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第1話 ベアトリスの誘惑

 エアハルトたちは、アングラートの食卓に戻ると戦勝祝いを始める。アロイスが例によって大声で言う。

 「今夜は全部俺のおごりだ。いる奴はエアハルトを祝ってくれー」「いいぞーアロイス。」

食堂はお祝い一色になる。アルノーがエアハルトに言う。

 「不屈のエアハルトですか。いい二つ名です。これでポンコツは卒業ですね。」「そうさ、ポンコツなんて言うやつは俺が意見してやる。」

アルマは、エアハルトがポンコツと言われるたびに苦い思いをしていたため、ここぞと言う。

 ディータが言う。

 「不屈のエアハルトですか、セクメト・クランのリーダーにふさわしいな。」「かっこいいわよ。」

エルメンヒルトも微笑みながら言う。アロイスが音頭をとる。

 「不屈のエアハルトにカンパーイ。」「乾杯。」

エアハルトの隣にいつの間にかベアトリスがいる。エルメンヒルトとアルマが警戒していたが気づかなかった。

 「私のエアハルトさん、私を欲しくて頑張ってくださったのですね。」「えーっと勝ったらベアトリスさんをくれるという話ですか。」

 「そうです。今日から私はエアハルトさんのものです。」「「勝手なこと言うなー」」

エルメンヒルトとアルマが抗議する。聞いていたアロイスが嬉しそうに言う。

 「とうとう彼女が出来たか。ベアトリスは、黒水晶とアルマと比べてもより美人だからな。わはははー」

アロイスがエルメンヒルトとアルマの怒りを買う。

 「ちょっと待て。お前たちも美人だから。」

アロイスが後ずさるとアルノーに背中が当たる。アロイスがアルノーに目で助けを求める。アルノーはやれやれと言った感じでエルメンヒルトとアルマに言う。

 「2人とも剣とナイフは収めなさい。素手でやりなさい。」「アルノー、裏切り者ー、げふ、や、やめ。死ぬー」

アロイスはエルメンヒルトとアルマにボコボコに殴られる。

 「まあ、アロイスさん大変ね。エアハルトさん、またあとで楽しみましょう。」「ベアトリスさん、僕の話を聞いてよー」

ベアトリスはエアハルトをおいて仕事に戻って行く。

 宴会が終わって、食堂からみんな出ていく。エアハルトは裏庭に出て水で体を洗う。

 長い1日だったな。僕はアルフレートさんに勝てるなんて・・・やっぱりうれしいや。

 するとべトリスがタオルを持って裏庭に来る。

 「エアハルトさん、このままでは風邪をひきますわよ。」「大丈夫、鍛えているから。」

 「ほら、私が体を拭きます。」「ありがとう。優しいね。」

 「好きな人には優しくなりますわ。」「ベアトリスさん、美人なのに僕なんかでいいの。」

 「自己評価が低いのね。これはエアハルトさんを好きな人たちにとって失礼ですよ。」「気をつけるよ。」

 「さあ、部屋に戻りましょ。」「そうだね。そろそろ戻るよ。」

エアハルトは自分の部屋に戻って行く。そして、部屋に入るとベアトリスが一緒に入る。

 「ベアトリスさん、僕に何か用かな。」「あとで楽しみましょうと言ったでしょ。」

ベアトリスが給仕の服を脱ぎだす。

 「ちょっとストップ!ストップ!」

エアハルトは赤くなり止めようとするがベアトリスは下着姿になる。エアハルトは目のやり場に困りながらもしっかり見てしまう。

 エアハルトは後ろに下がるがすぐに壁に突き当たる。ベアトリスは肩ひもをずらしながら近づいて来る。

 「私のエアハルトさん、私に任せてくれればいいのですよ。」「・・・・・」

エアハルトは金縛りにあったように動けない。そこへエルメンヒルトとアルマが部屋に突入してくる。

 「なにをやっているの。ベアトリス離れなさい。」「あら、来てしまいましたね。」

 「色仕掛けなんて許さないわよ。」「4人で楽しみましょうか。」

 「バカなこと言うな。俺のエアハルトだぞ。」「私はエアハルトがあなたたちと深い仲になっても私といてくれるなら構わないのですよ。」

 「私は構います。純情なエアハルトを汚さないで。」「エアハルトさんは女性に人気がありますよ。天然の女たらしですよ。」

 「そんなことないわ。」「いや、エアハルトは女たらしだと俺は思うぞ。」

 「アルマまで何を言っているの。」「エアハルトは女に親切なんだよ。ダンジョンで何人も女を助けているからな。」

 「エアハルト、あなた何しているの。」「エル、僕は何もしていないよ。」

 「自覚が無いんだよ。そして、恋心に鈍感なんだ。」「だから。私たちで教育をしてあげましょ。伴侶が何人いてもいいでしょ。」

 「いや、エアハルトは俺のものだ。」「エアハルトは幼馴染の私のものよ。」

エアハルトはこれは自分の気持ちを言わないといけないと考える。

 「あの、僕はエルが好きなんだ。ベアトリスさんとアルマとは付き合えないよ。」「エアハルトさん、私は一緒にいてくれるだけでいいのよ。」

 「僕が好きなのはエルだけです。」「あ・・・・」

ベアトリスが目から涙が流れ出す。

 「私ではだめなの・・・」

ベアトリスはフラフラと部屋を出ていく。アルマは泣きながら叫ぶ。

 「ちくしょう。負けないぞ。」

そして走った去っていく。部屋には真っ赤になったエルが残る。

 「私でいいの。ベアトリスの方がきれいよ。」「僕が好きなのはエルだけだ。」

 「うん、うれしいい。」「付き合ってください。」「はい。」

エルは返事をするとゆっくり自分の部屋に戻って行く。エアハルトは、ベアトリスとアルマを泣かせてしまった罪悪感にさいなまれる。


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