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第3話 アルフレートからの挑戦

 エアハルトとベアトリスは夕方、デートから帰って来る。食堂ではエルメンヒルトとアルマが暗い雰囲気で酒を飲んでいる。アロイスたちも来ているが、2人と距離を取っている。

 アルマはエアハルトを見つけると大声で言う。

 「浮気者!何回もキスしたくせにベアトリスとデートかー」「アルマ、落ち着いて、僕たちはパートナだろ。」

 「そうだよパートナーだよ。人生のパートナーだろ。」「わあああ~、無茶苦茶だー」

 「デート、楽しかったの?かわいくてきれいなベアトリスと一緒なんだから楽しいわよね。」「エル、まで酔っているの。」

 「エアハルトさん、2人は私に任せてください。」「大丈夫、2人とも酔っているよ。」

 「慣れていますから。さあ、2人とも顔を洗いましょうね。」

ベアトリスは、エルメンヒルトとアルマの抵抗をものともせず、店の裏へ引きずって行く。

 2人が退場するとアロイスがエアハルトに言う。

 「イーリストリニティがお前をまっているぞ。どうやら朝からいたらしい。」「僕をずっと待っていたのですか。」

 「そうだ。あそこにいる。行ってこい。」

アロイスがエアハルトの背中を押す。確かにテーブルを囲んでアルフレート、クルト、アライダが座って、こちらを見ている。エアハルトは3人に声をかける。

 「待たせたようですみません。僕に話ですか。」「坊やはもてるのね。」

 「アライダさん、誤解ですよ。」「そうかしら。」

アライダが余裕のある笑みを浮かべる。アルフレートはアライダがエアハルトをからかったことについて謝る。

 「エアハルト、アライダが悪い癖を出して申し訳ない。今日は君に話があってきたんだ。」「どんな話ですか。」

 「冒険者ギルドが主催する試合を知っているか。」「何の試合ですか?」

 「もちろん冒険者同士が勝敗を決める試合だよ。」「冒険者同士が戦うことは禁止されているはずですが。」

 「その例外が、ギルド主催の試合だ。もちろんルールはあるが命がけの戦いになる。」「僕、知りませんでした。」

 「私は君と戦いたいと願っている。」「僕がアルフレートさんに勝てるわけがないですよ。」

 「魔力を使うことを禁止した剣技の優劣をつける試合だ。」「僕は戦いたくありません。」

 「エアハルト、試合をしないというのなら、私はここで剣を抜いて切りかかるがどうする。」「そんなことをしたら冒険者の資格をはく奪されますよ。」

 「もちろん覚悟している。」「・・・・・」

アルフレートの目は本気だと言っている。ここで戦ったら食堂は壊れてしまうだろう。外に逃げても人々に迷惑がかかることは避けられない。

 エアハルトはアルフレートからは逃れることはできないと考える。なら、選択肢は1つしかない。

 するとアロイスたちが割って入る。

 「アルフレートの言うことを聞く必要はないぞ。俺たちがついているからな。」「こんな時のために私とクルトがいるのよ。」

アライダが悪い顔をしてニヤつきながら言う。だが、アロイスたちは引こうとはしない。レベル7の戦士とレベル6の魔法使いが相手でも気力では負けていない。

 グリムを倒してから、セクメト・クランのメンバーは相手が強くても悲観するようなことは無くなっていた。それが格上の冒険者相手でも同じだ。

 エアハルトは焦る。イーリストリニティとセクメト・クランが戦えば周囲への被害は計り知れないだろう。これは絶対に避けなければならない。

 「みなさん、やめてください。ここで戦ったら多くの人に迷惑がかかります。」「坊やはいい子ちゃんね。そんなこと承知でやるのよ。」

 「争いはここまでです。僕はアルフレートさんと試合をします。」「奴はグリム討伐で先を越されたうっぷんを晴らすつもりだぞ。」

 「それでもかまいません。僕は勝つつもりですから。」「エアハルト、よく言った。アルフレート、やめるならいまのうちだぞ。」

 「私は自分の剣がグリムに通用するのか試したかった。だから、君で確かめるのだよ。」

アルフレートは本気でエアハルトに言う。

 「グリムは僕一人で勝ったのではありません。セクメト・クラン全員の協力で勝ったのです。」「しかし、君の存在は大きい。クランを率いていたのは君だ。」

 「確かに僕はリーダーですが指揮を執るのはアロイスさんです。」「エアハルト、君は自分を過小評価しているようだ。まあいい、試合をしてくれるのなら文句はない。」

 「アルフレートさんは僕のことをよく知っているようだ。」「もちろん、調べさせてきたからね。明日、冒険者ギルドに申請を出すから来てくれ。」

アルフレートたちは食堂から去っていく。アロイスがエアハルトに言う。

 「相手はレベル7の閃光だぞ。どうするんだ。」「僕はいつものように戦うだけです。」

 「エアハルト、試合の日は2週間以上稼いでくれ。私が君を勝てるように訓練しよう。」

アルノーが言う。エゴンとクヌートが訓練と聞いて青くなる。アルノーの訓練がトラウマになっているのだ。



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