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ポンコツと蔑まれた冒険者は最強クランをつくる  作者: ぽとりひょん
第2章 ポンコツ冒険者とダンジョン孤児
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第13話 3階層の階層主

 エアハルトはポンコツ冒険者から実力のある冒険者と見られるようになる。しかし、エアハルトを嫉妬するようにうわさが流れる。

 「エアハルトの武具の刻印を見たか。」「刻印がどうしたんだ。」

 「水牛の刻印なんだよ。」「それってカミオ工房製じゃないか。だが、カミオ工房は消滅しているぞ。」

 「あいつ、殺人クランの生き残りではないのか。」「バカ言うな、奴は16歳だぞ。」

 「分からないぞ。親がそうかもしれない。それにソロだ。ダンジョンの中では分からないぞ。」「最近ポーターがついているしそんなことないだろ。」

 「アルマはダンジョン孤児だ。利用されているのさ。」「それは、かわいそうだな。」

うわさはエアハルトとアルマにも聞こえてくる。

 「エアハルト、言われているぞ。」「僕がカミオ工房の武具を使っているのは本当さ。」

エアハルトは気にしている様子はない。それよりエルがレベル3になった方が重要である。このままでは追いつけない。

 討伐隊の救出活動で異常種の犠牲の大きさがわかる。被害は5階層から3階層まで及び死者23名、重傷者2名であった。

 エアハルトとアルマは今日もダンジョンに入る。エアハルトのうわさはフィンの所まで聞こえてくる。フィンは激怒して冒険者ギルドに押し掛けてくる。

 「エアハルトの悪口を言っているのは誰だ。武具は俺が作っている。文句は俺に言え!」「あんた、カミオ工房なのか。」

 「そうだ、カミオ工房は俺が再開するんだ。」「やめておけ、カミオ工房じゃ。客は付かないぞ。」

 「分かっているよ。俺は恩があるんだ.」「忠告はしたぞ。」

フィンは改めて冒険者がカミオ工房を見る目が厳しいことを思い知らされる。カミオ工房が解散して5年、今でも殺人クランの影が付きまとっている。

 エアハルトは順調に3階層の攻略を進めていく。3階層に行き初めて2週間後、アメリーがエアハルトに言う。

 「3階層の階層主ゴブリンキングを倒したら4階層に行くことを認めるわ。」「ゴブリンキングですね。今の僕なら勝てますよ。」

 「油断してはだめよ。」「はい。」

アルマが言う。

 「他の冒険者が倒していたら5時間は出てきませんよ。」「それは、早い者勝ちね。」

 「アルマは持久戦になることを覚悟する。3階層より下には多くの冒険者が行っている。当然、ゴブリンキングが討伐した後であることが多いのだ。

エアハルトとアルマは3階層から4階層に下る坂に行く。ゴブリンキングはいない。冒険者に討伐された後だった。最長で5時間は待たなければならない。

 2人はとりあえず食事をとることにする。エアハルトはベアトリスの弁当を食べる。アルマはそれを見ながら言う。

 「まだ弁当を作ってもらっているけど、毒入りでいいのか。」「構わないよ。ベアトリスは僕のことを考えて作ってくれるんだから。」

 「良かったら俺が弁当を作ろうか。」「だめだよ。アルマに負担はかけられない。」

 「別に負担なんかじゃないよ。」「知っているよ。僕が帰った後、ギルドに戻ってアメリーに頼んでダンジョンの情報を調べているでしょ。」

 「アメリーが言ったのか。口止めしてたのに。」「そういう行動はすぐにうわさになるんだよ。」

 「俺が自分のためにしているだけだから。」「アロイスに注意されたよ。ポーターに負担かけないように・・・」

 「俺が好きでしているだけだからいいだろ。」「僕は助かっているよ。ありがとう。」「お、おう。」

エアハルトとアルマが話しているとダンジョンの壁に変化が起きる。

 「ゴブリンキングが生まれてくるぞ。」「本当にダンジョンから生まれるんだ。」

ダンジョンの壁からゴブリンキングの姿が透けて見える。エアハルトは冒険者になる前にゴブリンキングと戦っている。その時は団長と2人で戦って苦戦した。

 その時から確実に強くなっている。今ならゴブリンキングの堅い体を切れるはずだ。エアハルトは身構える。

 ダンジョンの壁からゴブリンキングが生れ落ちる。ゴブリンキングの手には長さ2メートルほどの大剣が握られている。大剣は脅威である。まともに切り結べば剣を折られるかもしれない。

 エアハルトは正面から突っ込む。ゴブリンキングは大剣を振り下ろすがそこにエアハルトはいない。エアハルトはゴブリンキングの間合いに入る直前、加速してすれ違いざまに腹を切り後ろに回ったのだ。

 ゴブリンキングが振り向くと傷口が開いて血が噴き出す。

 「ごああああああーーーー」

ゴブリンキングが吠える。エアハルトは自分のスピードを生かして、切りかかる。ゴブリンキングのキズが増えていく。ゴブリンキングの大剣は空を切りエアハルトに届かない。

 大剣がエアハルトに向かって振り下ろされる。エアハルトは剣で受け流して剣筋をずらす。そして、剣を振り下ろす。剣はゴブリンキングの右腕を切り落とす。

 ゴブリンキングは、切り落とされた腕から血を振りまいて吠える。

 「がああああーーー」

ゴブリンキングは左腕で大剣を振り回す。エアハルトにとって隙だらけである。腰の後ろに装備している短剣を抜くと飛び込み短剣を心臓に突き立てる。

 短剣は心臓を貫く。エアハルトは短剣を手放して、素早くゴブリンキングから離れる。ゴブリンキングは動きを止めるとゆっくり倒れる。

 死体はダンジョンの床に吸収されるように消えていき魔石が残る。アルマがエアハルトに言う。

 「これで4階層へ行けるね。」「うん、勝てたよ。前は苦戦したんだよ。」

エアハルトとアルマはゴブリンキングの魔石を回収するとダンジョンの出口に向かって行く。

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