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ポンコツと蔑まれた冒険者は最強クランをつくる  作者: ぽとりひょん
第5章 誕生セクメト・クラン
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第8話 クラン設立

 うわさはアルノーの耳に当然入る。アルノーはエアハルトにたしなめるようにいう。

 「グリム討伐を前にして、女3人を連れ込むとは余裕だな。」「僕はそんなことしていません。」

 「だろうな。どちらかと言えば女に連れ込まれる方だな。」「・・・・・」

エアハルトは何も言えない。アルノーがみんなに言う。

 「我々はグリム討伐の準備が出来た。グリムは逃げようとする者から襲って来る。魔法使いとポーターは攻撃をかわしながら剣で戦ってくれ。」「グリムが魔力を使うと聞いたぞ。」

 「その通り、追いつめられれば炎のブレスを使う。防御魔法で対抗する。エアハルトが攻撃の要だ。後の剣士は援護に回ってくれ。」「「「おう」」」

エアハルトは自分の手を見る。ポンコツと言われてきた僕が討伐の中心に選ばれている。そして、エルも同じパーティーメンバーになっている。後、もう少しで夢がかないそうな気がする。

 アルノーはメンバーの士気が高いことに満足する。アルノーは討伐の詳細を詰めていく。ディータが提案する。

 「このメンバーでクランをつくりませんか。グリムを討伐した時、クラン名があった方が決まりますよ。」「それはいいな。」

アロイスが賛成する。アルノーもクランをつくることに異論はなかったが彼はグリムを討伐した後のことは考えていない。

 アルノーは、グリムを倒すことに全身全霊をかけている。グリムを倒せるなら死んでも良いとさえ思っていた。

 ディータがみんなに言う。

 「エアハルトのおかげでみんなが集まったのだからアンカークランはどうでしょう。」「僕の名前を使うのですか。恥ずかしいな。」

エアハルトが言うとエゴンが提案する。

 「俺たちは、剣技を鍛えてきたから、例の剣神から名前をいただかないか。」「名前を知っているのか。」「いや、知らない。誰か知っているか。」

以外にもアルマが手を上げる。

 「俺の一族に剣神と呼ばれていた人がいたと親父から聞いている。」「本当か。名前は?」

 「セクメト・ヤーン、親父の叔父で変わり者だったそうだ。」「セクメト・クランか。どう思う。」

 「僕はいいと思うよ。僕は剣神のように強くなりたい。」「みんな、セクメト・クランでどうだ。」

 「それでいいよ。」「エアハルトがいいのなら文句ないよ。」

満場一致でセクメト・クランに名前が決まる。アルノーがみんなに言う。

 「グリム討伐に当たってみんなの防具と武器をフィン・ヘルトに任せようと思う。」「フィンはカミオ工房の生き残りだぞ。そんな奴に任せて大丈夫か。」

 「みんな知っていると思うが、エアハルトの装備はフィンが手掛けている。」「知っているが悪いうわさが立ったこともあるぞ。」

 「私も知っている。だが、エアハルトの防具と剣は良い仕事をしている。フィンの腕は命をかける価値があると思っている。」「アルノーがそこまで言うのならば反対しないよ。」

 「ありがとう、そういうことだ。フィン頼むぞ。」

すると食堂にフィンが突然現れる。

 「フィン・ヘルトです。みんなの装備を俺に任せてください。」「というより、今どこから出てきたんだ。」

 「ああ、これは迷彩布をかぶっていたんだ。」「迷彩布?」

 「カミオ工房の職人が作ったものだよ。」「これがあれば、俺たちは有利に戦えるぞ。」

 「迷彩布はもう作り方がわからないし、10枚しか残っていないんだ。」「そうか、残念だ。」

アロイスががっかりする。アルノーは迷彩布の利用を考えていた。

 「迷彩布は魔法使いやポーターに使ってもらう。グリムの目をごまかせるなら十分に利用できるからな。」「奇襲には使わないのか。」

 「それならエアハルトに使ってもらおう。」「僕が使うのですか。」

 「みんながグリムと対峙して隙を作るから奇襲して大きなダメージを与えてくれ。もちろん首を落としても構わないぞ。」「うろこが硬いですよね。」

 「自信を持ってもいい。エアハルトの剣はグリムに通用するよ。」「はい。頑張ります。」

この後、エアハルトたちはグリム討伐の方法をつめていく。話し合いは朝から昼過ぎまでかかる。

 エアハルト、アロイス、ディータの3人は、クラン設立のため冒険者ギルドに向かう。ギルドでは、受付でアメリーとエリスが話をしている。

 「アメリー、あなたは間違っていないわよ。」「でも、エアハルト君に愛想つかされたかもしれないわ。」

 「何言っているの。彼は嫌でもアメリーを意識せずにはいられないわ。」「どんな顔して会えばいいのよー」

そこへエアハルトたち3人がギルドに入って来る。アメリーは思わず、机の下に隠れる。

 「アメリー、何しているの。」「エアハルト君に会えないよー」

アロイスがエリスに声をかける。

 「アメリーはいないのか。」「さあどうでしょう。」

 「何だそれ。」「いるような、いないような。それより何か用ですか。」

 「クラン設立の申請に来た。」「えっ、クラン」

 「アメリー、いるじゃないか。」「恥ずかしいのよ。」

 「確かに良いものを見せていただきました。」

アメリーがアロイスを睨みつける。エアハルトはアメリーを見ると赤くなる。エリスが見逃さない。

 「エアハルト君、昨晩のアメリーはどうだったの。」「あ、あの・・・魅力的でした。」

今度はアメリーが赤くなり机の下に隠れる。ディータがぼそっと言う。

 「うらやましい。」

手続きはアロイスがエリスと進めていく。こうして、セクメト・クランが設立する。

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