第8話 グーゲルパーティーの参加
エアハルトたちは魔物を全て討伐する。みんな回復ポーションを飲み休憩する。アロイスがアルノーに言う。
「あんた、俺たちを試したな。」「申し訳ない。こんな方法しか思いつかなかったよ。」
「これからは説明してくれ。それで俺たちは合格か。」「合格も何もエアハルトに付いてきてくれただけで必要要員だ。後は鍛えるだけだ。」
「俺もレベル5になれるか。」「いやでもなるさ。」
「そうか。」「俺はレベル6も夢じゃないと思うぞ。」
「まさか。レベル6はゴルドベルクに3人しかいないぞ。」「イーリストリニティですか。閃光のアルフレート、鉄壁のクルトでもグリムを倒せるかどうか・・・」
「エアハルトを随分買っているな。」「彼は純粋な剣士ですから魔力が無いからグリムと戦えるのですよ。」
「おい、話していないで魔石を拾うのを手伝ってくれ。」
アルマとカミルが魔石を拾うが多すぎて拾いきれていないのだ。結局、全員で拾い集めることになる。多量の魔石は受付のアメリーとエリスに悲鳴を上げさせる。
エアハルトたちは、魔物の返り血を浴びたちめみれの恰好で通りを歩くと人々が避けていく。アングラートの食卓に着くと裏庭で水を借りて血を落とす。
そして、食堂に行くと反省会という名の飲み会を始める。エアハルトはアロイスとアルノーに挟まれて座る。アルノーがエアハルトに言う。
「君はソロでやってきたためか個人プレーになっています。もっと周りを見て仲間と戦うようにしてください。」「1人で戦った方が楽なんだけど。」
エアハルトの言葉にアロイスが怒る。
「お前、俺とデニスがフォローに回っているのがわからないのか。」「お二人に後ろを任せましたけど、戦いが始まると忘れていました。」
「そうか、だから1人で突っ込んで行ったんだな。3人で戦っていたらもう少しうまくやれていたんだぞ。」「すみません。」
アルノーがエアハルトに言う。
「君はアロイスの指揮に従って動いてください。必ず守ってください。でないと誰かが死ぬかもしれませんよ。」「分かりました。」
アルマがアロイスとアルノーに怒る。
「何でエアハルトばかり責めるんだ。バッシュパーティーはみんなレベル3だろ。なのに情けない戦いをしていたんじゃないか。」「レベル3でも魔力を使わないと勝手が違う。」
「エアハルトは1人で戦えていたぞ。」「エアハルトがレベル2なのに強すぎるんだよ。」
「そうなのか。」「おそらくエアハルトは魔力が0だから他の数値が高いはずです。」
アルノーがエアハルトがレベル2になったばかりで強い理由を憶測で言う。
「レベル2になった時の僕の数値は俊敏240、力185、剣技170、持久力143だったよ。」「嘘だろ、全て100オーバーじゃないか。」
「おかしいですか。」「魔力の値が高ければレベル3の数値だぞ。」「やはりそうですか。」
「僕が魔力を持っていればレベル3になっているかもしれないのですね。」「そうです。」
エアハルトが少しうれしそうにする。魔力0がいつも足かせになっていた。魔力がなければ冒険者として役に立たないと言われてきたからだ。でも代わりに剣士として優秀になれたのだ。
アルノーは続いてアルマに言う。
「よく考えて動くことが出来ていましたね。後衛として十分な働きでしたよ。」「褒めても何も出ないぞ。エアハルトが認めたから一緒にいるだけだからな。」
「私は嫌われても気にしませんよ。あなたが優秀なら文句もありません。」「俺はやることをやるだけだ。」
アルノーはデニスとエゴンを見て言う。
「魔力を使ったデニスとエゴンには訓練をしてもらいます。デニスはエアハルトと訓練をしてください。エゴンは私が剣を教えます。」「まて、俺は魔法使いだぞ。」
「分かっています。魔法使いが剣を使ってはいけないとは決まっていないでしょ。」「しかし・・・・・」
「エゴン、諦めろ。アルノーはやるつもりだぞ。」「分かったよ。」
食堂にグーゲルパーティーが入って来る。リーダーのディータがエアハルトに近づいて言う。
「26階層のグリムを倒そうとしているって本当か?」「ああ、準備中だ。」
「笑いものになっているぞ。」「笑わせておけばいいよ。」
アロイスが口をはさむ。
「お前も笑いに来たのか。」「俺はエアハルトに恩がある。グリム討伐に加えてもらおうと考えている。」
アルマがディータに言う。
「異常種が現れた時、逃げたのに どうして討伐に加わるんだ。」「逃げたのは俺たちが弱かったからだ。あれから腕を上げている。メンバーは全員レベル2と3だよ。」
アルノーがディータに言う。
「話になりませんね。グリムはレベル5や4の冒険者を易々と殺して回ったのですよ。」「もっと強くなります。」
「死ぬかもしれませんよ。」「冒険者ですから死ぬこともあるかもしれませんが準備して生きて帰ります。」
「エアハルト、君が決めてくれ。」「グーゲルパーティーが加わってもらうことは心強いよ。お願いします。」
「ありがとう。俺は剣士のディータ・グーゲル、レベル3だ。」「同じく剣士のカール・ハーマン、レベル3だ。」「魔法使いのクヌート・タンホイザー、レベル2」「ヒーラーのユリアー ネ・テレマン、レベル2です。」
「剣士がレベル3なのは良いな。魔法使いのクヌートには私が剣を教える。」「俺は魔法使いですよ。」
「魔法使いのエゴンも私に剣を習うから問題ないよ。」「・・・頑張ります。」
クヌートは観念する。エゴンとクヌートは、これから地獄の日々が始まることを知らない。




