4人目の嫁を頂いちゃいましたっす。
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「これは良いモノを貰ったな。ゴッデス様ありがとうございます。でも、これ・・・アマテラスに報酬で貰おうと思ってたアイテムなんだけど・・・」
【こういうモノは早いモノ勝ちじゃ。じゃから早乙女君はアマテラスに何か別のモノを要求してくれ】
「ゴッデス様、ちょっと大人げないですって。なんか納得できないような・・・」
【まぁ、そこらへんは勘弁してくれ。早乙女君がカレンさんと結婚する事への影響はこれぐらいじゃからのぅ。結婚祝いも含めて多めに送っておいたぞい・・・ではワシはこの辺で】
ゴッデスがなんか最後は少し早口で話したい事だけ言って回線を切って逃げてった・・・ひでぇな。
アマテラスには貸しのままでいいかな・・・大海蛇の革を大量に貰ってゴーレム達のパワーとスピードを強化しようと思ってたところで、それ以外に欲しいモノが思い浮かばないしなぁ・・・保留だな。
俺は意識をみんなの元に戻してカレンに求婚への返答を伝える。
「カレンさん、分かりました。俺も自分の気持ちを正直にして答えさせていただきます。俺もカレンさんを初めて見た時から何故か胸がときめきました。その後カレンさんと会話していても、そのトキメキは消えずに膨らみました。カレンさん。俺はカレンさんに惚れてるんだと思う・・・カレンさん、俺と結婚してください」
「はい、喜んで! これから末永くよろしくお願いいたします!」
カレンが俺の求婚に了承しながら俺に跳び上がって抱きついてきたので、両手をカレンの細い腰に回してしっかりと抱きしめる。
カレン・アイリ・ミー・クラリーナの4人は俺がゴッデスと話をしてる間に話をして、どうせカレンの求婚を俺が断る訳がないからという事で、俺の転生してきた話などをカレンに説明してくれてたようだった。
最初に念輪をカレンに渡した後でカレン・アイリ・ミ―の3人で会話してる時、すでにカレンは自分が早乙女真一に惚れてるんだという事を説明していたらしく、話はスムーズに済んでたようだった。
お風呂に入ってる時の4人で話し合いの話題も俺の事をカレンに教えていたのと、アイリ・ミー・クラリーナの3人の俺との出会いからの馴れ初めの話をして盛りあっていたと教えてもらった。
お風呂での4人の会話の中でカレンは俺と同じ日本からの転生者であると自分から告白していた。
それで俺が今までトリップしていたのは主神ゴッデス様の話を聞いていて遅くなったとカレンにお詫びをした。
俺に抱き着いているカレンの輝くような笑顔を見ていると、俺自身もうれしくなってくるのでカレンが好きって気持ちに間違いはないようだ。
しかしカレンがクロサイラスの甲殻鎧を着たままなので女性を抱き上げてるって気持ちにはなかなかなれない。
カレンを地面に降ろしてから、カレンの左手の薬指にみんなと同じオリハルコン製の指輪をはめてあげてサイズを微調整してプレゼントした。
結婚指輪だ。
カレンの薄茶色の瞳を見ながら結婚指輪を付けるようになった日本の文化の変化を簡単に説明する。
文化の移り変わりの違いにカレンが生返事を返しているが、自分の左手の薬指にはめられた俺との結婚指輪のオリハルコンの輝きに目が奪われていて生返事をしてるという感じだな。
カレンは目を俺に戻すと感極まった表情で抱きついてきて、俺の唇に唇を重ねてきた・・・キスをチュッチュと何度も繰り返してくる長く楽しめるキスだった。
俺とほぼ同じ身長のカレンが抱きついてきても俺の胸に当たる感触はクロサイラスの甲殻鎧の固い感触なので嬉しくない。
カレンを救出した時に着ていた服装はクロサイラスの甲殻鎧を装備していたんだけど、夕方にイニエスタ家での話し合いの時にカレンが来ていた服装はチャイナドレスの様に体のラインを大胆に出したタイプの服装だったので分かったのだが・・・カレンは巨乳だ。
アイリとミーの爆乳に比べるまでもないがFカップぐらいはありそう。
