その6
前回の男性のほうは「マイケル.ジョーダン」級の人
女性のほうは「ココ.シャネル」級のやり手経営者と想像していただければ分かりやすいと思います。
そんな人達と比較されれば、誰でもヒキますよね。
ヤスオ
「いやいやその人、アメリカバスケで「MVP」何回獲ったかの人ですよね?
女性のほうもレジェンド級の人ですよ?
コンタクトしなかったんですか?」
セムジュ
「打診はしておりません。
彼らは「導きの加護」を理解していて、私欲の為に利用していたのです。ですから召還する期待値は低く、小さな点なのです。」
うーん、自分のときは命の危険や、ミスして怒られるときに発動していたけど、セーフだったということか。
「もし召還に応じたとしても、私には技術も、知識も、身体能力も持ち合わせてないです。
そうなると、今まで召還された方達と違う方向で「文化の促進」を目指すわけなんですけど、具体的な「道筋」ってありますか?」
セムジュ
勢いよく立ち上がり、こちらの手を握ってくる
「来ていただけますか?本当に?
であれば一週間程で、向こうの現状を調べてまいります。おまかせください」
「本当に?」て本音がみえた気がする。
「それでは一週間後に連絡を入れます」
その言葉を尻目に、貸倉庫を後にした。
翌日
外まわりの営業を終え、社長と話しをする。橫には社長の奥さんたる事務長もいる。
社長
「きっ、昨日の交渉は進みそうなのかい?
わっ、私としては残ってもらいたいのが正直なところなんだけど」
奥さん
「そうね、私も同感よ。ただ、ヤス君を応援したい気持ちも半分はあるのよ。複雑な心境だわ」
ああ........
やっぱりこの会社に拾ってもらってかった。
でも.....
話しを前に進めないと.....
ヤスオ
「交渉は正直、どうなるか
分かりません。もしもの為、配達要員の「荒井君」を自分の「外まわり助手」にして後釜に据えたいと思います。許可をお願いしたいのですが?」
社長は狼狽えながらも、奥さんのほうを向く。
婿養子&気弱な性格の為、社の決定権は奥さんが握っている。
奥さん
「わかったわ。荒井君にも伝えておくけど、これから半休はほぼナシになっちゃうけど、大丈夫?」
ヤスオ
「多分...大丈夫だと思います。ワガママを聞いて頂き、ありがとうございます」
このやり取りからほぼ一週間後、
セムジュさんから連絡がはいる。
半休がなくなったので、週一の休みの朝に貸倉庫を訪れる。
セムジュ
「お待たせして、申し訳ありません。
30余年ぶりの向こうは、あまり変わっていませんでした。国家数は減っておりましたけど」
国家数減ったら、いろいろ大変だとおもうけど。
セムジュ
「今日は全休だとお聞きしましたので、これから会って頂きたい人
がおられます」
はぁ?と返したら、すでにタクシーが待機していた。
エッ、エッ、というあいだに北陸新幹線で東京行くことになっていた。
プロローグまだ終わりませんでした。
申し訳ない