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ファンタジー世界の大魔道士、地球へ転移す ~異世界生まれの高校生?~  作者: TOMA
SCROLL1 異世界の大魔道士、高校生になる part2
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第60話 かりん編入

 ――魂の欠片の顕現が立て続けに起きるという異常事態に、俺や桜満は警戒を強めていたが……特に新しい魂の欠片の顕現などはなく、そのまま時が過ぎ、金曜日を迎えた。

 その間にあったのは、舞奈が2日ほど二日酔いを酷くしたような症状で寝込んだくらいである。


「――魔法って、使いすぎるとあんな酷い事になるんですね……。身を持って知りました……」

 昼休み、ベンチで思いっきり項垂れながらそんな事を言う舞奈。

 一応、念の為に隠蔽魔法陣を展開してあるので、誰かに見られたり聞かれたりする心配はない。


「……いや、俺もあそこまで酷いのは初めて見た。もしかしたら、俺の魔力を使う事で、気づかない内に肉体と精神が限界を遥かに超えてしまっていて、その反動が一気に出たのかもしれん。そういう意味では、無理をさせてすまん」

 という俺の謝罪に対し、舞奈は手を左右にブンブンと振りながら、

「あ、いえ! ついていくと言ったのは私ですし、あそこで魔法を使ったのも自分の意思なので、成伯さんが悪いわけではないです! むしろ、魔法を使っていただいたお陰で、症状が和らいだので感謝したいくらいですっ!」

 と、少し早口で返事をしてきた。

 

 症状が和らいだと舞奈は言っているが、俺が使ったのは感覚を鈍化させる魔法だ。

 なので、麻酔のような感じで、症状――全身を襲う様々な苦痛を感じにくくした、というのが正しい。

 

「そうねぇ……あの魔法を透真が使う前は、それはもう酷い状態だったものね……」

 制服姿でパンを頬張っていたかりんが、哀れみの目でそんな風に言う。

 

 ちなみに霊体なのにパンを食べているのは、食べなくても問題はないが、腹は減るからだとかなんとか。

 ……しかし、あの食べたパン、どこに消えているんだろうか? 口から摂取したものが霊体を構成する物――霊的エネルギーに変換されていたりするのだろうか?

 もしそうであるのなら、以前桜満の家にあったマンガに出てきた未来の……金属製の青いネコだかタヌキだかみたいだ。

 

 などと、どうでもいい――が、気になってしまった――事について思案していると、

「かりんさんも、2日間ずっと看病してくれてありがとうございます……」

 と、そう口にしてかりんに頭を下げる舞奈。

 かりんはそれに対して首を横に振り、優しげな笑みを浮かべる。

「気にする事じゃないわ。こう言ったら不謹慎かもしれないけど、妹の事を――妹が熱を出した時も、こうやって看病したっけ……っていうのを思い出して、なんだか懐かしい気持ちになれたしね」

 

「妹、いたのか」

「ええ。顔はあの鈴花という子に似ていたわ。最初見た時はちょっと驚いたし、もしかしたら彼女は妹の子孫だったりするのかもしれないわねぇ……」

「小井出に詳しく話を聞いたら、何か分かるかもしれないな。まあ『正式に』編入した事だし、折を見て話してみたらいいんじゃないか?」

「そうね。折角だし、あれこれ話してみるとするわ」

 俺の提案にそう答え、パンの最後の一切れを口に収めるかりん。

 

 ――そう。色々な辻褄合わせと隠蔽のために、桜満の手によって、かりんも編入という扱いになっていたりする。しかも、俺の『幼なじみ』という設定付きでだ。

 

 桜満曰く、雅樹と紘都が、俺を引っ張っていくかりんを目撃している事もあり、『かりんが編入前に学校の見学に来ていて、幼なじみの俺を発見して声をかけた』という設定で、編入のタイミングに関する齟齬が生じないようにしたんだそうだ。


 まあ……なんとも無茶苦茶な感じだが、それが最良だと言われてしまったら、そうかと頷くしかないのってもたしかではあるんだよなぁ……

月曜日が祝日(カレンダー的には黒いですが……)な事もあり、諸々余裕があるので、明日も更新します!

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