なので胸の甲殻鎧の大きく膨らんでいる胸部装甲が俺に押し付けられて当てってるからちょっと痛い。
でもカレンのお尻に生えてる尻尾は全力で左右に振られているので相当嬉しいのだろうから、なかなか引き離せずにカレンが離れてくれるまで待ってるしかなかった。
5分ほど俺が無抵抗でキスされてるので、流石にアイリが話しかけてきた事で、自分が興奮しすぎていた事に気付きカレンが名残惜しそうに離れる。
「ん”ん”・・・カレンさん、こんな地下練習場ではなくて寝室に行って愛し合いませんか?」
「はわっ! すみません・・・興奮しすぎてしまいましたわね。早乙女様、申し訳ございません、はしたない所をお見せしてしまいました」
「いえいえ、俺も同じように興奮してますし、気持ちはわかりますから恥ずかしがらないでもいいですよ。それでは・・・部屋に行きましょう!」
全員を連れて寝室に転移魔法で移動する。
カレンとのHを楽しむためにも、先にカレンと俺の呼び方を決めた。
俺はカレンを呼び捨てで呼んで、カレンは俺の事を『しん殿』と呼ぶように決まった。
まだちょっとクラリーナと同じように言葉使いが固いような気がするが、これは前世からのクセと呼べるようなものなので気にしないでくださいねとカレンに言われる。
隣の部屋でマリアが面倒を見てるローグの3人の子供に迷惑掛けない様にするためにも、主寝室内に音封印をかけて音漏れを無くしてから、カレンとHを楽しませてもらった。
最初の一回だけはカレンと二人っきりだったけどその後は4人の妻に愛されて幸せな時間を過ごす。
全員が寝てしまったんでガウンを着せて寝室のベッドに寝させてあげた。
カレンのガウンや下着をサクッとアイテムボックスの中で龍布で製作して着させてあげるが、こういう時だけはステータスから着させずに直接着させてあげるのは、俺がエロいからだろう。
それとカレンとの経験でイーデスハリスの世界にきて初めて獣人の女性とのHをしたわけなんだが、俺の貰った知識や経験の通りに獣人はお尻に生えてる尻尾の周りだけがフサフサの毛が生えている。
股間・背中・ワキなどはほとんど体毛が生えていないんだが、アッシュグレーの髪の毛の色とは違って腰の下からお尻にかけて生えてるフサフサの毛は頭にある、ケモミミの色と同じで真っ白だった。
太ももは普通の人族と同じなのでお尻の尻尾の周辺にだけフサフサと生えてる感じだな。
尻尾は根元は真っ白だが尻尾の先端へといくにしたがって、途中から徐々にアッシュグレーに変化していってる。
尻尾の長さは50cmぐらいあって、尻尾に生えてる毛も長くて・・・地球のゴールデンレトリバーの様な尻尾だ。
後、Hの最中に教えてもらったが・・・好きな人に尻尾を撫でられるのはかなりの快感を呼んでしまうので、頭の中が真っ白になるぐらい気持ちいいらしい。
好きでもなんでもない奴に触られそうになると感じただけで嫌悪感が湧き、つい殴りたくなってしまうのは全獣人の共通の悩みで、太古の頃からけっこう問題も多く発生してるってのは俺の貰った知識と同じだった。
明日の朝にシグチス教会へ全員で行ってアマテラスに報告するという事は、エッチをする前に決めていたので・・・明日の朝の8時にセバスチャンとマリアが嫁4人を連れて早乙女商会シグチス支部まで転移魔法で連れてきてくれるように指示。
明日の朝7時にローグ真偽官の息子2人を起こして朝食を食べさせた後に、セバスチャンがキャンピングバスを運転してヨークルの教会にある魔法学校まで送り、マリアはローグ真偽官の奥さんが2ヶ月の娘を迎えに来るまで早乙女邸で娘の面倒を見ながら待機する。
それから嫁4人を連れてシグチスまで来てもらって、教会でアマテラスに報告後はシグチスの街をまわり、アゼットダンジョンで俺以外の早乙女遊撃隊の面々を連れて狩りをするという・・・結構ハードスケジュールになってしまったな。
俺はみんなで教会に行って報告した後に冒険者ギルドに行ってカレンの冒険者引退解除の復活手続きと、チーム早乙女遊撃隊への加入手続きをしてこないといけない。
