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ポンコツと蔑まれた冒険者は最強クランをつくる  作者: ぽとりひょん
第5章 誕生セクメト・クラン
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第3話 階層主ヒュドラ

 18階層でエアハルトたちは魔物と戦っている。まだエアハルトはサンダーラビットの雷撃を克服できずにいる。エアハルトがオーガを5体余裕をもって倒すとサンダーラビットが向かってくる。

 「エアハルト下がって。スイッチ。」

エルメンヒルトがエアハルトと交代して前に出ると剣に魔力を乗せて炎の刃を作ると剣を振り炎の刃を飛ばす。炎の刃はサンダーラビットを2つに焼き切る。

 「エアハルト、電撃を出す魔物の相手はまかせて。」「それじゃ、訓練にならないよ。」

エアハルトにもわかっている。雷撃を克服できていないので、サンダーラビットは他のメンバに任せるしかない。

 雷撃のダメージを負うたびに介抱されていたのでは、前に進めないのだ。

 アルノーがエアハルトに言う。

 「グリムは雷撃を使わない。高熱の炎のブレスだけだ。だから今は雷撃のことは忘れてください。」「しかし、それでは・・・」

 「今はグリムの討伐を目指しているのですよ。」「・・・分かりました。サンダーラビットはみんなに任せます。」

エアハルトたちは18階層に来て初めて日帰りではなく、ダンジョンの中に夜営をすることにする。これまで日帰りでダンジョン攻略をしていた方が特別なのである。

 普通は8階層くらいから夜営をしてダンジョン攻略をすることになる。しかし、エアハルトたちは魔物の討伐に時間をかけることがないため、階層を通常では考えられない速さで移動していた。

 翌日からエアハルトは雷撃のことを忘れることが出来たためか調子が良くなる。オーガの群れを1人で討伐するなど、これまででは考えられない活躍をする。

 エルメンヒルトはサンダーラビットに対峙できない苛立ちをぶつけているように感じる。

 エアハルトはサンダーラビットと対峙できないことに苛立ちは無かった。今はグリムを仲間と倒すことに集中していた。

 魔物の討伐でエアハルトは鬼神のごとき強さを発揮する。アルノーは、エアハルトに剣技ではすでに追い越されているのではないかと感じている。

 いずれ、レベル7になったアルフレートの剣技さえ超えていくとアルノーは考える。エアハルトたちは20階層に到達していた。

 20階層でもエアハルトたちは魔物を次から次へと討伐していく。彼らはとうとう20階層の階層主ヒュドラと対峙する。エアハルトがみんなに言う。

 「こいつは僕にやらせてください。」「何を言っているヒュドラはパーティーが力を合わせて、やっと倒せるくらいの大物だぞ。」

アロイスがエアハルトの言葉に驚きながら説明する。しかし、エアハルトは引くつもりがない。

 「何か掴めそうな気だするんです。やらせてください。」「エアハルト、危ないと判断したら介入します。いいですね。」「ありがとうございます。」

アルノーがエアハルトの言葉を受け入れる。アロイスが激怒する。

 「エアハルトを殺すつもりか。アルノーが止めないでどうする。」「エアハルトなら奇跡を起こしてくれるような気がします。」

 「バカ言っていないで止めろ!エアハルト、やめるんだ!」「アロイスさん、心配してくれてありがとう。でも僕はやります。」

エアハルトはヒュドラに向かって走り出す。ヒュドラは八つの首をもたげてエアハルトに目標を定める。首の1つがエアハルトに突進する。頭が地面をえぐって砂埃が舞う。

 アロイスとアルノーはエアハルトを見失う。アロイスがはやって言う。

 「助けに行くぞ。」「待ってください。エアハルトを見つけてからでも遅くはありません。」

アルノーが止める。アロイスは止まらない。

 「なに言っているんだ。すぐに助けないでどうする。」「エアハルトは大丈夫だ。あそこにいるぞ。」

アルマが声に出す。エアハルトは突っ込んだ頭に乗り、剣を突き立てると伸びきった首の上を走る。剣は首を切り裂いて行く。エルメンヒルトが声をあげる。

 「エアハルト、やっちゃえー」

ヒュドラも黙っていない。もう1つの頭が首の上を走るエアハルトに牙を立てようと襲い掛かる。その瞬間、エアハルトは剣を抜き、飛び上がり、すれ違いざまに襲い掛かって来た頭の右目を切り裂く。さらに頭の上に乗ると首を切り落とす。

 エアハルトは落下していく。そして、足場か着地地点を探す。この時、隙が出来る。頭の1つが自らを鞭のように振って頭をエアハルトにぶち当てて、弾き飛ばす。

 エアハルトは真横に飛ばされてダンジョンの壁にたたきつけられる。衝撃で壁がひび割れ、エアハルトは吐血する。

 エルメンヒルトが思わず飛び出そうとするがアルマに止められる。アロイスたちバッシュパーティーも出ようとするがアルノーが立ちはだかる。

 「アルノー、どけ、このままだと殺されるぞ。」「まだです。このくらいで止まったりしませんよ。」

ヒュドラの2つの首が光始める。2つの首は炎のブレスを吐く体勢に入っていた。もし、まともに炎に巻き込まれれば灰になるまで焼かれるだろう。

 ブレスが吐かれて高温の炎が迫って来る。エアハルトは壁を蹴って宙を飛び、炎をかわす。

 見ていたエルメンヒルト、アロイスたちが胸をなでおろす。だがヒュドラは甘くはなかった。宙を舞うエアハルトに向かって、別の首が炎のブレスを吐く。

 エアハルトは、高温の炎に巻き込まれる。


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