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ゴッデスとアマテラスとの会話②報酬を請求することとなったっす。

【それは問題ないよ。真一お兄ちゃんがヨークルの食料品市場で言われていた『グルメの目利き』と『正義のヒーロー』って評価は全く変わってない。あそこで働いていたほとんどの商人は他の村などから来た出稼ぎの人達。出稼ぎの人達は人の生死すら生活の中に入っていて、全てが『自己責任』の中で暮らしている。ごく一部の人達が真一お兄ちゃんの容赦と躊躇のない攻撃で人が死ぬのを目の当たりにして、驚愕して恐怖を持ったみたいだけど商人たちの『自業自得』って言葉に納得してしまった。・・・元々あのバカ親子に迷惑を掛けられてた人達だから納得も早かった】

「まぁ、それなら良いんだけどね。それと卯月要市朗とサトシ・シーズ・ユマキの話はわかった。サトシは2回戦で当たるようにしておいてくれ・・・それと疑問を一ついいか? 今の話で思い出したことがある」


【なぁに、真一お兄ちゃん】

「迷惑って言葉で思い出したんだが、アマテラス、お前が今、現在進行形で『迷惑を掛け続けてる』のは誰にだ?」

【ギクッ】

「だから、そのギクッて声に出して言うネタをどこから拾ってきたんだ。そのネタ知ってるってことは日本を知ってるんだよな?」

【あ、ハイ。ごめんなさい】

「それなら今まで散々働かせてきた俺へのお礼と、今回のお礼を兼ねた報酬を期待してるからな。この件が解決したら”必ず”教会に行くから、その時に俺に渡してくれ。まさか『太陽神アマテラス』様ともあろうお方が人を散々コキ使っといて、『無報酬』なんてことは無いよな? 期待して待ってるからな? 俺が気に入らなかったらわかってるよな? フッフッフッフ神殺しの力を見せてやんよ。味わえれるかは知らんけどな。じゃあそういうことで」

【え”? え”? ウソ! ちょっとまっ】


ここで念話の回線を切ってやった。慌ててるのが俺にもわかったからな。フッフッフ・・・ざまぁ。

少しスッとしたな。あんな幼女相手に俺って大人気ないけどな。しかしこれは『仕返し』だから。

・・・我ながら小さい男だな。

笑って許せる段階は軽く過ぎてるから仕方ないよな。


アマテラスとの会話が終わったので嫁に説明しようと思ったら今度はゴッデスから念話がきた。

【早乙女君、アマテラスから泣きながら通話が入っておって困ってるんじゃが】

「自業自得って言葉をお2人に送りたいですね」

【・・・スマンかった。せめてヒントだけでも欲しいんじゃが】

「その前に聞きたい事がいくつか。るびのっで子供はどうなるのですか?」

【聖獣は生物としてそれ1種にして唯一、単体の生き物じゃから、子作りが必要ないんじゃ。寿命もないしの。気に入った生物を『眷属化』させることは出来るがの】

「そうですかわかりました。それと町や村での出入りで魔水晶を使ってますけど、これってどこかで集中管理してチェックしてるんですか?」

【あの魔水晶にそこまでの機能はないようじゃ。あれには犯罪歴を見る機能しか入ってない。じゃから毎回出入りでチェックしてる。なぁ、早乙女君、そろそろヒントぐらいは教えて欲しいんじゃが。アマテラスが号泣してて、もはや何を言ってるのか・・・】

「フー、仕方ないですね。それならヒントを2つ。『日本』『食』これで俺を満足させてくれって言っておいてください。卯月要市朗・・・ゴッデス様の尻拭いのお礼も覚えておきますんで。では」

【わかった、考えておくよ。じゃあの】


まぁいいか、これで2人に仕返しできたとかなりスッとしたな。


嫁達には今までの神との会話で判明したことをかいつまんで説明した。

明日行くマヅゲーラの街で騒動に巻き込まれること。

マヅゲーラの街にある非合法組織『任侠ギルド』主催のトーナメントに出て優勝して任侠ギルドのトップになること。

トーナメントの中で殺さなければいけない敵の転生者がいること。

トーナメントに出場してるユマキ家の人間を殺さないようにやっつけて、ユマキ家を救って欲しいと言われたこと。


「転生者を殺すってしんちゃんは平気なの?」

「快楽殺人者のクソヤロウなんだってさ。日本にいたときから傭兵で人間を殺す技術は元々もってたらしい。この世界に来てから快楽殺人の味に目覚めてそのままこの世界に残ることを選択したんだと・・・まぁ、これはゴッデス様の尻拭いだな」

「しん君、予定変更してマヅゲーラの街に2泊以上するの?」

「しないよ。マヅゲーラの街は『夜の街』。トーナメントは莫大な金が動きやすくなる夜だけらしいから、夜だけ俺が転移すればいいだろう。だからみんなはそのままでいいよ。俺が出て俺がケリをつけてくるよ」

「しん様が任侠ギルドのトップになったら、どこにも行けなくなるのでは?」

「ワイバーンの素材が山ほどあるから『リザードマンタイプ』のゴーレムでも5体ぐらい作って、俺の代理としておいてくよ。こわもての見た目のほうがよさそうだし、面倒だけど仕方がないだろうな」