それと商業ギルドにも行って早乙女商会の副代表の欄にカレンを加入する手続きも必要になる。
時刻は深夜2時を回って早乙女邸から早乙女商会シグチス支部の執務室に転移した俺は、ラフな服装に着替えて脳内では色々考えながら・・・あちこちに散らばって活動しているゴーレムを1台ずつ転送魔法でアイテムボックスの中に入れて、ゴーレムの内部の筋肉に当たる部分を森林モンキーの尻尾製から大海蛇の革製に変更してアップデートを次々とおこなう。
セバスチャン・マリア・師匠ゴーレム・魔獣ゴーレム・各地のユーロンド・各地のメイドゴーレム・各地のマッサージメイドゴーレム・徒影・忍・ビルドゴーレムと、たくさんのゴーレムを作ってきたが1時間ほどで全部のアップデートは完了。
ゴーレム達の性能は飛躍的に上がり、以前のバージョンよりもパワーもスピードも2倍(当社比)ほどとなった。
魔力の効率の良さは以前の森林モンキーの尻尾とは比べ物にならないレベルで、パワーもスピードも倍となってるのはエネルギーとなってる魔力の伝達力と収縮と膨張の速さが段違いになってるからだろう。
それに内臓魔力の減りは1/5以下だ。
バージョンアップついでに内蔵されてる魔結晶全部を大型のモノと換装して魔水晶も追加で内蔵させたことで、大幅の性能アップとなり魔法やスキルを封入するのにかなりの余裕ができた。
アイテムボックスに作り置きしてあったゴーレムも全部換装済み。
メイドゴーレムの全ての骨格部分に使用していた銀大熊の『暴君・シルバード8世』の骨は在庫が切れていたし、その後のガウリスクに貰った銀大熊の骨もそろそろ在庫が残り少なくなってきてたので、全部の骨格をMS鋼製に変更した。
重さは20%増したが筋肉部分の大改造を済ませた後なので、パワーやスピードを支えるための骨格の強度が上がった事で・・・問題ないどころか、今までよりパワーを上げても負担がかからなくなってるようになったので格段に動きが良くなったと報告を受けた。
セバスチャンとマリアだけは古代龍王の鱗の粉をオリハルコンに混ぜた『龍神鋼』を使用してコーティングをおこない骨格部分と手先と足先の爪の製作をしてみた。
これは凄いわ・・・加工して棒を作っただけでも神器になってしまう龍神鋼は規格外のレベルの強靭さと軽さを誇るので・・・コーティングのみでも強度が3倍を超えてくる・・・オリハルコンコーティングしたモノの2倍ちかい強度となった。
これは凄まじすぎて龍布とは比べ物にならないぐらいの超重要機密となってしまった・・・
ただこれは龍神鋼を精製する際にも、龍神鋼を加工する際にも膨大なほどの魔力を込めないといけなくて、このイーデスハリスの世界では俺以外には取り扱えない物質だろう。
セバスチャンとマリアの戦闘力はさらに上がって、るびのと単体でも遜色ないレベルへと進化できた。
るびのは最近は成長力が鈍ってきたとはいえ、いまだに成長を続けている。
るびのとセバスチャン達で競争させているわけではないが、あまりに差が開くと何故か”負けた”気分になってしまうので、セバスチャンとマリアにはちょこちょこと暇を見つけてはアップデートを繰り返しているのは事実。
今回のバージョンアップで大幅に戦闘力が増して過去にいた魔王の側近のレベルを凌駕するようになった。
もう少しで伝説の魔王や勇者のレベルになるだろう。
・・・って俺は何を目指してるんだ? まぁ俺自身が楽しんでるんだからいいんだけど。
早乙女商会シグチス支部の門前は相変わらず賑やかだ。
深夜の3時を超えてる時間にもかかわらず今日は門の正面にある飲み屋は大盛況で店を閉めるような感じがない。
何しろ20億Gもの賞金が懸けられ賞金首になってしまった俺の命を狙ってここにやってくるバカが明らかに増えてるからな。
俺に懸けられた賞金はケミライネン家と角館家が合同で『個人的な趣味で』懸けていると表明してるので、最高評議会はシーズの2つの家を非難する事は出来ても、それを取り消すことは不可能だ。
