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第12話 一方的な戦い

 エアハルトは先手をとろうとする。剣を構え、俊足を使って高速の打ち込みをする。アルフレートの高速の打ち込みと衝突して花火が散る。

 次の瞬間、エアハルトは強引に体をひねって加速する。アルフレートはまだ背中を見せている。チャンスだ。上段から剣を打ちおろす。

 アルフレートは後ろに目があるように剣を後ろに振ってエアハルトの剣を叩き、剣筋を変える。エアハルトはまだあきらめない。姿勢を低くして刀を返して振り上げる。

 今度こそアルフレートをとらえたはずだ。アルフレートは振り返えながら剣を振り落としてエアハルトの剣を止める。

 エアハルトは後方へ2回飛んで距離を取る。1回の跳躍ではアルフレートが迫って来る恐れがあるため、2回飛んだのだ。

 アルフレートがエアハルトに言う。

 「今のは良かったぞ。さっさと手の内を見せたらどうだ。」「手の内なんてありませんよ。」

 「そうか。なら沈め。」「・・・・・」

アルフレートが俊足で高速の打ち込みをしてくる。エアハルトは半身になって剣をかわす。対してアルフレートはエアハルトの剣を上半身を傾けるだけでかわす。

 攻撃はこれで終わりではなかった。アルフレートは二撃目の高速の打ち込みをする。

 「「「なっ、二連撃!」」」エアハルトは瞬時に理解するが体は反応が遅れる。

 アルフレートの斬撃がエアハルトを袈裟切りにする。剣は金属製の防具を切り裂き、エアハルトに大きなキズを負わせる。防具がなければ即死だっただろう。

 傷口から血を吹き出しながら倒れる。エアハルトは2本目の回復ポーションを飲む。すぐ起き上がりたいが言うことを聞かない。

 アルフレートは動かずに見ている。なぜとどめを刺しに来ない。僕を待っているのか。

 エアハルトは四つん這いになり、ふらつきながら立ち上がる。そして、剣を構える。

 アルフレートはエアハルトがまだ立ち上がって来ると考え待っていた。予想通り、エアハルトは立ち上がり剣を構える。目には戦う意思が読み取れる。

 そうだ、そうでなければならない。私を、いやイーリスクランを脅かす男がこのくらいで折れてもらっては困る。私は剣でその闘志に答えよう。

 アルフレートの姿が消える。俊足で高速の打ち込みに入ったのだ。エアハルトは撃ち込まれた剣をさばくが斬撃の勢いに押されて倒れる。

 エアハルトは血を流しすぎたのだ。立ち上がるがふらついている。そこへアルフレートの斬撃が襲い掛かる。

 エアハルトは何度も倒れ、立ち上がる。その度にアルフレートの打ち込みが襲って来る。戦いは一方的なものになる。

 見ていた観客の態度が変わってくる。

 「ポンコツ、もういい、寝ていろ。」「降参するんだ。死んでしまうぞ。」「もう十分にやったぞ。」

エアハルトは、まだ勝負を諦めていない。もう体力が落ちて俊足は使えない。持ち味の俊敏さはもうない。それでも、まだ勝負は決まっていないんだ。

 こんなことは訓練で何度もあった。諦めるのにはまだ早い。

 アルフレートは困惑する。相手はすでに立ち上がることがやっとの状態だ。ここからの逆転は考えられない。なぜ、立ち上がる。いや、立ち上がることが出来る。心がなぜ折れない。

 「エアハルト、もうやめろ。見苦しいぞ。」「僕はまだ勝負を捨ててはいません。かっこ悪くても立ち続けます。」

 「死にたいのか、愚か者め。」「アルフレートさん、僕は勝って見せます。」

アルフレートはもう終わらせようと最後の高速の打ち込みをしようと構える。エアハルトも構えるが、急に体が軽くなる。なんだ、この感覚は、まるで急に強くなったような感じだ。

 アルフレートは俊足から高速の打ち込みをする。エアハルトが剣を受け流す。その状態から二撃目の打ち込みがエアハルトを襲う。アルフレートは終わったと思う。

 しかし、エアハルトは斬撃をはじき、反撃する。エアハルトの剣はアルフレートの腹を横一閃する。

 アルフレートが姿を現すと倒れ込む。エアハルトの剣はアルフレートの金属製の防具を切り裂き、大きなキズを作っている。腹からの出血が地面を赤く染める。

 アルフレートは回復ポーションを飲みながら、何が起こったか反芻する。エアハルトは二連撃を破ったのだ。自分を上回る速度で剣を振るって反撃された。

 多量の汗が噴き出す。私は見誤っていたのか。これが偶然出ないのなら私は負ける。

 エアハルトとアルフレートの立場が入れ替わる。

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