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ファンタジー世界の大魔道士、地球へ転移す ~異世界生まれの高校生?~  作者: TOMA
SCROLL1 異世界の大魔道士、高校生になる part2
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第91話 舞奈と司書

「――というわけでして……」

 私はメッセージではなく、音声通話で透真さんに先程の事を伝えました。

 

『まさか、そんな物が生み出されているとはな……。かりんが上手く回収したら詳しく調べてみた方が良さそうだ。無論、その司書の方もな。こっちは桜満に連絡すれば、詳しい情報が得られるだろう』

 と、そんな風に言ってくる透真さん。

 

 桜満さん……というより公安の方が動くのであれば、すぐにあの司書さんの経歴やら交友関係やらが判明する事でしょう。

 そして、当然――

「司書さんの裏にいる存在も、ですね」


『ああそうだな。そんなとんでもない事を、個人で出来るはずがないからな。おそらく何らかの組織が存在するはずだ。……ただ、桜満がその情報を――そういった物を生み出せる組織が存在する事を掴んでいないという事は、個人である可能性も捨てきれない。あるいは、かなり隠蔽工作の上手い組織――大きな組織であるか……だ』

「それは……その通りですね……」

 前者なら大した問題ではありませんが、後者だとかなり厄介ですね……

 

『ま、なんにせよ桜満にはこの後すぐに伝えておく。かりんが追跡している女性とやらも、確保出来るなら確保しておいた方が良いだろうからな。……というか、こういう事があると考えると、霊体でも操作可能な様に改良したスマホを、かりんに渡しておいた方が良い気がしてきたぞ……』

 そんな事を言ってため息をつく透真さん。

 

「た、たしかにそうかもしれませんね……」

『そっちも話しておくか……。とりあえず、桜満に諸々伝え次第そっちに行くから待っていてくれ』

「あ、はい、わかりました。午前中に訪れた服屋があった辺りにいます」

『わかった』

 

 そうして通話を終えて周囲を見回しますが、かりんの姿はありません。

 さすがにまだ回収出来てはいないようですね。

 

 そう思った所で、視界の端に司書さんが映りました。……!?

 

 とっくに立ち去ったかと思っていましたが、まだ近くにいたようですね……

 まさか、他にもアレを渡す人が……?


 その可能性がゼロではないと考え、私は少し離れて司書さんの後を追いかけます。

 ……待っていてくれと言われましたが、放っておくわけにもいきませんし……

 

 ――追いかけながら、再び透真さんに音声通話で伝えようと思いましたが、桜満さんと会話中なのか反応がありませんでした。

 仕方なく、私はメッセージを送りつつ、慎重に司書さんを追いかけます。

 

 司書さんは、ショッピングセンター内の幾つかの店舗を覗いては何も買わずに立ち去るという行為を繰り返しながら、奥へ奥へと進んでいきます。

 一見すると、単なるウィンドウショッピングの類をしているかのように感じられますが、時々周囲を警戒するような仕草をするのが気になりますね……

 やはり、何か別の目的――他にアレを渡す人がいる可能性が、とても高そうです……

なにやら不穏な感じがしますが……といった所でまた次回! 

次の更新は、10月31日(日)を予定しているのですが……

もしかしたら、11月1日(月)になってしまうかもしれません……

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