聖騎士団のゴーレム馬車が休憩がてらにマッサージにきて、帰りはユーロンドにフルボッコにされてマッサージゴーレムの治療を受けた後で、パトロールに戻る聖騎士団に『借金奴隷ドナドナ』されてる。
・・・借金奴隷ドナドナってなんか響きが良いな。
惨めな感じが無くなって愉快な感じになってしまってる。
それと今夜は早乙女商会シグチス支部の正門前にあるゴーレム馬車駐車場に屋台がやってきてツマミや酒を販売して商売をしている。
ここで商売させてもらえませんかと丁寧にお願いされたので、2・3日は無料でOKという許可を出してあげたら屋台が4台も停車して商売を始めてる。
俺には目撃者の数を増やす為にはありがたいし、近所の苦情は賞金を懸けてるシーズのバカな家達と襲撃者という見世物興業のカスどもに言ってくれ! 俺には関係のない話で俺も被害者だ。
それに賭け事も行われてる。
襲撃者が何秒持つことができるのかという賭けのようだ。
勝敗だと賭けが成立しないので・・・今は何秒もつことができるのか? と変更されていったようだ。
何発耐えられるってのも賭けが成立しないようだった。
ほとんどがグループで襲撃にきてるので、何人組だと何秒ってのが難しいと言って酔っぱらい達が盛り上がってる。
俺はそれを執務室の肘掛け椅子に座って遠見魔法で眺めながら・・・シグチス・メイドゴーレム1号からアイスコーヒーを入れてもらって、ツマミで一緒に出してもらったクッキーを食べてる。
このシグチスは南からの温暖な海風が安定して吹いていて、シグチス湾周辺は温暖な気候で昼夜の気温差があまりないぐらいに湿度が高い。
昼の暑さが夜も残ってる様な感じだから、サトウキビの生産に向いているんだろう。
北側の山にある北東から東にかけては綿花の栽培が盛んだし・・・都市の周囲に畑のみってのは凄いな。
南側は海だし。
こんな環境なので深夜のアイスコーヒーはかなり美味かった。
クッキーにアイスクリームや生クリームをのせて食ってみたけど・・・これも美味しいな。
ブラックのアイスコーヒーの美味さが引き立つように感じる。
徒影や忍からの報告でもあったのだが、シグチスの街中は昨夜までの喧騒はかなり減ってる。
警備隊の人数が大幅に減って半減しているのだが消えた警備隊の隊員は、上層部も含めて今まで犯罪を助長するような行動や、取締りの邪魔しかしてなかったので、悪党どもが起こした騒ぎをかえって混乱させる原因となっていたから、邪魔者が消滅したことで取締りや捜査がスムーズに行われるようになったんだろう。
だから今日はシグチスの街の中は賑やかさはあるんだけど、大騒ぎでウルサイ状況なのは早乙女商会シグチス支部の正門前のゴーレム馬車駐車場だけなので余計に目立ってた。
それで悪党どもが俺に見つからないようにと、なりを潜め始めたのも町の喧騒が消えた要因だろうという推測をヘルプさんからの報告と一緒に教えてもらった。
懲りない奴らがシグチス・ユーロンドに退治されてるのをボーっと眺めてると、都市シグチス行政長官をマークしていた忍から緊急連絡が入った。
聖騎士団によって逮捕されていた都市シグチス行政長官『ユンチャル・グエンドー』が脱獄に成功したようだ。
逮捕されていた時点で行政長官としての資格は剥奪されていたので、『元行政長官』という肩書になってるけど、外部からの協力者が手引きしての脱獄劇だったみたい。
教会内であればアマテラスの監視の目があって協力者がいても侵入すら不可能だったのだろうが、今回は元強制長官という肩書があくまでも効いていたので、国軍のシグチス防衛駐留軍にある会議室に軟禁されているだけで監視が緩く目が行き届いてなかった・・・という、表向きの理由の様だ。
本当のところは・・・
① 国軍の内部に隠れてる悪党をまとめて引きずり出す。
② ついでに元行政長官のバックにいる組織に捜査の手を入れる。
③ 元行政長官の罪を重くして隷属の首輪をさせて彼が持ってるすべての情報を早く表沙汰にしたい。
という、一石三鳥作戦にまんまとハマってる。
