもりは滅相もございません」

「じゃあアキューブは何しにここに来たんだ。お前の縄張りはもっと北の草原だろうが?」

「逃げ出したヤツラの成敗に・・・」

「それはもう終わった話だろ? 今、俺は戦争の話をしてるんだろうが」

「それは・・・」

「ハッキリ話せ!」

「は、ハイ。実は逃げ出したヤツラが言うには、ここ大岩周辺はシルバード8世が死んでからボスがいない。だから自分達は先に先発してきたんだと。自分達がボスになってここの縄張りをアキューブに差し出そうとしたって言われまして・・・」

「言われて?」

「俺も北の草原の大ボスになってちょっと調子に乗ってたというか、縄張り増やしちゃおう! って決定してしまったんです」

「で、どうする? 俺と戦争する? いや違うな・・・俺に虐殺されとく?」


といって軽くシャドーボクシングをする。

はじめはシュッシュッと風を切り裂く音だけだったが、次第にパンパンと音速の壁を越えた鞭のような音をたてる。

無論、音速超えのパンチは魔獣たちには見えない。


「ムリです。ごめんなさい。勘弁してください。・・・コレで許してください」


アキューブははじめはプルプル顔を左右に振っていたが、最後には腹を上にした『完全服従』のポーズになった。

全部のクマが真似して完全服従のポーズをしてきた。

コレで戦争終了だな。

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