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ファンタジー世界の大魔道士、地球へ転移す ~異世界生まれの高校生?~  作者: TOMA
SCROLL1 異世界の大魔道士、高校生になる part1
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第46話 舞奈の魔法

 俺が思案を巡らせていると、

「まあ、抱きとめた時の鈴花の勢いが強かったので、そのまま結果的に自分も落下してしまいましたが……」

 と、そんな事を言って恥ずかしげに笑ってみせる舞奈。

 

「いやまてまて、それは大丈夫だったのか……?」

「あ、はい。メフォスティで自身の身体を硬化させて、受けるダメージは最小限に減らしたので大丈夫ですよ」

 心配して問いかけるも、舞奈はさらっとそんな事を言ってくる。


「まあたしかに、あの魔法を使えばそうだな……」

「はい。氷で滑って尻もちをついた程度の痛みで済みましたので、そのまま成伯さんに昨夜かけて貰った跳躍力や瞬発力を高める魔法――フェリアザーマ……は無理だったので、自分自身にだけ有効な下位版であるフェリアで、こうして追ってくる事が出来きました」

 なんて説明をする舞奈。さすがにというか、まあ予想通り他者に付与出来る物は使えないみたいだな。しかし良く魔法の名前覚えてるな。

 あんなもの発動には影響しないから、覚えなくてもさして困らないのだが。


「本当にあっさりと魔法を使いこなしているな……。他の魔法は使えそうか?」

「いえ……今の所、昨日教えていただいた中で他に使えると感じている物は、腕力増強のリスレアと、落下速度を緩やかにするメフォラディの2つくらいですね……」

「全部で5つ、か……。いきなり使えるようになって、なおかつ詠唱破棄で発動出来るとなると……俺の魔力を使っている事を差し引いても、かなり優秀な方だな」

「ゆ、優秀……。あ、あまり言われ慣れていない言葉なので照れますね……」

 俺の言葉に何やら照れた様子をみせる舞奈。

 そんなに言われ慣れていないのか……。なんだかちょっと不憫だ。

 

 しかし……火事場の馬鹿力というか、友人を助けたいと思った事で覚醒するとか、今まで聞いた事も見た事もなかったな……

 やはり、コウイチと同じく『こちらの世界の人間』である以上、『向こう側の世界の魔法』を会得する過程に特殊な部分がある……という事なのだろうか?


 そこまで思案を巡らせた所で、昼休み終了10分前の予鈴が鳴った。

 ……ま、その辺は今後の舞奈を見て改めて考えるとするか。

 

「あっ、急いで戻らないと……っ! ……でも、璃紗さんの事はどうすれば……」

「うーん……。保健室に運んで、廊下に倒れていたとか言っておけばいいんじゃないか?」

「あ、たしかにそうですね! ちょっと運んできます!」

「ん? 運ぶ?」

 舞奈が運ぶのか? と、俺が問うよりも速く、舞奈は自身に強化魔法を使って璃紗を抱えると、そのまま屋上から飛び降りていった。


 ……ん?

 

「って! そのまま飛び降りたら誰かに見られた時ヤバいだろぉぉっ!」

 俺は慌てて声を上げながら、隠蔽魔法を舞奈に付与するのだった――

次回の更新は明日です!


魔法の名前が幾つか出たので、蛇足じみた魔法名の法則についての説明(話の内容には一切関係してこない単なる裏設定のひとつ)を一応……


メフォ(Mepho)=『変化』を与える為に『頭に付ける』魔法語です。 

スティ(sty)で『硬さ』を『変化』 ラディ(rady)で『落下速度』を『変化』ですね。

ザーマ(xama)=『他への付与』を与える為に『最後尾に付ける』魔法語です。

なので、リスレアを『他者に付与したい場合』の魔法の名前は、リスレアザーマになります。

ただし、メフォが頭に付いている場合は『ーナ(ana)』に変化します。

なので、直前の魔法名が母音(aeiou)とyで終わる場合は、そのままアーナとかィーナ(例えば、メフォラディーナ)とかですが、子音で終わる場合は、ダーナとかコーナとかそんな風になります。

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