駐留軍内では”表面上は”大騒ぎになっているが、手引きした奴も内部情報を提供していたと見られる奴もすでにマークしてあるみたいで駐留軍と聖騎士団の上層部は『予定通り』と落ち着いている。
だけど作戦はすでに一部は破綻し始めてると忍から連絡があったのだ。
ユンチャルが逃げ込んだ先が東方大陸『ガーバーク大陸』にある中の1つの王国で、20年以上の長期に亘り独裁政治をおこなってきた摂政が10年前にクーデターにあって国外に脱出、その後シグチスに逃げ込んできたとは言っても莫大な国家予算を不正蓄財して貯めこんでた金と私兵2000人と共に乗り込んできて亡命政権を作ってる・・・シグチスの街外れに巨大な砦の様な邸宅を構えて一種の治外法権の場所を金にモノを言わせて作ってる邸宅内逃げ込んだのだった。
亡命政権側には大量の金と先祖代々伝わる宝石類や武器・防具などを丸ごと持ち逃げされて、残された革命政権側は困っているらしい。
ユンチャルが亡命政権から渡された金に目がくらみ、このシグチスの街外れに巨大な土地を提供している。
隣にあった池の水を利用して周囲に堀を作り、お城とも言えるような巨大な邸宅に逃げ込んだので、今のシグチスにいる国軍や警備隊、聖騎士団の兵力ではユンチャルを追う事は不可能だろうというヘルプさんの予想だ。
さらにヘルプさんの予想の先にはユンチャルは亡命政権によって抹殺される事も計算されてる・・・確かに死人に口なしだしな。
余計な情報を持ってる奴を口封じ出来るように国軍の計画も御見通しでいながら、あえて自分のところに呼び込みブチ殺して証拠隠滅を図るだろう。
証拠がないのにシグチス軍が踏み込んで来たら、自分達の防衛戦争だと表明して戦争を吹っかけてシグチスに自分の為だけの国をつくって独立しようと考えている節もありそうだな・・・面倒だから俺が1人で乗り込んで皆殺しにしちゃおうか・・・
なんて殺伐な事を考えてるとアマテラスほっとラインからの黒電話の音が鳴り響く。
【真一お兄ちゃん、やっほー♪】
「はぁ~、亡命政権を潰せってか?」
【正解です! 商品はゴッデス様経由で詳しい場所と敷地内の全MAPを送ります】
「ハァ~~・・・で、皆殺しコースでもいいか? ユンチャルだけ逮捕してシグチス教会に送ればいいだろ? それ以外の軍事独裁政権の生き残りなんてクズだから皆殺しにして金やアイテムなんかはアマテラスが回収して元の国に返却すればいいんだろ?」
【うん・・・そうだね、その方が早いかも。では真一お兄ちゃん、お願いします】
「捕らえられて働かされてる奴隷とかはシーパラ教会に転送するから、治療やらはアマテラスに任せてもいいんだよな?」
【100人以上はいると思うけど・・・】
「俺はどうにでも出来るよ。それで報酬は何にしようかなぁ・・・」
【それは私から愛のこもった熱いキッスを・・・】
「そんなの要らんから却下で」
【そ、そんな・・・私の禁断の愛の行方は・・・】
「なんか・・・やる気なくなってきた」
【冗談です。ごめんなさい。反省してます。怒らないでください。ほんのちょっとした出来心なんです】
「ふざけるなら回線切るぞ?」
【ごめんね、真一お兄ちゃん。報酬は出来れば私でも可能な範囲でお願いします】
「それが難しいから困ってるんだけどな。アマテラスの出来る事ってのがどこまでなのかよく分からないし・・・」
こんな雑談をアマテラスとしながらステータスからサイラスの闇属性甲殻鎧セットに着替えて、ゴッデス経由で送られてきた場所上空に転移魔法で移動した。
砦の上空に飛翔魔法を使って浮かびながら顔面を保護してる鬼の面のフェイスガードを頭上にあげ見下ろしてるのだが・・・確かにこれは地方の街の砦レベルだな・・・面積だとゾリオン村より一回り大きいサイズはあるだろう。
まぁ内部に探査魔法で探った情報からすると・・・亡命政権が引き連れてきた私兵が2000人。
摂政をしていて本国にいたら確実に死刑になるであろう、今まで好き勝手にやってきた独裁政権の中心部にいた奴らとその家族で300人ほど。