「なんか、次から次へと・・・しんちゃんも大変ね」

「フッフッフ、ミー実はな、アマテラス様とゴッデス様に今回からは『報酬』を要求したからな。流石に働かせ過ぎだろう。面倒な部分は黙って俺に押し付けて解決させてたからな。報酬次第ではこれからは何かを頼まれても断る事にしてやる」

「・・・良いんでしょうか?」

「クラリーナ、良いも悪いもな。何もかもを押し付けといてシカトするならこっちはこっちで考えがあるよ。今後は今回の事件終了後の報酬次第で動くことにする。今までのツケも要求したいぐらいだな。今日のバカ親子と一緒で『自業自得』だ」


セバスチャンが戻ってきて風呂が空いたので今日は風呂に入って早めに寝ることにした。

明日以降はドタバタしてそうだしな。寝る前にハウスボートを桟橋に係留させておく。

明日の朝に人前で出すのが大きくてヤバそうだったので、先に出しにきておいた。ここも防衛の場所になってるので早乙女邸防衛ゴーレム部隊の監視の目が光ってるので泥棒のはいる隙間はない。




明けて転生24日目の朝。今日は雨は降りそうではないが、あまり良い天気ではない。

北の山岳地帯では雨でも降っていそうだな。


今日は先にるびのとセバスチャンを大森林の南側に送っていく。

「じゃあるびの。今日は17時ぐらいに迎えに来る予定だ。目印になりそうな場所はセバスチャンと一緒に先に探しておいてくれ。昼過ぎにはセバスチャンに一度確認の念輪を入れるからな」

「うん。わかったよとうちゃん。じゃあ行ってくるね」

「おうじゃあな。セバスチャン、後はよろしく頼む」

「お任せくださいご主人様」


その後、7時に1度全員でハウスボートに乗り込みヨークルを出港した。


ハウスボートを全員交代で30分ずつ、ある程度慣れるまで操縦することにした。

ハウスボート自体が自動操縦できるように作ってあるので、そこまで心配はしてないが操縦できるようになっておくだけでも今日はいいな。

接岸など経験がある程度必要な操縦はまだ無理だろうけど、それこそ自動操縦に任せれば良いだろう。


予定通りまずはアイリとクラリーナを連れて自宅の地価練習場へ転移。

クラリーナはさっそく師匠ゴーレムと杖術のトレーニング。


アイリには大剣を作る。

大剣は剣の芯の部分はオーガ鋼、全体的にミスリルで覆って表面はオリハルコンでコーティングする。

大剣の長さは刀身130cm、唾と柄の部分が40cmほどなので俺の身長とほぼ変わらない。

ワイバーンの革をグリップの部分に被せて滑り止めにして、更に表面に龍布を巻き龍糸で巻きつけて握りやすくした。

鍔の部分には魔石を3つ埋め込んで『使用者が装備してる時だけ重量軽減』『自動自己修復』『大剣のスキル』などを封入して、魔石の周りをミスリルで装飾していく。

小さなドラゴンが鍔に巻きついて両手と口に魔石を咥えてるデザインにしてみた。

出来上がった大剣をアイリに渡した。

大剣だと双剣のように『スピード重視』ではないので防具は新調しなくても今まで使っていたオーガロード鋼のフルプレートアーマーがそのまま使用出来る。


「こんなデザインでどうだ? それで振り回してみて。重量軽減と自己修復の魔法が封入されてるから本当は30kg以上の重さがあるけど、アイリのシールドと同じ重さにしておいたから、見た目以上に振り回しやすくなってるはずだな」

「うん。かっこよくて確かに振りやすいわね・・・重量バランスはもう少し手元が重いほうがいいかな?」

「了解。『武器調整』・・・これでどうだ?」

「・・・うん。ありがとう。これで練習してみるよ」

「ちょっと待ってて。師匠ゴーレム達がこのままだともたないから」


俺は魔獣ゴーレムと師匠ゴーレムをみんな集めて改造し始めた。

クラリーナは防御中心の杖術なので心配ないが、このままだとすぐに壊れてしまうのでゴーレムたちも魔石と魔結晶とミスリルを増やしてバージョンアップした。


クラリーナにもふもふ天国への移動する時はキャンピングバスを使っていいよ、それにキャンピングバスでお友達を送り迎えしてもいいよと告げて後はマリアに任せて俺はハウスボートに転移魔法で戻る。

キャンピングバスには戦闘能力はないけど敵を察知する能力は他のゴーレムよりも大きい分、遠くまで探査できるからな。


ハウスボートを自動運転にさせて次はミーをもふもふ天国の店舗裏の早乙女商会の事務所に転移魔法で送り届けてから俺はハウスボートに戻る。


遅れを取り戻すかのように徐々にスピードを上げて、30ノットを超えてからシーパラ大河の中央部に入り40ノットで巡航させる。

運転を自動操縦に任せて、俺はマヅゲーラで用心棒で置いていく予定のゴーレムを作る前に自分のアイテムボックスの入っている材料を見てると、オリハルコンが少ししか残ってないことに気がついた。

ここのところ使いまくっていたからな。


以前石を採掘しにいった場所の北の山岳地帯へ転移する。

・・・うーん。今日は北の山岳地帯って、ここから見た感じでは天気が悪そうなので転移前に雨避けの結界を自分に掛けておくことにした。

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