シグチスに来てからスカウトした悪人どもが100人ほどいるし、買い取ってきた戦闘奴隷や性奴隷なども砦の中で暮らしている様なのでゾリオン村ぐらいのスペースは必要だな。
地下にもいろんな仕掛けが施してあって・・・コイツラは戦争する気満々だな。
【私は『光・風・回復の癒し』をつかさどる太陽神なの! あと恋愛も司ってるから、真一お兄ちゃんの好みの女性でも男性でも大人でも子供でも自由自在でっせ! でゅふふふふ】
「おいおい、男はないだろ・・・そもそも俺はロリコンじゃねーし」
【ちっ・・・】
「ちってなんだよ。ロリコンじゃないからアマテラスのキスがご褒美じゃないんだろーが。ロリコンだったら喜んでるわい」
【私のファンだって世界中にいっぱいいるんだからね! 真一お兄ちゃんって・・・ツンデレ?】
「なんでやねん! はっ、何故か関西弁でツッコミをいれてしまった・・・ってアマテラスが何で会話の途中でボケまで入れてくるんだよ」
【真一お兄ちゃんに喜んでもらえるように勉強しました!】
「そんなん勉強すんな! あっ・・・またやってしまった」
【フッフッフ、初めて勝った!】
「なんか、意味不明なのに負けた気分だな・・・じゃあ、今から仕事してくるからまた明日な」
【うん。真一お兄ちゃん、遊んでくれてありがとう。明日はカレンお姉ちゃんを教会に連れて来てくれるんだよね?】
「あぁ、よろしく頼む」
【それはお任せくださいませ。では真一お兄ちゃんもお願いします】
アマテラスと言葉遊びしながら砦の敷地全域に掛かってる封印・結界・トラップ・施錠などを全部解除してから、いつもの封印結界を施して俺の監視下に置く。
探査魔法で探り取った情報から奴隷となって囚われている全員の125人をシーパラ教会大聖堂の巨大な礼拝堂に転送魔法で送る。
シーパラ教会ではアマテラスの執行官モードとなって待機している露草桜が、俺が送った奴隷たちの隷属のアイテムを解除してから、治療とケアを担当してくれてるだろう。
アマテラスの執行官モードとなった”聖母”露草桜が『頑張りましょうね』と、優しく声をかけるだけで心が癒されるという神の奇跡レベルなんだから、俺が治療を施すよりも心のケアは早く癒される事だろう。
俺もたいがいチートな能力なんだけど、桜も立派なチートだよな。
俺は砦内部の情報を再度探査魔法で探り取って処刑寸前となってるユンチャル・グエンドーの真ん前に転移魔法で移動して、振り下ろされる青竜刀の刃を左手の人差し指と親指で摘まんで停止させた。
「アッハッハッハ、やっと儂の目の前に現れたようだな早乙女。こうすればやってくると読んでいたが・・・儂の読み通りだな」
「(ジジィはガン無視)・・・貴様がユンチャル・グエンドーだったっけ? 俺に戦争を吹っかけてきたバカタレなんだよな?」
「あ・・・あぁ・・・」
「どうなんだ?」
「はい、私です」
「俺にケンカを売って、たとえ死後の世界とはいえ、逃げられるとでも思ってるのか?」
「そ、そんな・・・」
「まぁオッサンにはまだ少しだけ時間はあるんだから、聖騎士団と真偽官と取り調べ司祭の前でゆっくり語ってもらいましょうかね」
「バカか貴様たちは・・・どうやってここから出るんだ?」
「うるさいジジィだなぁ・・・ボケジジィには理解できない事だ・・・いや、もうボケてるのか?」
「ガッハッハッハ、デカい口は叩きたいときに叩いとけ! クソガキ」
「(またシカト)・・・じゃあユンチャルは教会だ。バイバイ」
俺が転送魔法でユンチャルをシグチス教会の独房に送った。
するとジジィの後ろで脂汗を垂らしまくってる10人の男達のリーダーらしきメガネの男が大声を出した。
「なぜだ! なぜ我々の移動禁止の魔法が効かない! 封印も結界も効果が消えてるし・・・」
「効果があるわけないって、実力差を考えろよ」
「なぜだなぜだ! 魔法後進国の冒険者風情がなぜ我々魔導師部隊の魔法が効かないんだ!」
「隊長、こうなったらプランBで行きましょう!」
「そうだな、ではこれでも喰らえ! 『暗黒連鎖地獄』全員でかかれ!」
地面の中から真っ黒な鎖が何本も何本も飛び出してきて俺の体に巻きついて・・・消える。
「なぜだ!!!」
「うるさいな。こんな時間に大声出すなよ。興奮しすぎて血管切れるぞ?」
「な・・・」
「俺の鎧って闇属性の甲殻鎧なんですけど・・・理解できませんか?」
「え?」
「闇属性の甲殻鎧を製作するのに使用したアイテムは『魔界貴族の角』だ。闇魔法はこの鎧の栄養素でしかないって事だ」
「そんな馬鹿な! 魔界貴族だと・・・そんなレアアイテムどうやって手に入れたんだ!」
「どうでもいいだろそんな事。それで次の攻撃は?」
「くそ、それならとっておきの攻撃だ! みんな、魔力を集中させろ」
『空迅烈波』
「は? それがとっておきの最終魔法かよ・・・『せいや!』っと」
10人掛かりで空迅烈波をしてもクラリーナよりも威力が劣ってる魔法程度は、俺が気合を入れた掛け声をかけるだけで真空の刃は消滅した。
「そ、んな・・・バカな・・・」
「まぁおまえら如きの魔法なんて所詮この程度さ、”自称・魔法先進国”さん・・・プークスクス」
「・・・」
「それよりもお前らの後ろを見てみろよ。お前らがあまりにも情けない攻撃しかしてなくて俺に全く通用しないから、みんな尻尾を巻いて逃げちゃったぜ?」
「!!!」
さっきまで威張ってたジジィも親衛隊も周囲を取り囲んでいた私兵の幹部達も全員が奥のドアから逃げ出していた。
とはいっても俺が施した封印結界を超えられる魔法もアイテムも存在しないから敷地から逃げ出すことは不可能。
精霊魔法でも不可能だ。
エルフと契約してる精霊に相談しても『不可能です』としか答えてもらえない。
俺って精霊王すら使役させる事のできる遥か上の存在だって事に親しい人以外は信じてもらえないよな。
私兵どもは砦の中央部分にある広場で一生懸命罠を仕掛け直してるんだけど、発動させることができないのでかなり焦ってるようだ。
ジジィは親衛隊を連れて隠し通路に向かってるが、どのドアも解放されていて施錠すら出来ない事に軽くパニックになってるようだ。
俺は今まで頭上にあげていたフェイスガードの鬼の面を顔の前に降ろして戦闘モードに入る。
「じゃあ遊びの時間は終わりだ。今までの行いを死んで詫びろ!」
「ま、まて、待ってくれ」
「敵にそう言われて停まる馬鹿はいないって」
「ああぁ~~」
「逃げられると思ってるのか? 馬鹿だろお前」
魔導師部隊の隊長がパニックになって後ろを向いて走り出した先に俺が立っているのを見て、驚愕してる顔面を後ろ回し蹴りで消滅させた。
悪党狩りの時間だ・・・コイツラは狩る側から狩られる側に変わっただけ。
この砦にいる全員に立場を分からせてやる事にする。
念話で全員の脳内に直接話しかけてやる
『やぁ悪党のみんな~~、聞いてるかなぁ~? これから俺がするのはお仕置きの時間だよぉ~~』
『ちなみのこの馬鹿デカい邸宅全域が俺によって結界で覆われています。俺を殺さない限りこの結界から出る事は不可能だって言っとくね!』
『逃げ道のない地獄行きの道へようこそ! 俺から言えるのはただ一つだけ・・・『死んで詫びろ』それだけだよ』
殺伐としてる話題なんで、なるべく明るく元気に”体操のお兄さん”ばりの爽やかさで教えてやった。
念話を切ってから狩りを開始させる。
隊長を殺害した後に時刻を確かめるが今の時間は深夜4時チョイ前ってところだな。
魔導師部隊の全員を超スピードのステップをつかって回し蹴りだけで瞬殺してから、砦にいる全員を殺戮し始める。
転移魔法と隠者スキルと超スピードを駆使して一方的に蹂躙していく。
絶望の中を完全なパニックになっていくように、神出鬼没の動きで翻弄して彼らには攻撃の糸口すらつかませない。
ゴーストのように俺がどこかに現れると誰かが死んで、次の瞬間には違う標的の心臓が掴み出されて死んでる。
死んだ奴が崩れ落ちる前に別の男の頭部が消失して、地面に次から次へと味方の死体が転がっていく・・・俺が姿を現した時は誰かが死んでる・・・亡霊が主催する殺戮パーティーってところかな。